みんなのシネマレビュー |
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
11.《ネタバレ》 ここでの評価が異常に高いので前知識ゼロで見てみたが、これは面白い! 序盤の流れでハートフルなラブコメドラマなのかなと思っていたが、教会から出たあたりで雰囲気が一転、ウィリアム・テルの序曲とともに運動会が始まった時は声を出して笑ってしまった。そこからはひたすらドタバタやっているのだが、色々なパターンが盛り込まれていて見ていてダレない。個人的に好きなのは養蜂場のシーン。その前にあるレンガを積んでいた左官が帽子を投げ捨てるシーンの天丼なのだが、防護服を投げ捨てたらそりゃ刺されるよなと。最後にキスを邪魔されるところまで隙がない。 唯一残念だったのはBGMの編集が雑だった所。静かに抑えるべき所、騒がしく盛り上げるべき所、曲と曲の繋ぎ目、もっと丁寧に作れば面白さは上がっていただろう。 【alian】さん [インターネット(字幕)] 9点(2021-03-02 17:56:57)(良:1票) 10.《ネタバレ》 恋愛とシュールなギャグ、そしてラストにかけての凄まじい逃走劇! 「バスター」の名に恥じない疾走感と破壊力、そして本物の愛について考えさせられるキートン映画の傑作の一つ。 金融ブローカーの仕事に失敗して破産寸前のキートン。 そこに舞い込んだ父の遺言。喉から手が出るほどの莫大な遺産、期限までに結婚しなければその宝の山も手に入らない。 財産欲しさに女性という女性をナンパしては惨敗を期していくキートン。 人を金で買えても心までは買えない。 愛ではなく金のために動くキートンに心から振り向く女性なぞいないのだ。 ただ一人キートンの中身に惹かれ愛していた女性の心も理解できずに。 笑わない、泣かないの感情の起伏に乏しいキートンだが、彼は体の動きで豊かな感情を伝えてくれる不器用なパフォーマーでもある。 顔も背もコンプレックスの塊だが、それを個性として武器にして戦うその精神力。 チャップリンがユーモアと愛情、ロイドが勇気、キートンはアクション! 俊敏な運動神経だからこそ成せるアクションの連続で魅せる俳優なのだ。 人間の本能に動きで語りかける、キートン映画の醍醐味ここにあり。 とうとう最終手段として新聞広告で結婚相手を募集する事にしたキートン。 その邪さがキートンに悲劇となって降り掛かる。 数百人にも集まった大量の女性、女性、女性!老若美人、貴婦人、醜女とよりどりみどりの大津波。キートンも流石に怖くなって脱走。それを追う烏合のレディース。 群衆の力強さと恐ろしさをまざまざと見せつけるスピードと破壊力! キートンも全力疾走! クレーン車に中ずり、荒い地形を高速で駆け下り岩まで追ってくるなど、キートンのポテンシャルの高さが成せる命懸けの走りだ。 その過酷さを肉体だけで表現するその役者魂、震えるね。 大量の岩に追われて逃げてるんだけど、最終的にはそれを逃げるんじゃなくて避けるという発想!逃げてばかりじゃ勝てない、正面から見切ってやるぞという心の強さが良い。もう金のためじゃないよ。自分を愛してくれる人の気持ちをやっと理解して、やっと自分の愛を告白するんだと必死。時間までにたどり着かなきゃ、彼女を失うも同然。服もボロボロで息を切らして愛する女性の元へとたどり着く。金なんてどうでもいい、ただ愛が欲しい。そして迎える大団円。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-05 10:08:14)(良:1票) 9.《ネタバレ》 これはもの凄いです。こうすれば面白いだろうというアイディアを全体に散りばめて、ぎゅーっと潰さずに凝縮して、たったの1時間弱にした感じの映画です。前半は「セブン・チャンス」のタイトル通りで、シャイで無表情でイケメンには程遠いキートンが、たったの半日で花嫁をゲットしなくてはならない話がメインです。知り合いの女性たち(当然7人)にフラれると、彼はあのストーン・フェイスで目に入る女性なら(中に若き日のジーン・アーサーがいるそうですが。)