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夜と霧

Nuit Et Brouillard
1955年【仏】 上映時間:32分
戦争ものドキュメンタリーショート(短編映画)
[ヨルトキリ]
新規登録(2003-09-28)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-01-23)【イニシャルK】さん


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監督アラン・レネ
ミシェル・ブーケナレーション
原作ジャン・ケイヨール
脚本ジャン・ケイヨール
音楽ハンス・アイスラー
撮影ギスラン・クロケー
サッシャ・ヴィエルニー
製作アナトール・ドーマン
配給日本ヘラルド
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【クチコミ・感想(9点検索)】

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9.《ネタバレ》 32分で人生に影響を与えるかもしれない映像体験。
カラーで描かれる青空と緑の平野と対比するように、かつてここが強制収容所だったこと、
そして虐殺があったことをモノクロの映像で淡々と綴っていく。
死体の山をブルドーザーでかき集めていく有名な映像がかつてテレビでも放映されたが、
生首と人皮の工芸品のくだりは実際にあったのかと思考する余裕を与えないほどの"生々しい非現実さ"があった。
終戦からわずか10年で虐殺に向き合った事実に本作の真価があるだろう。
現在までに世界中で虐殺が繰り返され、他方で他人事のように見て見ぬふりをする我々もまた共犯者だろう。 Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 9点(2022-11-19 00:23:45)

8.高校の教材として使用したらどうでしょうか。人間は、思想次第で見ず知らずの人間にここまでやる存在なのだと理解できます。 次郎丸三郎さん [DVD(字幕)] 9点(2020-01-22 20:04:00)(良:2票)

7.《ネタバレ》 第二次世界大戦下、アウシュビッツ強制収容所で起きたユダヤ人の虐殺。
その出来事を記録したフィルムや写真を再編集して一つの映画にしたアラン・レネの短編。

同じナチスの非道を記録したミハイル・ロンムの「ありふれたファシズム・野獣たちのバラード」は、虐げられた人々よりも実行した関係者たち、ヒトラーの演説を冷静に聞く聴衆の分析といった部分に視線が向けられていた(それでもホロコーストや吊るし上げなど虐殺の記録は多い)。

この作品は戦争の悲劇性や、実行者の罪を問おうという趣旨はありません。あくまでありのままの事実を淡々と記録した映像なのです。

現在(撮影当時)の収容所跡地を映したカラー映像、そして過去の出来事を白黒のフィルムで映していきます。

収容所に列車で連行されていく人々。前半15分は収容所での生活、後半15分は人々が殺された“後”をひたすら映していくのです。
髪を剥ぎ、首を切り、炎で焼き尽くす・・・どうしたらこんな惨い事を平気で行えるのか、同じ人間が人間にこのような事をできる・・・考えただけでも背筋が寒くなる光景が続きます。

骨と皮になった人々、折り重なるようにして山盛りになった死体、炎で焼かれ黒焦げになった人間・・・まるで人間が家畜を屠殺するように人間の死体が重ねられているのです。
もっと怖いのは、それを黙々と埋葬する人々の映像。ブルドーザーで死体の山を埋めていく、皮と骨だけになった遺体を運ぶ人間の姿。彼等はあの光景を生で見て、何を思ったのでしょうか。

初見で眼を背けなかった人は、立派です。私はこのような映像を見る度に眼を背け、逃げ続けてきました。それは人の自由です。ですが、この映像を撮った人々は眼を背けずに何十分も何時間も骸となった人々を見続けたのでしょう。そう思うと、逃げてはいけないのだと考えるようになりました。

今ではこういう映像に慣れてしまったのか、見たその日の夜にうなされて寝付けないなんて事は少なくなりました。それだけ私が血も涙も無い人間になってしまったのでしょうか。時々自分が怖くなります。

彼らを殺した人間は、その手でまた飯を喰らっては人を殺していたのだろうか。考えるだけでも恐ろしく、本当に悲しい事です。 すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-09-14 11:58:26)

