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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ

JOKER: FOLIE A DEUX
2024年【米】 上映時間:138分
ドラマサスペンスSF法廷ものミュージカルシリーズもの犯罪もの漫画の映画化バイオレンス
[ジョーカーフォリアドゥ]
新規登録(2024-10-20)【鉄腕麗人】さん
タイトル情報更新(2024-11-03)【M・R・サイケデリコン】さん
公開開始日(2024-10-11)


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監督トッド・フィリップス
キャストホアキン・フェニックス(男優)アーサー・フレック/ジョーカー
レディー・ガガ(女優)リー・クインゼル
ブレンダン・グリーソン(男優)ジャッキー
キャサリン・キーナー(女優)メリーアン・スチュワート
ザジー・ビーツ(女優)ソフィー・デュモン
ビル・スミトロビッチ(男優)ハーマン・ロスワックス
スティーヴ・クーガン(男優)パディ・マイヤーズ
ケン・レオン(男優)ヴィクター・ルー
平田広明アーサー・フレック/ジョーカー(日本語吹き替え版)
山田裕貴ハービー・デント(日本語吹き替え版)
斎藤志郎ジャッキー(日本語吹き替え版)
塩田朋子メリーアン・スチュワート(日本語吹き替え版)
角野卓造ハーマン・ロスワックス(日本語吹き替え版)
木下浩之パディ・マイヤーズ(日本語吹き替え版)
上村祐翔リッキー・メリーネ(日本語吹き替え版)
原作ボブ・ケイン(キャラクター創造)
脚本トッド・フィリップス
スコット・シルヴァー
音楽ヒドゥル・グドナドッティル
ランドール・ポスター(音楽スーパーバイザー)
レディー・ガガ(音楽コンサルタント)
編曲ジェフ・アトマジアン
撮影ローレンス・シャー
製作トッド・フィリップス
ワーナー・ブラザース
製作総指揮マイケル・E・ウスラン
ジョージア・カカンデス
スコット・シルヴァー
マーク・フリードバーグ
制作東北新社(日本語吹き替え版)
配給ワーナー・ブラザース
美術マーク・フリードバーグ(プロダクション・デザイン)
カレン・オハラ〔美術〕(セット装飾)
衣装アリアンヌ・フィリップス
録音イーサン・バン・ダーリン
日本語翻訳アンゼたかし
スタントアンディ・ギル〔スタント〕
その他ジョージア・カカンデス(ユニット・プロダクション・マネージャー)
ジェフ・アトマジアン(指揮)
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【クチコミ・感想(9点検索)】

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1.《ネタバレ》 果てして「彼」は何者だったのか?

この“続編”は、ただそのことのみを、哀しく、惨たらしく、そして容赦なく描き出す。
そこにはもはやエンターテイメントと呼べるような要素はほぼない。映画の上映時間いっぱいに「苦痛」が満ち溢れていると言っても過言ではないだろう。
正直言って、素直に「面白い」と言える類の作品ではないし、世界が賛否両論で湧いているのも納得できる問題作だ。

ただ、「ジョーカー」のPART2として、本作の在り方と目指すべき方向性は正しかったと思う。
というよりも、続編をどうしても作れと言われれば、こうするより仕方なかったというのがつくり手側の本音であり、多くの非難、否定、落胆すらも、宿命的なものとして「覚悟」していたようにも思える。

故に、「傑作」だと私は思う。




冒頭に映し出されるアニメーション、そして、肩甲骨が隆起するほどに削げ落ちが主演俳優の肉体が、この映画のすべてを物語っていたと言っていい。
オープニングから十数分の、ブラックジョークと、禍々しいまでの悲壮感が、「彼」の正体を明確に示していた。

それは、前作からこの男が放ち続けてきた“ジョーク”の真意だったと言ってもいいだろう。

前作では、不幸と不遇に打ちのめされる主人公が、自ら放つ“ジョーク”を発端として、取り巻く社会を狂気と混沌の渦に巻き込んでいく。
ただし、映し出される映画世界内では、真実と虚構が曖昧な境界線上で表現されていて、私たち観衆は最後まで、彼の存在性に対する「疑心」を拭い去れぬまま終幕した。
その曖昧で不確かな主人公の存在感が、一言では言い表せない特異な魅力を生み、この鬱積する現代社会への「悪意」と「怒り」の象徴として、観衆一人ひとりの“ジョーカー”を生み出したのではないかと思える。

無論、大多数の健全な映画ファンは、新たなダークヒーロー像の誕生に狂喜し、その狂気性を多分に孕んだ娯楽を楽しんだのだが、その一方で、浅はかな“模倣”により社会問題や犯罪行為に及ぶ者たちを生み出してしまったことも事実として存在する。

前作の時点で、この“ジョーカー”は、「馬鹿か、お前たちは、これは“ジョーク”だ」と、現実世界のそんな輩の蛮行を見越すかのようにヒャーハハハと笑い、蔑んでいたのだけれど、本作では愚直にもさらなる明確な“アンサー”を突きつけているかのようだった。

前作では曖昧にぼかされていた真実と虚構の境界線を、本作では、主人公の精神世界を歌唱シーン(ミュージカルシーン)で表現し、あからさまな虚構を映し出すことで、くっきりと浮かび上がらせていた。
それはすなわち、精神病棟で看守たちに心身ともに虐げられ、法廷では自分自身の存在証明を突き詰められるその哀れな一人の男の姿こそが、紛れもない実像であることの明示だった。

連作を通じて表されたものは、本作が世界で最も有名なヴィランの誕生秘話では“なかった”ことの衝撃。
そして、一作目で全世界を虜にしたダークヒーローのすべてを自己否定し、その「正体」を白日の下に晒すという残酷。
それは、正直、誰も得しない映画的アプローチだったと言えよう。

そんな“誰得?”な映画世界を、圧倒的に秀麗な映像世界と、繊細で大胆な演出、そして前作以上に素晴らしい演技表現によってクリエイティブした本作の製作陣は、「どうかしている」とすら思える。
狂気的なまでの映画製作への造詣と、浅はかで愚かなこの社会全体への強烈なアンチテーゼ。真の“ジョーカー”は、「彼」ではなく、この映画そのものだったのかもしれない。 鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 9点(2024-10-27 11:38:18)(良:1票)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 5.89点
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review1人
2 ストーリー評価 5.66点 Review3人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review3人
4 音楽評価 6.50点 Review2人
5 感泣評価 7.00点 Review2人

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