みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
7.《ネタバレ》 重たい映画だが良い映画だと思う。イッセー尾形の憎まれ役の演技が素晴らしい。映画は主役と脇役が同じくらい拮抗していないと良くならない(今回は脇役の勝ちかな?)。最後でアッと思わせる終わり方も秀逸。 【アマデウスga好き】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2022-11-07 10:53:08) 6.《ネタバレ》 ギャングや犯罪映画を創る一方、「最後の誘惑」「クンドゥン」などの宗教映画を創る面ももつマーティンスコセッシ。 この映画では、日本の踏み絵の時代のキリスト教布教の人たちには辛い時代を素材に映画を創り上げている。究極の選択を迫る日本のやり手ぶりが同国人として観ててツライ。あの宣教師の「転ぶ」場面では、もう母国に帰れと心の中で叫んでた。本当にあちらの人たちは自分たちの信念を普遍と信じ、世界中に出かけていくとこは20世紀になっても変わらない。仏教徒に転じたリーアムニーソンの話す日本文化論は興味深い。風土と文化は分かちがたくつながってるからね。 しかし、観終わって冷静になると、あの筑後守を演じたイッセー尾方も俳優として、究極の選択を迫られたんだろうなと思う。だって世界で一番嫌われる役を演じたら、その後の自分の役者人生にどれほど影響があるかという悩みもイッセーにはあったろうに・・。 【トント】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-11-19 11:22:29) 5.原作を読んだときに頭の中に描いていた情景と映画のシーンが既視感を伴って重なるとき、遠藤周作の描写力とマーティンスコセッシの再現力にただただ圧倒されるばかりであった。かつて小説の中で感じた空気と音、質感までもがほとんどそのままそこにあった。あのときと同じ感情が湧き上がってきた。天国の遠藤周作も思わずニンマリだろう。サンキュースコセッシなんて言ってるかもしれない。 【ばかぽん】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-10-18 08:25:57) 4.《ネタバレ》 静かな緊張感に包まれながら、160分強の時間があっという間に過ぎていきました。 ただ、宗教の問題は本当に難しく、この作品についても都合の良い解釈で消化することはできても、本当の意味で理解することは難しいなと感じました。 日本がキリスト教を禁教にしていたのも、異教であったというよりも、キリスト教の伝道が当時のヨーロッパ諸国の植民地主義の一端を担ってたことが大きな理由であったと思うのですが、そういった面はあまり描かれず、単に日本はキリスト教が根付かない国であるという感じで終わっているのでその点はやや残念でしたが、素晴らしい映画であることに変わりはありません。 【TM】さん [DVD(邦画)] 9点(2017-09-28 00:24:45) 3.《ネタバレ》 虫が飛んでいるシーンがやたら多い。これは人間の営みに対する神の沈黙の象徴だと思う。 映画はほぼ原作通りに進行する。原作の最後は、ロドリゴの後日談が候文で書かれておりよくわからなかったのだが、映画ではスペイン人の日記に改変することで非常にわかりやすくなった。ラストの「神は沈黙していない。ロドリゴやキチジローのように負けた者、弱き者にこそ神は祝福を与えるのだ」というテーマがより鮮明になった。 【爆裂ダンゴ虫】さん [映画館(字幕)] 9点(2017-05-30 00:01:18) 2.《ネタバレ》 海に接する場所、霧の中に消え、霧の中から姿を現し、この映画に描かれる日本という閉塞的な世界には一貫して神の視点がありません。地理や位置関係を示す視点、生活や人物の関係性を語る視点、そういう作品世界を俯瞰する描写が存在せず、ひたすらロドリゴ神父の見聞きする世界のみがあって。その閉塞された混沌世界の描写は、己の信仰心と対峙する神父の葛藤を明確に浮き彫りにさせます。 絶対的な神を持たない民族の信仰の姿はキチジローに代表されて、それは今に至るまでずっと同じ日本人の姿を示しているところが面白いです。陰鬱な映画なのに、布教どころか自己の信仰すらも歪ませてしまいかねない、八百万の神を持つこの国の特異性を妙に面白く(自嘲的に)感じてしまう私でした。 踏み絵も拷問も処刑もお役所仕事、みたいな描かれ方もまた日本人らしさを示していて、なんとなく可笑しく思えてしまって、でも海の向こうの人から見れば恐ろしい事なのだろうなぁ、と。 だけどリーアム・ニーソンのキャスティングによってフェレイラ神父がクワイ=ガン・ジンに重なってしまい、そう言えばアンドリュー・ガーフィールドってヘイデン・クリステンセンに似てなくもなくて、ダークサイドに堕ちたクワイ=ガン・ジンがアナキンを誘う映画みたいに見えてしまい。オビ=ワンがいればなぁ、みたいな。日本はダークサイドか。 しかし蜩はあの時間には鳴かないのではないかいな? 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 9点(2017-02-13 22:15:23)(良:1票) 1.原作既読です。楽しみにしていました。原作が個人的に映画のように光景を想像しやすい作品だったのですが、スコセッシ監督は原作にかなり近い形で映像化していると思います。宗教であったり、政治的な問題が延々と出てくるわけなんだが、ロドリゴが最後に決断した理由など、(原作も映画も)神の沈黙という問いに一つの結論を結び、一人の人間を描き切った所が素晴らしいと思っています。 また、この作品は日本人の宗教観(日本人は人間を超えた存在を考える力ももっていない。基督神の実体を変えている)であったり、幕府側の認識であったり、普段日本人には取っ付きにくい問題を説得力のある描写ではっとさせられます。 あとは個人的にスコセッシ監督がリスペクトする溝口健二監督を思い起こすシーンがいくつか出てきました。 雨月物語の小舟で移動するシーンへのオマージュ?や処刑する所を遠くから俯瞰する司祭二人のアングル、カメラをパン(水平に旋回)するシーンも多かったです(なんでも溝口にみえてしまってるのはいかん)。あと日本人の演出がしっかりしていた(ラストサムライのような違和感がない)のも良い。 音についても極力無駄を省いており、これもハリウッドなら演出のために意図して省くということはあると思うが、スコセッシ監督は音も重要な描写として考えている点が非常に好感が持てました。 最後に自分は原作を読んでいなかったら、映画の意図する処を理解できぬまま終わっていたかと思います。あと、欧米の方は理解できたのか?どういう感想を持ったのか興味深いですね。 【サーファローザ】さん [映画館(字幕)] 9点(2017-01-26 17:39:47)
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