みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
3.《ネタバレ》 素晴らしいです。アンダーソン監督の多くの作品に見られるカメラアングルや人物(今回は犬ですが)のシンメトリーな配置や動き、そして派手派手しくも落ち着きのある色彩、微に入り細に入りの背景描写や小道具等々、全てが実写と変わることなくみっしりと詰め込まれていて至福の時間を過ごせました。 独特の世界観、フラットな台詞、さり気ないユーモアとシンプルなストーリーは、確かに見る者を選んでしまうかも知れません。ハマる人にはハマる、ハマらない人にはハマらない。でも個人的には映画は、否、映画に限らずアート全般はそれで良いと思うのです。(勿論ある程度のレベル以上での話ですが) 今回は監督の日本愛(人物描写、町の風景、太鼓、相撲、歌舞伎、七人の侍などなど)がこれでもかと詰め込まれた作品。日本人は、日本の社会や文化は(良くも悪い悪くも)こんな風に見えているのか、と知らされることも多々。そこに人間愛や社会問題への風刺を盛り込み、ストップモーションで表現することで必要以上に刺々しくならないように演出していますね。(TV画面では手書きアニメに転じるところとか遊び心もいろいろ) ラストはホロリとまでさせられた充実の約100分。強いて言うなら、ちょっと終盤が駆け足気味だったかなというぐらいの佳作でした。(もうちょい長尺でも良かったかも) 兎にも角にも納得満足の1本でした。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 9点(2025-02-28 00:43:06) 2.《ネタバレ》 楠大典さんのチーフの吹き替え、最高でした。 もううっとり。 いい人(犬)なのにかっこつけて無理ばっかりして(笑) それから、監督スタッフの日本への愛の暑さ、凄すぎる。 どうしてもお相撲シーンは入れたかったのね。 歌舞伎座が大好きなのね。 ロケットにぞうり履かないよ。 などなど、日本グッズ詰め込み放題。 そこも好感度、大。 そしてスイッチも実に私好み。 実験室のシーンは美しくて惚れ惚れしました。 横移動してスイッチや器具が堪能できる。 なんて素晴らしい。 欲を言えば、柴犬は入れて欲しかったな。 そしてフクロウよりはカラスでしょ。 日本人の独り言でした(笑) 日本の文化を尊敬し守っていこうと思った秀作。 【たんぽぽ】さん [ブルーレイ(吹替)] 9点(2019-12-31 15:32:49)(良:1票) 1.《ネタバレ》 ウェス・アンダーソン監督作品って、映像表現は面白いと思っても、映画自体にはそんなに心動く事は無かったんですよね。でも、今回は本当に素晴らしかったです。 日本をディストピアとして描いてるので抵抗感を抱くかもしれませんが、その和風ディストピアっぷりがとても刺激的で面白くて。 大量の個性的なデザイン、画面いっぱいに詰め込まれた意匠が溢れ出てくるような感覚(っていうか実際に溢れているというか。シネスコサイズですが、ビスタの上下黒帯で画面外に字幕を出すスタイル。画面内に情報が多過ぎて、文字情報も大量で、その多くが日本語表記であるがゆえでしょうか。吹替版はどうなっているのかなぁ?)。 『七人の侍』のテーマ曲をそのまま持ってきたりしていて、黒澤明作品からの影響が強いのは明らかなのですが(そもそも『野良犬』ですし)、それ以外にも日本映画リスペクトが多く見られて、元ネタをあれこれ考えるのも楽しく。博士のモデルは平田昭彦でしょうかねぇ。 平行移動とかシンメトリーとか、毎度のウェス・アンダーソンらしさ炸裂、だけど意外にドラマに心動かされる部分が多くて。特に犬達の物語が切ないんですよね。そこには差別や独裁、弾圧、洗脳といった過去の歴史が反映されていて。そして、優しさや希望といった前向きな想いが込められていて。 日本を舞台にしたアメリカ産ストップモーションアニメーションには『KUBO クボ 二本の弦の秘密』があって、作品的な印象は全く異なるように思えますが、共通点が色々あって(動物と旅する少年とか、罪に対する赦しとか)、あちらの人が思う日本観がなんとなく見えてくる感じなのが面白いです。 スタッフロールまできっちり日本語併記な、日本で溢れたアメリカ映画、その奇妙で気持ちいい感覚をたっぷり堪能しました。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 9点(2018-05-25 21:30:52)(良:1票)
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