みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
3.《ネタバレ》 左幸子が波打ち際に突っ伏し、波をかぶりながら悶えるように嗚咽するショットに激情が迸る。 それは、ラストで砂浜に突っ伏して動かない丹波哲郎のショットとも対になる。 時折入るキャメラを傾けた不安定な構図も、様々な証言に翻弄される彼女の心情とシンクロして効果的だ。 現在パートをカラー、戦中パートをモノクロで分けているが、飯盒に入った肉塊の肌色や米兵処刑シーンの土色、 小隊長殺害シーンの血の赤色など、過去パートにもインパクトのある色彩が不意に飛び込んできて生々しい。 「天皇陛下--」。銃殺の瞬間に(「抗議のよう」に)絶叫する丹波は何を訴えたかったのか。 『大日本帝国』(1982)での篠田三郎の台詞「天皇陛下、お先に参ります。」は脚本家:笠原和夫の巧妙な「逆手」(昭和の劇)だが、 こちらも少々生硬ではあるが新藤・深作・長田なりの痛烈な「一種の高等手段」だろう。 随所でストップモーションをアクセントとするこの映画。ラストは正面を見据える左幸子の表情である。 【ユーカラ】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-09-10 01:04:00) 2.《ネタバレ》 文句なしに深作欣二の最高傑作。 ギターの重低音、白黒とカラーが交差する映像。 軍旗の中に埋められた真実とは何か。 戦後数十年の時が流れ、未亡人となった妻は未だに夫が“殺された”本当の理由を知らない。夫の罪が誠だという証拠も何処にもない。 「無罪を立証する積極的証拠なし」として頑なに真相を隠そうとする国、だが妻は諦めず四人の“生き証人”たちに辿り着く。 戦闘ではなく骨太のドラマに主眼を置いた作りが良い。 新藤兼人はつくづく監督よりも脚本を書いている時の方が圧倒的に面白いという事を実感。 いくら指揮を下げないためとはいえ、まだ戦える兵士をブッた斬る狂い振り。どのみち、行き着く先は三途の川さ。 「死ぬ時は一緒だ!」の悲痛な叫び、彼らの血も訴えも海の藻屑と消されていく非情。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-21 14:24:43)(良:1票) 1.《ネタバレ》 深作欣二がこんな作品撮ってたとは意外。第二次大戦中のある軍曹の死についての謎を解いていくドキュメンタリー風の作品で、メグ・ライアンが出てた「戦火の勇気」にちょっと似てる。決して後味の良い作品じゃないけど、まだまだ戦後をひきずっている人たちがいた時代を感じることが出来る作品。 【バカ王子】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2006-06-03 23:50:11)
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