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【クチコミ・感想(9点検索)】
3.映画の中心に置かれている物語は、まー言ってみりゃ「頑固ジイサンが帰って来て、ひと騒動」ってヤツですが。しかしこれが、まるで神話のごとくゆったりとした時間の中で描かれ、しかもその「神話」が「神話」のままでいることができず、現代社会の中で居場所を失っていく。それがもうタマランのです。かつての闘士であり今は亡命者である「父」。歴史そのものでもあり、神話でもある。また現代に生きる主人公にとっても、自らの存在のルーツとして、心の一部に巣食って離れることのない存在。その「父」、亡命先から帰ってきた「父」は、周囲から追い立てられ、この国にも居られず、亡命先にも受け入れられず、居場所を失っていく。ただ「母」だけは、その「父」にかつて捨てられながらも結局は彼を無条件に受け入れていく。美しいシーンのオンパレードなのですが、ラストシーンは涙無しでは観られない、その美しさと切なさは特筆モノ。こりゃ『シテール島への船出』というより、ほとんど“補陀洛渡海”の世界ですな。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-02-22 23:22:35)
2.旅芸人の記録や狩人といった叙事詩的な作品から霧の中の風景や永遠と一日ら後期の詩的な、より視覚的な印象の強い作品へのちょうど転換期に位置する作品。事実この映画で初めてBGMとしてエレニ・カラインドローの曲を劇中で使用しているが、彼女のセンチメンタルな曲と合わさった叙情精神溢れる映像群が、感情をこの上なく揺さぶる。そんな深い感動を与えるこの作品を、賞賛せずにはいられない。 【陽踊り小僧】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-08-24 11:17:35)
1.まさに郷愁を描いた作品である。時間の厳しさが生み出すノスタルジー、しかし、空間的なノスタルジーは満たせても精神的なノスタルジーは時間の非可逆性が存在する限り永遠に満たされないものだ。この映画にはむなしさ、せつなさといったやるせなさが充満している。私の大好きなアンドレイ・タルコフスキーの映画に近い映画のような気がした。 亡命先から帰郷した老人が見たあまりにも変わり果てた故郷、老人の絶望が胸に突き刺さる 【たましろ】さん 9点(2004-02-06 22:54:32)
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【点数情報】
Review人数 |
11人 |
平均点数 |
7.09点 |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 1 | 9.09% |
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5 | 2 | 18.18% |
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6 | 1 | 9.09% |
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7 | 1 | 9.09% |
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8 | 3 | 27.27% |
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9 | 3 | 27.27% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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