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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想(9点検索)】
1.《ネタバレ》 それにしてもこの、全編通じての不穏な空気。ただ事ではありません。 「からす」を名乗る人物が次々にばらまく怪文書。そこには、主人公である医師への糾弾が綴られている。となると、映画の描き方としては例えばこれを医師の目から描き、追い詰められた彼の焦りなどでもって、ハラハラドキドキ、ってなテイストもあり得ると思うんですが、この作品はちょっと違う。 主人公はむしろ冷静にも見え、いやどこか冷たい人物に見える。実際、まったくの清廉潔白な人物という訳でもないらしい。作品を見ていると、この人が被害者であることは間違いなさそうなのだけど、それが判っててもなお、「からす」の正体はコイツなんじゃないの、と疑いたくなるくらい、突き放した描写になっています。 真犯人は誰なのか。終盤は二転三転し、一応は真相が明かされて物語に決着はつきますが、単純な安堵感には全く結びつきません。むしろ、「からす」はこの人ひとりではなく無数にいるんじゃないか、とも思わせるし、因果応報ともいうべきラストも、どこかしっくりきません。言いようによっては「死人に口無し」とも言える訳で。というぐらい、ラストシーンが不気味。立ち去る後姿は、まさに死神のそれ。 メタ・ミステリ、あるいはアンチ・ミステリの先駆け、とでも言いたくなるような。 全体の不穏な空気感は、作品中のさまざまなイメージによってももたらされますが、私が特に印象に残ったのは教会で怪文書が降ってくるシーンですかね。人々が次々に上を視線を向けると、一枚の紙が舞い降りてくる。静的な大空間に、劇的な要素が撃ち込まれる瞬間。他には、「割れた鏡」なんかも、実にイヤらしいです。街が騒動に包まれ、女性が走る姿を傾いたカメラが捉え、彼女が家に辿りつくと、そこに待ち受けるのは、割れた鏡に写る自分の歪んだ顔。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 9点(2024-10-06 07:39:43)
マーク説明 |
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《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
10人 |
平均点数 |
7.40点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 1 | 10.00% |
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6 | 2 | 20.00% |
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7 | 2 | 20.00% |
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8 | 3 | 30.00% |
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9 | 1 | 10.00% |
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10 | 1 | 10.00% |
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