みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
3.《ネタバレ》 最近、アメコミヒーローものがインフレ気味で。少々の「夢の共演」程度ではほとんど心に響かなくなってきました。映像や音響にも免疫ができてしまい上映中もついうとうと・・・ところが本作はそんな中だるみを一気に打開してくれました。素晴らしい作品に仕上がっていると思います。 前半は「アベンジャーズ」を凌ぐかのようなキャストがオールスターゲームばりに躍動。 これだけ沢山出しているのにどのキャラクターも印象に残る、という非常にバランスのとれた作りをしていると思います。その一方で、ただのお祭り騒ぎにならずドラマが渋くて熱い! いい意味で意外な終わり方をしてくれました。う~んまさにカカオ90%(意味不明^^;) 次回作への期待が俄然高まりました。 【午の若丸】さん [映画館(字幕)] 9点(2016-05-16 22:55:55) 2.《ネタバレ》 キャプテンの拳がアイアンマンを叩く、アイアンマンの拳もキャプテンを叩く。 悲愴感しかない絶え間ない“殴り合い”を目の当たりにして、ただただ心が痛かった。 愛するヒーロー同士が傷つけ合っているという悲しさもさることながら、この「正義」と「正義」のぶつかり合いの根底にあるものが悲しい報復の螺旋であることが、現実世界の混沌そのものを表しているようで、殊更に悲しく、この世界に生きる者としての虚無感を感じにいられなかった。 マーベル映画のヒーローたちは、「悪」と戦い続けてきた。「悪」を叩き、打ち勝つことが、彼らが司る「正義」の存在意義だった。 しかし、この映画に限っては、明確な「悪」は存在しない。真に憎むべき悪への矛先が見当たらなくなり、ヒーローたちは揺らぎ、対立する。 動揺するヒーローたちの姿は、自国の正義を主張し、ぶつかり合い、傷つけ合い、混迷を突き進むこの世界そのものではないか。 ついに彼らは、相容れぬまま袂を分かつ。 己に対する無力感と復讐心に苛まれ続けるアイアンマンは、キャプテンの象徴である「盾」を奪った。 憧れのヒーローが、この愚かな世界と同様に怒りと悲しみに屈して膝をつく様には、失望と絶望が渦巻く。 この重く、悲しいストーリー展開の中で、マーベル映画らしさを保ってくれたのは、頼もしい“新人”二人。 “アリ男”の“大”活躍と、“クモ男”の軽妙なティーン節によって、映画ファンがいろいろな意味で救われたことは間違いない。 両者の存在感が光った空港での“大乱闘シーン”は、「馬鹿馬鹿しい」と言われればそれまでだけれど、諸手を上げて楽しかったのだから何の問題もない。 えげつないまでに痛々しいストーリーテリングを描きながらも、決してスーパーヒーロー映画そのものの“楽しさ”を忘れていないのがマーベルのエライところだ。(そういう部分で“DC”は大きく溝を開けられている‥‥) スティーヴ・ロジャースも、トニー・スタークも、スーパーヒーローである前に一人の人間である。道を見誤り失墜することもそりゃあろう。 でも、「復活」こそが、ヒーロー映画の醍醐味でもある。この世界が抱える混沌の答えを彼らは見出してくれるはずである。 きっとその時には、再び“スターク”から“スティーヴ”へ「盾」が手渡されることだろう。 心の痛みは残る。この痛みを抱え続けて、ただひたすらに“彼ら”が率いるチームの帰りを待とう。 (2018.5.27 再鑑賞) タイトル的な位置づけは「キャプテン・アメリカ 3」だが、むしろ、「アベンジャーズ 2.5」。 下手な監督が撮ったならきっと酷く馬鹿みたいなシーンになったであろう、飛行場での“陣取り合戦”を、圧倒的な娯楽シーンとして成立させてみせたルッソ兄弟の手腕は見事。このシーンに限らず、全編に渡って散りばめられたアクションシーンとしてのアイデアが、“VSサノス戦”に活かされていることも明らかだ。 トニーとスティーブは、この“殴り合い”以来、「インフィニティ・ウォー」を経てもなお、「対面」していない。 「アベンジャーズ4」の“胸熱”に向けての布石は、十分過ぎる程に打たれている。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2016-05-07 23:36:47) 1.《ネタバレ》 今回はヒーローvs敵ではなく、様々な危機を救うも各地に甚大な被害をもたらしているという難しくも現実的なヒーロー映画の先といえるお話。チームへ資金を出し管理運営をしつつ各国との調整や補償など政治面でも大きくバックアップして矢面に立ってきたであろうトニー。ポッツも失い精神的にも拠り所も無く、前作「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」で大きな失敗をしたため疲弊しきっている彼が政府のヒーロー管理案に乗るのも分かる。それに異を唱え自らの行動は自らが責任を取るべきと考える、正義に関して強い信念を持った高潔なキャップの意見も一理ある。「キャプテン・アメリカ/ウインター・ソルジャー」での味方組織に裏切られ全て敵になるという体験も加味されているんだろう。そこにヒドラに洗脳され暗殺者として活動してきたキャップの旧友バッキーが絡んでチームの亀裂がどんどん大きくなっていく流れ。図式期には型にハメようとするトニー(親父)vs自由でいたいキャップ(子供)だけど単純に解決させないのがさすがマーベルという感じだった。厳しく辛い話で悲壮感に苛まされそうになると合間に挟まれるユーモアのあるシーンで緊張が解けたかな。アクションやドラマのバランス感覚が良く緩急が上手く出来ている。トニーは様々な思いがあるだろうけど最後のキャップの手紙で救われたかな。 「マーベル・シネマティック・ユニバース」は長い時間をかけ丹念に作り上げてきただけに他の追随を許さないレベルに仕上がってきている。今回新登場のスパイダーマンやブラック・パンサーも違和感なく溶け込んでいていて単独映画や集合映画がますます楽しみになった。アクションやギミックは言うまでもないが、数多くのヒーローが出ているものの誰一人埋没することなくスポットを当て描き切れているのは、ネタ振り効果とキャラクターの心情も丁寧にしている脚本や演出の上手さなんだろう。ただ、トニーの悲壮感を増そうと思ったのか分からないけど妙にキャップとバッキーは強すぎたな。アイアンマン・スーツをなんなく握り潰して壊したりしてるのは力量的にヤリ過ぎ。多くの映画でもそうだけど明らかに能力差があっても簡単に吹っ飛んだりするワンパターンな描写は控えた方がいいと思う。マーベルなら出来るはず。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 9点(2016-04-30 21:15:10)(良:1票)
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