|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想(10点検索)】
2.オーソドックスで教科書的な作品ですが、こういうちゃんとした脚本を書ける人って殆どいません。
このスケール、このサイズの作品としては満点っ。
DVD収録の別エンディングバージョンもなかなかですよ。 【カラバ侯爵】さん [DVD(吹替)] 10点(2007-02-11 02:33:48)(良:1票)
1.ニューヨーク市警の刑事で、どうやら離婚経験者である主人公。それを演じるのがブルース・ウィリスとくれば、誰だって『ダイ・ハード』シリーズを思い浮かべるだろう。事実この映画には、今は酒におぼれる自暴自棄な日々を送るジョン・マクレーン刑事の“後日談”めいた雰囲気がある。これを、シリアスに撮られた『ダイ・ハード4』だとすら言っていいかもしれない。
しかしあのシリーズが、<刑事もの>というジャンルを超えて、どんどん「見せ物(スペクタクル)性」をエスカレートさせていったのに対し、『16ブロック』は、あくまで<刑事もの>というジャンルにとどまり続ける。警察内部の腐敗や、護送中に心の絆がうまれる犯人と主人公の刑事といった、この手の映画の約束事というか定石を律儀なまでに踏襲していくのである。
それゆえこの映画は、一見すると地味で派手さに欠けた「普通」の映画、ひと昔もふた昔も前によくあった感じのありふれた映画にすぎないようにも思える。けれど、けれどそれは、作り手であるドナー監督自身によって意図的に選びとられたスタイルであり“戦略”に他ならない。わざと色調をおさえたトーンの荒い画面にしても、まさしく1970年代の映画のようなテイストをめざされたものであるだろう。ドナー監督は、あえて<ジャンル>に忠実というか自覚的な映画を撮ろうとした。何故か? たぶん<ジャンル>こそが、“映画が「映画」として成立する規範”であると、彼は信じているからだ。
CGの登場、あるいはルーカス=スピルバーグの登場によって、映画は<ジャンル>を逸脱することによる新たな「見せ物性(スペクタクル)」を開拓してきた。しかし一方でそれが、なんでもありの、「今まで見たことのない映像」を競うことの自堕落な増長を招いたことも確かだろう。だからドナーは、CGによる見せ場も、非現実的なアクションも禁欲(あの『リーサル・ウェポン』の監督が、だ)することで、あえて<ジャンル>への意識に満ち満ちた本作を撮った。映画そのものを、「アメリカ映画(!)」を“とりもどす”ために。そのことが、かろうじて「1970年代の(アメリカ)映画」にふれることができた年代の観客にとって、何より感動的なことなのだった。
そう、映画なんて、たとえば小道具に“小型ボイスレコーダー”ひとつあれば、充分なのだ・・・
【やましんの巻】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-12-01 16:05:39)(良:3票)
マーク説明 |
★《新規》★ | :2日以内に新規投稿 |
《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
121人 |
平均点数 |
6.15点 |
0 | 0 | 0.00% |
|
1 | 0 | 0.00% |
|
2 | 3 | 2.48% |
|
3 | 1 | 0.83% |
|
4 | 7 | 5.79% |
|
5 | 28 | 23.14% |
|
6 | 34 | 28.10% |
|
7 | 26 | 21.49% |
|
8 | 19 | 15.70% |
|
9 | 1 | 0.83% |
|
10 | 2 | 1.65% |
|
|
【その他点数情報】
|