みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
9.《ネタバレ》 ~Casino Royale~賭博場の王者。バトル・ロワイアルとかにも通ずる“最後に勝ち残る唯一の者”みたいなニュアンスがあるみたい。 学生の頃に“007=マンネリシリーズ”の烙印を押してしまい、過去作品をちゃんと観てきていなかったので、公開当時、前評判が悪かったダニエル・クレイグにも、特に不満も期待もなく、映画の日(元旦)だからと劇場に観に行った。そして私の007のイメージは跡形もなくブチ壊された。 007って何をやるにしてもスマートな印象だったけど、まだ若いくてダブルオーに成り立てのボンド。その最初の殺しの荒っぽいこと。それでもお決まりのガンバレル・シークエンス。初任務での迫力のパルクール。 この人がジェームズ・ボンドかぁ、悪くないというか、むしろカッコイイけど、でも、007ってこんなだったっけ? ヴェスパーのシャワーのシーンで見せる優しさ。ル・シッフルに負けてナイフを持ち出す弱さ。毒を盛られて死にかける危なっかしさ。この若く荒々しいジェームズ・ボンドに、気持ちが完全に持っていかれる。今までのボンドに比べて人間臭いから伝わるクレイグ・ボンドの魅力と強さ。 世界を股にかけるスパイ映画らしく、海外旅行感を感じさせる。だけどこの作品は色とカメラワークが凄く綺麗。ヴァレンカがル・シッフルの船に上がるシーンの黄金色の海。モンテネグロの鉄道。さらわれるヴェスパーを追うボンドの背景。映像から漂うゴージャスさ。何だろう、単に海外の綺麗な風景とかでなく、カメラの映し出す発色、その時間を感じさせる色がゴージャス。 生々しい拷問、アッサリしたル・シッフルの最後も007らしくない。普通、007の拷問はもっと、サラッとしたピンチっぽいし、最後はル・シッフルとのカーチェイスとか殴り合いだろう…ってところだけど、シリーズの呪縛、マンネリさを払拭する予想外な展開。 物語の最後、コモ湖の別荘でホワイトを撃っての決めセリフ。そしてようやく流れるジェームズ・ボンドのテーマ。007の誕生の物語。オープニング曲You Know My Nameのアンサーがここに来るカッコ良さ。話逸れるけどOP曲の後、最初に出てくる主要人物が、シリーズの後々まで絡んでくるホワイト。たまたまにしても上手に絡まったもの。 ヴェスパーを失った悲しみを背負うボンドの落ち着き具合が、私に共感を抱かせる。そして007という特殊なキャラクター、ポジションを、劇中クレイグ・ボンドの成長と共に体感出来た。すでにあった007シリーズではなく、私の中の007=クレイグ・ボンドが誕生した瞬間だった。 【K&K】さん [映画館(字幕)] 10点(2021-10-28 09:22:02) 8.久しぶりに、007の映画を観た。昔は結構みていたけど、最近はご無沙汰。で、驚いた、007ってこんなマジな映画になってたのか。なんか、昔の、どっかすっとぼけた所がまったくないんですねー。Qやマニペニーとの冗談みたいな会話も全くなし。とことんハードボイルド。でも、おもしろい。これが本来の007映画なのかもと、ふと思った。時代に沿ったリニューアル悪くないです。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点(2013-11-14 15:08:16) 7.《ネタバレ》 新生・ボンドの1作目。冒頭のシーンからフルスロットル、より肉体派と化したボンドは魅力抜群。見た目冷酷そうに見えつつ、かつての007作品よりも強い個性や感受性を併せ持つボンドに惹かれました。 とてもリアリティに溢れ、007シリーズで最も好きな作品。 【けっけ(硝子の心を持つ少年)】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-05-23 16:12:13) 6.《ネタバレ》 傑作。10点をつけざるを得ない。ロジャー・ムーア以来の007ファンとしてはダニエル・クレイグというのは、少しどうか・・・とマッチ感を感じていなかったが、ラストの007として完成されたシーンで終わるという、にくい編集に思わず涙が溢れた。