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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想(9点検索)】
4.《ネタバレ》 妻投稿■カク・ジェヨン監督の妄想三部作の最終章。多分彼は中坊そのまんまの自室にあるダッチワイフからヒントを得て脚本を書き続けたに違いない。タイムパラドックスがどうとかいう問題はSF作品なら重大な問題だろうが、中坊の妄想に要求されるサイドストーリーにはどうでもいい問題なのである。その証拠にこの映画、設定の整合性やストーリーのバランスは最低限の配慮しかされていないが、綾瀬はるかが横向きに街路を歩いて胸が強調されていたり、未来の女子高生の制服(綾瀬はるかの友人が制服で強調された胸を手で押さえながら走ってくるシーン)や、綾瀬はるかとメイドのダッチワイフ的な歌声とシュールな首振りといったシュールな光景といった「画」にかける拘りが物凄く強い事が見て取れる。「好き」を職業にする事は非常に難しいと「自分探し」を批判する人が良く口にしているが、「妄想」を職業にする事はもっと難しいと思う。妄想の上に芸術を塗りたくれば一応相応の作品は出来るのだろうが、妄想そのものを作品化して受け入れられるには、自らの妄想を的確かつ徹底的に分析する必要があるに違いない。「花ざかりの君たちへ」や「イケメンパラダイス」を存分に楽しんだ私としては、この監督は素晴らしい監督だと思う。 【はち-ご=】さん [DVD(吹替)] 9点(2011-03-01 21:02:11)
3.《ネタバレ》 「彼女」は言う。「実は私、すごく遠い未来から来たの。いまから100年も先の遠い未来から。タイムマシーンに乗って。驚いた?」そりゃ驚く。そしてあきれる。21世紀現在、こんな恥ずかしい台詞を臆面もなく人気女優に言わせる気骨ある映画監督が、世界に一体あと何人いるだろうか?クァク・ジェヨン監督は言わばシーラカンスだ。この古式ゆかしいシーラカンスは、アラをさがしては鬼の首を獲った気になるひねくれた「映画鑑賞」がいかにつまらないものかを、そっと教えてくれる。なにしろジェヨン映画はいつでもアラだらけだ。無限に溢れるアラを指折り数えあげたところでキリがないし、何の自慢にもなりゃしない。それじゃあここは一つ、この子ども騙しな監督にあえて真っ向から、丸腰で騙されてみようじゃないか!そう思えたら、しめたものである。この幼稚で荒唐無稽で破廉恥なトンデモSFが、まるで宝箱のようにきらきらとした輝きを放ちはじめる。『猟奇的な彼女』をワンパターンに踏襲する「強い女の子と弱い男の子」像も、お得意の未来人も、イグアナ鍋にカピパラのウンコにゲロといったお馴染みの悪趣味なジェヨン節さえも、だ。スクリーンやブラウン管を食い入るように見つめた子ども時代のように夢中になり、笑い転げ、胸を熱くさせる。そんな至福の映画体験が間違いなくここにはある。夢物語に騙される喜び、それこそが映画じゃないかと言わんばかりに。ジェヨン監督は魔法使いだ。魔法は、それを信じた者にだけ力を持つ。階段でくり返されるいつか見た光景はまさに魔法だ。一度目は涙声で強がる「彼女」を遠景で捉えていたカメラが、二度目のシーンで初めてその美しい泣き笑いを接写する。彼女の心を感じる、感じることができる、ように。強く美しい綾瀬はるかと、それをおっかなびっくり笑顔で包み込む可愛らしい小出恵介のコンビは、単なる『猟奇的な彼女』の焼き直しを超えて実に魅力的だ。本作はまさに綾瀬はるかの映画である。サイボーグの「彼女」と未来人の「彼女」、二人は同じ顔をし記憶チップを共有はしていても、別人だ。その別人の二人を一人に融合させる強引なハッピーエンドは、「彼女」がどちらもまず「綾瀬はるか」であるからという非論理的な子ども騙しにほかならない。けれどそんな反則技に騙されてみるのも、このさい悪くない。そう思える私は、シーラカンスの魔法に、まんまとかかってしまったようだ。 【BOWWOW】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-10-25 00:51:23)(良:3票)
2.《ネタバレ》 この作品をSFと位置づけるなら、まさにSF映画のお手本級。CGやワイヤー技術に頼り「見せるだけ」の作品が多い中、当作品では人の心がきっちりと描かれています。
タイムパラドックスが云々、時代描写が云々、などの批判もありますが、SFの架空設定やCGは所詮作り物。無理にリアルに見せるのではなく、逆に想像力をかき立てるための道具として利用している点に、監督の映画手腕を感じます。ドキュメンタリーではないのですから、たとえ昭和三十年代に見えようが「懐かしい子供時代」を十二分に連想させる映像にも納得です。
別れた後に再会して何となくハッピーエンドかと思いきや、その後に2度も予想外の出来事が起こります。ここぞとばかりにCGを駆使した災害描写は、誇張が誇張と思えないほど綿密に計算され、無駄がありません。まだ続くの?と思わせるそのあとの展開では、最初からずうっと感じていた疑問を紐解いていき、最後は暖かい気持ちで包まれる・・・うまい作りです。
表情と動きが注目される難しい役柄を、見事に演じきった綾瀬はるかさんに乾杯! 【windance】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-10-02 14:52:11)
1.《ネタバレ》 最初は韓国ラブコメとアイドル邦画のハイブリッド?みたいな感覚で見てたんですよね。その、邦画とは明らかに違う、あまりな韓国ラブコメっぷりにチャ・テヒョンとチョン・ジヒョン主演でソウルを舞台にしてた方が良かったんじゃね?みたいに思ったりして。つーか、小出恵介の演技がまんまテヒョン。故郷に帰るシーンでの和の表現など、あれはあれでアリなのでしょうけれど、妙な違和感が漂ってたりしますし(主人公の年齢を考えたら不自然というか、90年代にアレはないわぁ)。更にタイムパラドックスは生まれまくり、起源の消失しまくり。しかし、韓国映画的な甘くクサいクライマックスからラストを予想してたのですが、実際は樋口版『日本沈没』など足元にも及ばない恐ろしい地震のシーンも去ることながら、なんというか『アンドロメディア』にすら7点付ける私が、この映画に高得点付けない訳にはいかない!みたいな~。このデジタル生命体の悲劇の物語は、古典的に見えながら実は斬新な哲学的視点があって。メモリ内のデータとしての記憶に生身の人が導かれてゆく、もはや機械が人に近付くのではなくて、機械が人の上位に存在する物語だったりするんです。最後の最後、生身の彼女の選択に「ええ~?」と呆気に取られつつ、機械に導かれて結びついた訳で、ああ、だから機械の彼女は「天使」なんだ、って気付いて、あの後、主人公と彼女があの「天使」をどうしただろう?なんて考えたら、MISIAの歌が流れてる間、もう涙ぼ~ろぼろ。私にとって限りなく最高に近い映画(減点はゲ○ネタのせい。韓国映画と邦画の悪い欠点だよ、すぐゲ○ネタ持ってくるの)。いくら「甘い!」って言われたって、こういう映画を私が支持せずしてどうする!ってね。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-06-07 22:40:10)(良:1票)
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【点数情報】
Review人数 |
87人 |
平均点数 |
5.83点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 3 | 3.45% |
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3 | 6 | 6.90% |
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4 | 8 | 9.20% |
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5 | 22 | 25.29% |
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6 | 16 | 18.39% |
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7 | 17 | 19.54% |
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8 | 10 | 11.49% |
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9 | 4 | 4.60% |
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10 | 1 | 1.15% |
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【その他点数情報】
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