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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想(9点検索)】
2.《ネタバレ》 実際にあったイタリア首相誘拐事件を元にした映画。極左組織の娘キアラが、アイデンティティをグラグラさせ、涙して迷う姿が非常に美しい。その思想のため、革新の春を迎えるため自己を抑えて兵士となった若い彼女が、学校の先生のように思慮深い初老のモロの姿を目にし、彼の言葉を聞き視点がどんどん変化していく。人間の本来あるべき暖かみある姿が胸に迫る。ひとつの思想に頑なに突き動かされる同士達、黒魔術紛いの人捜しをするイタリア政府の無責任な面々の中で、彼女の迷いだけが誠実なものに見える。彼女の夢とは別に、不条理で重々しい結末(すなわち現実)が観賞後重くのしかかり、「それは正義なのか、暴挙なのか」という監督の問いかけもまた重く残る。秀作。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-04-22 02:18:47)(良:2票)
1.《ネタバレ》 とにかく巧い。冒頭、夫婦を装って住宅を購入し、首相を拉致監禁するまでの展開を、全て室内で進行させるのだが、隣近所の訪問、窓越しの視線、テレビの映像、縦横無尽の音響、これらが住宅の一室を映画空間に一変させる。狭い空間に張り巡らされた無数の「映画トラップ」とでも言うべきか。ベロッキオは、この映画の背景であるモロ首相誘拐殺人事件や赤い旅団に対する言及を前面には出さず、テロリスト達と首相の関係をたくみに変位させながら、ジワジワと観客の外堀を埋めていく。そのベースとなるのは映画全体に通底する一種の通俗性(普遍性)で、主人公キアラの、テロリストととしての自分と、首相の思想に傾きそうになる自分との葛藤が、非常に分かりやすい構図で描かれる。さらに姿を見せない赤い旅団やイタリア政府の冷徹さ、あるいは唐突なローマ法王の登場。サスペンスの中に潜むホラー的とも言うべき彼ら怪物的人間の不気味さにより物語は複相化する。そして気がつけばベロッキオの攻勢は内堀にまで及んでいる事が、シューベルトの音楽と共に明らかになり、もはや防御は不可能。キアラの願望は次第に現実を帯び、後半以降、もの凄い事になる。ラスト、首相の笑顔、解放、その後にやってくるテレビ映像、そしてピンクフロイド!要は、この映画は圧倒的にカッコイイのである。ディ・モールト(非常に)良しッ! 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-07-26 14:59:57)(良:2票)
マーク説明 |
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《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
12人 |
平均点数 |
6.25点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 2 | 16.67% |
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3 | 1 | 8.33% |
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4 | 1 | 8.33% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 2 | 16.67% |
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7 | 0 | 0.00% |
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8 | 3 | 25.00% |
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9 | 2 | 16.67% |
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10 | 1 | 8.33% |
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【その他点数情報】
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