まさか007で泣くとは・・・しかし、こんなに人間の内面に迫った007は過去にないのではないか。ボンドがダブルオーに昇格してから、一人前の諜報員になる過程を描き、十八番の秘密兵器は一切なしという新しい007。見事な仕上がりです。 【ぱぴんぐ】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-07-01 19:00:38) 5.《ネタバレ》 自分の世代的にピアーズブロスナンの007が好きでゴールデンアイからずっと見てきました。今回人が変わってあんまり見る気になれずにいて、昨日ふと思い立ってレンタルして見てみました。 感想としては面白かった。新しい人男前ですね!ガタイもいいし、彼なら007としてやってける。最初の黒人さんとのアクションも迫力あって見入ってしまいました。自分実は高所恐怖症で、高いとこのシーンではもう股間の裏がヒューとなりました^^; あのヒロイン(?)の人べっぴん!カジノに行く前のシーンでのすっぴんの姿はビックリするぐらい綺麗でしたね!出演者が魅力的なのはいい映画の大事な要素、この点は満点。 あとストーリーもよかったと思います。見ていてわかりにくいってゆう場面もなかったし、夢中になって最後まで楽しめたし。 007になったときの話ということで、ボンドの成長する様子が見れたような。あの女の人に惚れ込んで、スパイやめて結婚して普通に暮らしたい・・・みたいな考え方もすごい普通の人くさい、それで裏切りにあって、でも今まで騙されていたと知ってもその人を死ぬ気で助けようとしたり。あのへんの姿は自分のよく知るボンドには無い様な人間らしさです。 まだまだ書きたいけどうまく書けないのでこの辺で終わっときます。乱文失礼しました。 最後に、ダニエルグレイヴ?でしたっけ、この人演技上手いですね、というかボンドになりきってました。素晴らしいと思いました。これからもがんばって欲しいと思います。 この映画とても好きです。初レビューですが、10点あげときます。 【天国のコロ】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-01-14 00:34:18) 4.《ネタバレ》 満点を付けざるを得ない傑作。全編において演技と演出が冴え、すべてのシーンが見所といえる。始まりからボンドとは思えない激しいファイトシーンで007になる前ということを見せ付けられ、またドライデンとボンドが向き合うシーンを黒主体、ドライデンの部下をボンドが殺すシーンを白主体の映像で描く演出も素晴らしい。マダガスカルの追跡シーンでは迫力のアクションだけでなく体術を駆使して逃げるモロカと知恵と力で追うボンドの対比も見ることができる。空港のシーンも緊張感がある。しかしこの映画が一番面白くなってくるのはやはりヴェスパーが登場してからだろう。二人が惹かれあっていく過程をハイテンションなポーカーゲームの間に丁寧に描いている。シャワールームでボンドがヴェスパーの血を舐めて拭うシーンは特に印象的だ。拷問の後の療養中にパスワードがVESPERと知った時の「笑顔と小指だけでも私にとっては立派な男よ。」という台詞とエヴァ・グリーンの表情からもボンドへの大きな愛を感じさせる。ラストのヴェニスに沈む家で必死で助けようとするボンドをヴェスパーが制止するところではやはりエヴァ・グリーンの表情がとても切なく涙してしまった。ラストでホワイトを殺さなかったのはボンドの00としての成長をあらわしていたと思う。きめ台詞にもしびれた。 you know my nameを基調としたスコアがパナマ、ヴェニスなどの映像にマッチし、アクション、脚本など全ての面においてパーフェクトだと感じた傑作。 【サムサッカー・サム】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-01-12 21:28:34)(良:2票) 3.《ネタバレ》 ○これぞ007という派手な出来で、これほど映画館で観ればと後悔した作品もない。○大がかりなアクションシーンと美女とのロマンスがあれば満足できるシリーズだが、映像がスタイリッシュで驚かされた。○冒頭の身体能力が化物相手のチェイスシーンはシリーズ史上最高のオープニングアクションだった。また身体能力で相手に劣るボンドが力技で追いかけるところもボンドのキャラを示していて良い。○また、ボンド誕生の頃の話でボンドのキャラが荒っぽいのも映像美との対比で際立つ。○そして、地味になりそうなポーカーのシーンもいろんな工夫がしてあって良い。ボンドガールに前もってライバルの目を引くようにセクシーに登場しろと言えば、ボンドが一番見とれているというフリの効いたギャグも良かった。○反対運動も起こった金髪ボンドのダニエル・クレイグも歴代ボンドの中でも一番バランスの取れた俳優だと思う。 【TOSHI】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2007-10-02 23:11:20) 2.《ネタバレ》 この映画で号泣するとは思わなかった。悲しすぎるボンドの原点をポールハギスが詳細丁寧に描き込んだ。終盤まで残るボンドの「甘さ」が消えて、誰も何も信じない冷酷で非情な諜報員になる過程が実に見事だ。 ラストの「あの裏切り女は死んだ」というクレイグのセリフはしっかりと聞き取れなかったが、「ビッチ」という言葉も聞こえてきた。愛した女性をこう呼ばざるを得なかった悲痛がクレイグの全身から伝わってくる。 ピアースを非難するつもりは全くないが、本作を描くためにはクレイグでなくてはならなかっただろう。ピアースは既に「完全体」のボンドゆえ、この「不完全体」のボンドを描くためには、新しくかつ内面の演技ができる俳優である必要があった。 クレイグのボンドは、本当に荒々しく、しかも甘さが目立つ。 Mの言うことは聞かず、大使館で監視カメラに映るという失態も犯す、毒を盛られたり、大事なゲームにも敗退する。「裏」を読み込めずに、感情に流されて、職を辞すると言い出す始末だ。 ポーカーに敗れた後に「マティーニはシェイクか、それともステアか」と聞かれ、「どっちでもいい」と怒鳴った挙句に、ナイフを手にするシーンは、人間的にも諜報部員的にも未熟さや余裕のなさが窺われる。 だが、これらの経験が、我々が知る「ボンド」を形作ったかと思うと、なかなか面白い。 ラストにおいてホワイトを殺さなかったのも秀逸だ。ホワイトを殺せば、ただの「私怨」を果たしたに過ぎない。まだヴェスパーに未練があることが分かる。 「組織」のために生け捕りにすることで女王陛下のための完全な諜報員が誕生したことがよく分かる。決め台詞のタイミングも完璧だった。 ヴェスパーの人間像もしっかりと描きこまれている。首飾りをキーアイテムにして内面を描いている。恋人を裏切ることも、本気で愛してしまったボンドも裏切ることもできない。そのような苦しみが随所に感じられる。シャワー室で震える姿の意味も後から考えればより深まるようになっている。 演出面においてもキレがあったと思う。肝心のポーカー対決も見応えはあり、拷問シーンもなかなかのものだった(クレイグのユーモアも垣間見れるよいシーン)。 冒頭の追いかけっこにおいても、視覚的に観客を楽しませるのと同時に、圧倒的身体能力の差にある者に対して、ボンドの機転や大胆さや度胸でその差を埋めていっているのがよく分かるシーンでもある。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-12-11 21:17:55)(良:5票) 1.素晴らしい!シリーズ最高傑作!オープニングから鳥肌が立ちました。あのガンバレルへの入り方は今までになくカッコよかったです。緊迫感が最後まで途切れず、最高の脚本とダニエル・クレイグの演技力のおかげで人間として諜報員として成長していくボンドが上手く描かれていたと思います。エヴァ・グリーンも魅力的でした。ブロスナンの次は男臭くてクールなボンドを見たかったので大満足でしたね。原点回帰という点で名作「女王陛下の007」にどことなく雰囲気が似ていました。 【ギニュー】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-12-02 00:58:16)(良:2票)
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