6.世界一有名な収容所にして史上最悪の場所としても有名なアウシュヴィッツ収容所。見たあとこんなにも考えさせられた映画は「セブンス・コンチネント」以来、ってかそれ以上。出てくる映像、写真、すべてが真実。過去の話とはいえ、悪はいつになろうが消えることはないし一番恐ろしいのは人間。「こんなことがあったんだよ。」じゃすまされない出来事だし、ブルドーザーで死体を埋めるシーンは身震いがしてしまった。30分という短い時間にまとめた監督は拍手を送ります。 M・R・サイケデリコンさん [DVD(字幕)] 9点(2008-10-25 10:20:53)

5.皮と骨になった彼らが処分する場所に困り穴に放り込まれたり、ブルドーザーで乱暴に片付けられる様子を見たら、殺されたユダヤ人たちの人情や人格、生活が鮮明に偲ばれました。ユダヤ人虐殺の映画は幾つか観てきました。でも、そのどれもがメインは9000000人の虐殺されたユダヤ人ではなく、シンドラーだったりピアニストだったりロベルトベニーニだったわけです。そんなドラマなんかよりも、夜と霧の32分間は9000000人のユダヤ人の人としての存在が痛烈に伝わってきます。それは今までの映画には出来なかったこと。この映画の価値はここにあると思います。お粗末な編集も変に美化したり残酷さを増したりせず32分という短い尺もくどくなくなかなか秀逸。映画もやはり時代と共に古くなっていくのですねぇ。 no_the_warさん 9点(2004-11-07 01:55:46)(良:1票)

4.面白いか否かというのは違うのでとりあえずこの点。頭の無い身体、身体の無い頭、薪と死体が交互に組んで焼く、大量の死体をブルドーザーで穴に押し込む。収容所に強制連行されたユダヤ人達がどんな気持ちで殺されるまでの日々を過ごしたのか考えると、悲惨だなんて言葉で表現もできない。あれだけの残虐非道な行為を実行したカボ達、上の命令だからしょうがないと言ってのける後半でちらりと出てくる罪悪感の無い表情が一番気分悪かった。当時の映像と写真、現在の映像、ナレーションの組み合わせ。 スルフィスタさん 9点(2004-01-20 23:34:15)

3.ホロコースト物のドキュメンタリー映画。タイトルを見ただけで数年前にBSで見た内容を鮮明に思い出しました。それほど印象強い作品だと思います。 oO KIM Ooさん 9点(2003-12-05 08:43:57)

2.今作の題名になった、ヴィクトール・E・フランクル著による、アウシュヴィッツでの実体験と、心理学者となった今の視点で記された「夜と霧」を読んだ後に見ました。32分という短い記録映画ですが、ホロコーストの実態を知るには十分です。目を逸らしたくなる映像は、生涯忘れることの出来ないほどに衝撃で、戦争の惨さついて深く考えさせられます・・・。とにかく、二度と繰り返されないことを、心から願うばかりです・・・。 sirou92さん 9点(2003-10-14 19:05:42)

1.アウシュビッツの「現在」と「当時」を織りまぜて、淡々と進みます。で、その同じ流れのまま、映像は突然、凄絶な死体の山を映し出し、やっぱり静かに映画は終わっていきます。衝撃的です。事件自体は「過去」に起きたものであっても、その記憶は「現在進行形」、なんですね。かつてナチに抵抗した作曲家アイスラーが音楽を担当しています。 鱗歌さん 9点(2003-06-06 17:05:08)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 7.13点
000.00% line
100.00% line
213.33% line
313.33% line
400.00% line
5516.67% line
626.67% line
7723.33% line
8413.33% line
9930.00% line
1013.33% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.80点 Review5人
2 ストーリー評価 5.25点 Review4人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review6人
4 音楽評価 5.00点 Review6人
5 感泣評価 5.40点 Review5人

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