運転中の女性だろうが、髪カット中の女性だろうが、片っ端から声をかけ始め、ずんずん加速していきます。教会から話は反転、今度は「セブン・チャンス」を通り越して、増殖するインスタント花嫁集団(布を頭に被っただけ)から逃げまくって、走りまくって、転げ落ちる「run,run,roll down」の後半に突入します。ここからはキートンの大本領発揮、とにかく体を張った芸に唖然とするのみです。スタントは自分だけで、特撮はフィルムの早回しくらい。ギア調節できる加速っぷり、フットボール試合場でのジャンプ力、崖からのダイブ、有名な岩と転げ落ちるシーン、息も切らさず(少なくともそう見えます。)高速で走る姿はオリンピック選手どころか、ターミネーターも顔負けです。おそらく怪我をしても、あのストーン・フェイスでおくびにも出さず、最後まで芸を貫き通したと思われます。グレイト! 【くなくな】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-01-14 23:29:34)(良:1票) 8.《ネタバレ》 ○キートンの最高傑作。○「静」の前半であるならば、「動」の後半であっただろう。○花嫁に追いかけられる後半が目立つが、前半にも面白いところは満載。7人の女性の断られ方、美容室のシーンなど目が離せない。○そして花嫁のシーン。一体何人花嫁おるんやと言わんばかりの大群が押し寄せる。時間が分からないと言う小さなボケをはさみつつ、ひたすら逃げまくる。○何とか上手くいっちゃういつものオチも冴え、笑と共に、制作された年のことも思うと感慨深いものもある。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-28 14:59:36) 7.《ネタバレ》 前半の細かなギャクを散りばめた展開も味わい深いですが、ギアが入った後半の圧倒的なこと!走って逃げて泳いで走る、そしてとにかく笑える。驚きと爆笑で満ち足りたこの鑑賞後の余韻。1920年代のこの作品を観ると、映画の進化とは一体何なのか?ということさえ考えてしまう。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-18 21:57:24) 6.自分は、ネクタイにぶら下がったカメで爆笑しました。笑いというのは、漫才でもコントでも芸人が笑ってるのを見ると、つられて笑ってしまう手法があります。芸人の笑い顔を、(ここは笑いどころだからここで笑えばいいんだなと)一種のサインと判断するからです。いま、エンタの神様に小梅太夫という、キートンさんと同じく”笑わない”お笑い芸人がいます。小梅太夫はキレたキャラで笑いを取ります。一方、キートンさんは、体を張ったギャグで笑いを取ります。ラスト10分のキートンさんの卓越した動きは、スタント顔負けです。笑いは、口先だけでウケを狙おうとするとスベる可能性が高いです。キートンさんのすごいところは、ここで3メートルのガケ越えをすればウケるとか、クレーンにぶら下がればウケるとか、考えることは誰でもできますが、誰がそれを実行するのかという問題に直面したとき、それを自分がやってるところです。転がってくる岩、どう見てもハリボテなんです。しかし、キートンさんが体を張って逃げるからこそ、ハリボテが本物に見えてしまうのです。胸の中にあるハラハラが、クスクス笑うことで重圧から解放される。腹の底から笑える。80年も前にこんなに偉大な喜劇王がいたことに感嘆します。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-08-07 22:34:30)(良:1票) 5.一年と言う月日は子犬を立派な成犬にしてしまうのです。なのに主人公と来たら、一年間も時間を無駄にして、言えない心をズルズルと引きずっていました。そんな恋に対して恐ろしいほど不器用な彼に、幸運にも想いを打ち明ける切っ掛けが弁護士の容姿をした天使と共に舞い降りてきたのです。それは誕生日の今夜7時までに結婚をしろ!