みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
6.現実感のない毎日を送る不安感と、救済の物語。シンプルなストーリーなのに、静謐で、力強い慈愛に満ちていた。名作。 鑑賞後の清々しさと切なさに、何ともいえない気分でした。 そして蛇足だが、劇場の大スクリーンでこの映像美を堪能できなかったという悔しさと、しかしながら自室で煙草を喫りながら鑑賞出来るという贅沢を、同時に噛みしめられた。鑑賞中に、煙草一箱(推定)消費。喫い過ぎに注意しましょう。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-04-23 10:01:50) 5.《ネタバレ》 映画館を後にする時、こんなにも切なくなったのは本当に久しぶりである。「切ない」という感想はまるで語彙力の弱い女子高生が連呼してそうな空疎な感想ではあるんだが、これはもう切ないという言葉が的確であろう。そんな切なさに押されて、今夏最大の話題作『崖の上のポニョ』に愛想がつきてしまった自分を肌で感じた。ポニョだっていい映画でしたよ。腐っても鯛ならぬ腐ってもジブリですよ。だがしかし『スカイ・クロラ』のその圧倒的なクオリティと強烈なヘタレっぷりには到底かなわなかった。ジブリはその地位と名声を押井に譲らざるをえないところまできちまったんだろうか。 【no_the_war】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-10-30 19:24:17) 4.《ネタバレ》 まず驚いたのはこれまでの押井守作品と比べて大変見やすい映画だっとということ。空中戦も圧巻でした。なんとなくこの先が分かってしまっているような希望を持ちずらい人生を送っているキルドレたちは現在の自分たちに通ずるものがあり、世界観は虚無に満ちているようでした。ラスト、函南は現実を打開するため、水素のためにティーチャーを撃墜しにいきます。ここに生きる意味のようなものを感じました。 【しっぽり】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-04 17:56:58) 3.《ネタバレ》 テーマがよかったですね。学生時代に多くの人が抱えるであろう、ずれたルーチンで毎日があっという間に終わってしまう感覚。いつか区切りが来ると分かっているのに、時間が無限にあるんじゃないかという錯覚みたいなもの。 それにポンと焦点が当たっているところが秀逸です。無為に過ごしている学生世代に、インスピレーションを与えたいという熱意のようなものが伝わってきました。他方で、時々何十年も働いているのに周りからみても異様な生き方をしている人がいます。人間社会にいるのに他人にまるで接触せず、東京オリンピックでそこだけ時間が止まっているかのようで、自分の話は相手が聞いていようと聞いていまいとお構いなしな人たち。 そういう人たちへのメッセージであるともとれ、いろいろな年齢がターゲットになっていると感じました。彼らの体が子供ならキルドレという商品にそっくりなのでしょうか。現実の彼らが一歩を踏み出すことはないでしょうが、55歳の押井監督の自分に近い世代や少し下の世代に対するメッセージも含まれていそうな感じです。 物語はキルドレの詳細やティーチャーのこと等謎要素も入っているけれど、そこにフォーカスしないのはテーマ重視なため謎解きとかオチで味わいを帳消しにしてしまわない方法論としてアリでしょう。画像の技術的な部分では他の追随を許さないですね。ゲームのOPムービーのレベルと比べたら失礼な、明らかに一線を画すクオリティ。絵の部分との境目もイノセンスの時よりずっと自然になってます。 ヨーロッパの評論家にはこの話を絵でやる意味があるのか、と言う疑問もあるようですが、絵でやるか実写でやるかはどちらでも良いことだと思います。自国産長編アニメ映画を当たり前に大切にする日本人やアメリカ人にはむしろその疑問、そういう発想あったか的な感覚ではないかと。 全世代向けでしょうけど社会的なテーマに加え高い技術性も有り、基本的には大人向けの作品です。でも、大人なのに無関心な子供のような生き方をしている人には結局意図不明で耐えられないかもしれません。ガサガサと貧乏揺すりを続け、何度もトイレに行っているオジサンが数人いらっしゃいました 自分がすでに知っている心地よさや快感ばかりを娯楽に求めると、意外性の楽しみを見つけられないんだななどと思ったりもします。 【黒猫クック】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-03 19:25:16) 2.《ネタバレ》 原作未読、予備知識全く無しでの鑑賞ゆえか、展開に一部分かり難い点があったものの、押井監督ならではのテーマと作品のメッセージ、そして時代性が見事に一致した傑作。序盤は(作画やデザインも含めて)のっぺりした印象を持ってしまったキャラクターが、酒を呑み、タバコを喫むなどの細かな描写によって、充分な存在感を持つに至ったのにまずは好印象。そしてその存在感が、鑑賞後のやり切れなさをさらに強くしていることに感心。また、効果音や音楽も素晴らしく、音響設備の整った劇場で観るに値する素晴らしい作品に仕上がった。尚、これから劇場で観る方々へ。エンドロールが終わっても、絶対に席を立ってはならない。その後のエピローグが、さらにやり切れなさを強くしてくれるはずだから。 【はあ】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-03 01:08:37) 1.《ネタバレ》 自分の命懸けの人生、さらには自分の生命そのものも、大人たちの余興に過ぎない。生きる意味が分からないが、とにかく命を懸けて生きる以外にない。 また、少年が父を殺し、父を乗り越えて一人の男になることは、男にとって永遠のテーマ。しかし、成長の止まったキルドレは父を乗り越えることができず、母の庇護の下に勝てるはずのない戦いを父に挑み続ける。 と解釈しました。人それぞれの解釈が可能なつくりですね。 【白色レグホン】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-02 23:52:49)
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