みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
5.愛すべきポンコツ親父の周りには、やはりポンコツな面々が集う。どうにも困った生臭坊主に、三流っぽいけど愛嬌あふれる娼婦。 砂漠を彷徨った挙句に水を掘り当てた薄汚い主人公が、駅馬車相手の薄汚い休憩所を作って商売を始める、っていう、一見何とも素朴なオハナシですが、味わい深くって観始めたらやめられない。それに、これだけ立派に薄汚いと、もはやこれは一種の「哲学」でありましょう。 たかが水だけど、それなくして砂漠に置き去りにされれば死を意味するし、またそれを砂漠の真ん中で見つければ、そこにはひとつの社会が生まれ、ひとつの小宇宙が生まれる。となれば、ラストでは水が枯れてしまって物語が終わるんじゃないか、なんて心配もしてしまうのですが、さにあらず。決してそんな短期的な視点の物語ではなく、もっとゆったりと、大きな流れを感じさせるラストで、いや、さすが。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-04-22 16:25:54) 4.馬に代わって自動車やバイクといった新たな移動手段が現れ、西部開拓の時代も大きな転換期が訪れてる。。 本作が制作された1970年頃は映画界にとっても大きな曲がり角に差し掛かった頃。 ペキンパーが愛した西部劇も徐々に衰退していく時代と重なります。 本作は「ケーブル・ホーグのバラード」の原題の通り多くの歌が挿入され、ミュージカルっぽいシーンもありますが、 ミュージカル映画もまた同時期に同様の道を辿ることになり、何とも言えない感傷的な思いにもなります。 西部開拓の時代もまた時代が大きく変わろうとしている時期にあって、 ジェイソン・ロバーズ演じる「俺は町では何の価値もない男だ」という時代から取り残されようとしている我が道を行く男を主人公に、 60年代が終わり70年代が幕を開け変わりゆく時の流れの中で、西部劇や古き良き映画の時代への郷愁を感じずにいられません。 男の闘いもバイオレンス描写も控え目な作品ではありますが、これもまた反骨の人ペキンパーらしさのある西部劇の傑作だと思います。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-04-18 17:17:43) 3.サム・ペキンパーの最高傑作とか言われているそうですが、最高に異色といったほうがいいでしょう。 ほのぼのとした雰囲気の中、笑いあり、涙あり、古き良き邦画を観ているようですが、山田洋二監督には到底できないサム・ペキンパー節のバイオレンスも入っていて、目茶目茶になってしまう要素が、逆に全て上手く仕上がってしまった(笑)作品になっています。 途中字幕スーパーになってしまいますが、DVDは吹き替えで観た方が面白いです。 ヒロイン役の声優さんは、テレ朝「ドラえもん」の、のび太役(初代)の方です。 【クロエ】さん [DVD(吹替)] 9点(2012-02-23 05:37:37) 2.《ネタバレ》 バイオレンス映画を撮り続けたサム・ペキンパー。血なまぐささ、汚らしさなど一切感じさせないこの作品が、彼にとっては自身のベストフィルムなんだとか。 不思議なものです。バイオレンス映画の代名詞とも謳われた彼が、最も好きな映画はこんなにも大人しい映画だと言うのです。 この作品にはペキンパーの作品に通ずる生と死というテーマがあります。初めはちょっと神経を尖らせながらも、娼婦や変態神父、一風変わった人々と関わりゆったりと成長していくケーブル・ホーグ。他のペキンパー作品ではコメディらしいシーンは全くといっていい程無かったが、今作では遺憾なく彼のセンスが発揮されているように思う。いい歳した大人たちがふざけて騒いでいる姿がホントに楽しそうでいい。 変な人たちと暮らし、他人から信頼を得て、自分も他人を信頼していく。人として成長した彼は、裏切られた奴らに情けをかけられるようになった。彼の死は悲しいけれど、心から信頼した人々に囲まれて幸せだったと思う。そして最後は嘘くさい神父だったジョシュアが、やたらと真実味のこもった言葉で格好良く締める。 こんなのんびりとしていて優しいドラマの中、男の格好良さ、ステラ・スティーブンスの美しさをこの上なく引き出せてしまうペキンパーはやはり素晴らしい監督なのだと思う。 【Sgt.Angel】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-10-08 00:34:03) 1.名作であり大傑作。ベチャベチャ語る言葉はいらない。ただ見るべし! 【mimi】さん 9点(2005-02-20 07:43:53)
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