というものでした。普通の人間でも恐ろしい程困難な事なのに、恋の不器用さに関しては右に出るものなどいない主人公にとってそれは、四階から飛び降りて無事に着地するのと同じくらい困難な事でした(なんせ、子犬が立派な成犬になってしまうのですから)。その後は急な坂を物凄いスピードで転がる岩と同じ位のテンポの良さで映画は進みます。その中には今の映画では絶対に観られない身体を張ったアクションと、現代の使い捨てのようなコメディとはまさに月とスッポンの差を感じれる程の質の高い笑いもあり、そして何よりこの作品が“恋のスレチガイ”と言う言葉を始めて作ったのではないか、と思わせるほどの切ないラブストーリーと最高のハッピーエンドがありました。だから、この映画を観終わった後に感じたこの満たされた気持ちを“幸せ”と呼ぶのではないか、と僕は心からそう思いました。 【ボビー】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-04 18:41:43) 4.《ネタバレ》 これ誕生日に観ました(笑)。別に取り計らったわけでもなく偶然そうなったのですが、おかげでもし自分が主人公と同じ境遇に置かれたら?と考えてしまいました(^^;。それにしても今の時代に観てもこれほど面白いサイレントってそうそう無いんじゃないでしょうか。女性を見つけるや否や手当たり次第に求婚しまくるキートンに笑い、牛の大群よりも怖い花嫁の大群にギョッとさせられる(これで花嫁恐怖症になった人は絶対いるハズ)。そして後半は何やら危なげなことを何なくこなしちゃっているし…。あの岩が作り物かどうか知らないけど、まともに直撃するシーンはさすがにヤバいだろと思った。そんな危険にもめげずに有刺鉄線を掻い潜り、愛する女性の元へと駆けて行く。もう随分前に観たので忘れてしまいましたが、リメイクの「プロポーズ」が面白くなかったのは(個人的に)おそらくこのスピード感が無かったからではないでしょうか。ラストは素直に良かったねって感じ。楽しい一時をありがとう、バスター!最高の誕生日プレゼントだよ。 【かんたーた】さん 9点(2004-11-14 19:51:51)(良:2票) 3.「ラン・キートン・ラン」のようなこの作品、しかしキートン、けっして走るだけではありません。走る車に飛び乗る、クレーンにしがみつく、木の枝に飛びつく、川を泳ぐ、岩をよける、斜面を転がる・・・キートンのアクロバティックなアクションの数々、そのへんのオリンピック選手顔負けの身体能力、そこへギャグが散りばめられているものですから、ひたすら美しくおかしいのであります。女性の大群、岩の大群が彼を襲い、おまけに時計の大群にも悩まされるのが笑います。オープニングで季節がめぐるごとに大きくなっていた犬が、ラスト見事にオチをきめてくれて「一本!」、キートンさんに金メダルであります。 【彦馬】さん 9点(2004-08-24 23:18:52)(良:1票) 2.「結婚してください」と書いた紙切れを2階の女性の足元に放り投げて、その後破かれた紙切れがパラパラ降ってくるシーンは爆笑。チャップリンが舞台的な笑いなのに対して、キートンは映画的笑い。映画的空間、映画的時間に沿って繰り広げられるスラップスティックコメディはこのうえなく映画的。7時まであと30分しかないと慌てて外に飛び出し、何百人もの女性に街中を追い掛け回されクレーンで脱出したり、山の上から転がってくる岩をよけ続けたりしながら教会へ急ぐ一連のシークエンスはまさしく映画らしい映画。 【藤村】さん 9点(2004-02-13 13:04:57)(良:2票) 1.キートンが本領発揮をしたであろう作品。スタントなしでのあの大迫力の演技、決して笑わず、ただ黙々と生と死との隣り合わせの危ない事をやっていく。この人こそがチャップリンよりも上のコメディアンだと自分は思う。 【プラスチックハンティング】さん 9点(2003-10-31 18:00:42)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS