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古都(1963)

1963年【日】 上映時間:105分
ドラマ青春ものロマンス小説の映画化
[コト]
新規登録(2005-06-07)【一番星☆桃太郎】さん
タイトル情報更新(2024-02-11)【イニシャルK】さん
公開開始日(1963-01-13)


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監督中村登
キャスト岩下志麻(女優)佐田千重子/苗子
宮口精二(男優)佐田太吉郎
長門裕之(男優)大友秀男
早川保(男優)水木真一
東野英治郎(男優)大友宗助
柳永二郎(男優)水木惣平
田中春男(男優)番頭植村
中村芳子(女優)佐田しげ
環三千世(女優)真砂子
浪花千栄子(女優)茶屋のおかみ
吉田輝雄(男優)水木竜介
千之赫子(女優)
原作川端康成「古都」
脚本井手俊郎(クレジット「権藤利英」)
音楽武満徹
撮影成島東一郎
製作桑田良太郎
配給松竹
美術大角純一
編集相良久
その他内藤誠(製作)(進行)
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1.《ネタバレ》 近代化によって変化する京の伝統や町屋の風景など、「失われゆく美」に対する愛惜の情を数奇な運命を辿る双子に託して表現している。
美を象徴するのは双子姉妹。別々に育った二人だが、共に実の両親を知らない。これは切れた凧のように運命に抗うことができないことを意味している。
千重子は呉服問屋の一人娘として両親の寵愛を受け、何不自由なく育った。自分が捨て子だったのを知り、両親の云う事には何でも従う覚悟がある。父親から幼馴染の真一の兄・竜介を婿養子にする話を持ちかけられると結婚をすんなり承諾する。自立していないのではなく、受容的な性質なのだ。意志が弱いのではなく、番頭に帳簿を質すなど、芯の強さは持っている。相手が自分のことを愛しており、両親も勧める結婚ならば、反対する理由などない。その胸底には、昔ながらの商売の伝統を守ろうとする決意がある。
苗子は両親の元で育てられたが、物心がつく前に両親を亡くして孤児同然の身だ。北山杉の製材所で働き、自活している。彼女は、双子の姉妹・千重子を知って喜ぶが、育ちの違い、身分の違いを自認しており、千重子を「お嬢さん」と呼び、自分の存在が少しでも彼女の幸せに支障をもたらしてはいけないと考えている。だから西陣織職人の秀男から求婚されても断わろうと考えている。何故なら、、秀男は自分に八重子の幻を見ているのであり、万一結婚した場合、自分の存在が八重子の周囲に知られてしまうのを恐れているからだ。その背景には、双子を不吉とする迷信がある。
苗子が八重子を思い遣る気持ち、自分を勘定に入れずに献身的に相手に尽くす気持ちこそが「失われゆく美」だ。苗子が望んだのは、八重子の呉服屋で共に一夜を過ごすというだけのもの。それも周囲の目を慮って、夜に来て、早朝に帰るという慎重さ。雪の残る町屋を早足で去っていく苗子の姿こそ原作者の理想の姿で、「謙譲の美」とでも呼ぶべきか。幻想的ですらある。
音楽も映像も端麗で、四季を通じての古都の美を堪能できる秀作である。
ただし、スッポン料理は若い男女が食べるものではなく、不似合いだ。老年だった原作者の趣味を持ち込んだだけである。 よしのぶさん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-13 15:34:38)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 7.41点
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review1人
2 ストーリー評価 5.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.50点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1963年 36回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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