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エンジェル・アット・マイ・テーブル

AN ANGEL AT MY TABLE
1990年【ニュージーランド】 上映時間:158分
ドラマ
[エンジェルアットマイテーブル]
新規登録(2003-10-15)【onomichi】さん
タイトル情報更新(2024-06-20)【Olias】さん
公開開始日(1991-07-27)


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監督ジェーン・カンピオン
キャストケリー・フォックス(女優)
脚本ローラ・ジョーンズ
撮影スチュアート・ドライバーグ
配給フランス映画社
あらすじ
ニュージーランドの作家、ジャネット・フレイムの自伝三部作を「ピアノ・レッスン」のジェーン・カンピオン監督が映画化、各映画祭で大絶賛された珠玉の名作。鳥の巣のようなもじゃもじゃの赤毛を持つジャネット。彼女は詩才に恵まれつつも、その強すぎる感受性の為に、周りの無理解を招き、数奇な運命を辿ってしまう…。印象的なタイトルはリルケの詩より引用されている。“自分の食卓に現れる天使”とは不意に訪れる幸運、味方、理解者の比喩である。

ひのと】さん(2004-04-06)
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5.ある繊細で才能のある女流作家の半生とその心象風景までもを、おおげさでなく、そのまま映像化に成功しているかのように思える。だからこそ、何度観ても自分の人生経験に応じて新たな発見があり、これから先もときどき繰り返し見たくなるであろう、愛すべき映画。そして、観るたびに繊細な感受性を少しでも思い起こさせてくれるのではないか、と思う。 まれみさん [DVD(字幕)] 10点(2007-12-17 22:38:37)

4.《ネタバレ》 この映画は自伝映画の中で個人的にピカイチだと思う。決して著者のオナニーのような自伝でもなく、脚色されすぎた自伝映画でもない。この映画の中には現実というより、人生がある。原作を書いた著者は勿論だが、そこはこの監督の手腕だろう。彼女が精神病と誤診され入院させられるような不条理も、平々凡々な保守的な田舎町で、人とは違う感受性を発揮したら変人にされてしまうという非常に身近で日常的な不条理である。精神病院に入れないまでも、変人の眼差しで見るようなことを我々の社会でも非常に日常的に行っているはずだ。そういった一つ一つを「人生」の中で語りかけてくるから、ものすごく強烈なパワー、脅威をこちらは感じざるおえない。色彩豊かな映像の中で静かに語られるのは、たった一つの人生であり、数多くのメッセージだ。とても感銘した。 ダブロンさん [DVD(字幕)] 10点(2006-08-14 10:04:53)(良:1票)

3.↑の【ひのと】さんの作品紹介で、あることを思い出した。リルケもまた、かつてセイシンブンレツビョウと呼ばれていた“心の病い”のぎりぎり寸前で、常に踏み止まり続けていたことを。 統合失調症の危機を迎えた人は、ある時、それまで散々悩まされてきた幻聴や幻覚などがふいに治まってしまうのだという。とは言え、それは治癒ではなく、逆に症状が激烈に悪化する直前の状態…「嵐の前の静けさ」にすぎない。たいてい、この状態はたちまちにして終わってしまう。しかしリルケは、例外的にこの状態のまま生き続けたのだった。 その「静けさ」とは、ちょうど夏休みの学校の誰もいない校庭のセミしぐれが、不思議と静かな印象を与える、あの感じに似ているんだろうか? ひしめきやざわめきが、むしろ世界の「沈黙」を際立たせる…。リルケの詩とは、そんな「沈黙」から産まれた。 この映画の主人公であるジャネット・フレイムも、実はそうしたざわめきと「沈黙」のはざまにとどまり続けた人だったのではないか。実際に彼女はセイシンブンレツビョウとされ、病院で何年にもわたって過酷な…というより非人道的な“治療”を受けさせられる。普通なら、これだけで精神が荒廃しかねないほどの仕打ちを。しかし、彼女はこの「沈黙」に耳をすませ続け、それを言葉にした。 ジェーン・カンピオンのこの映画は、そんな彼女が聞いた「沈黙」を、ひしめきとざわめきの中からうまれる「静けさ」を、フィルムにとどめようとする。そしてそれは、確かに成し遂げられたのだと思う。何故なら、ぼくもまたこの映画を見ている間じゅう、その「沈黙」を、あの、詩が産まれる前の声なき「言葉」を、聞いたように思えたのだから。 …その「沈黙」、その声なき「言葉」こそが“天使”のものであるのなら、この映画は天使たちのそうした「沈黙」や「言葉」で満たされている。ぼくたちはそんな「沈黙」を聞き、「言葉」を感じ取ることができるだろう。画面の端々に、“天使たちの息吹き”を感じ取ることができるだろう。だからこそこんなにも悲しく、美しく、そして強いのだ。 これは、ひとつの“エピファニー(顕現)”としてこの世に遣わされた「天使的作品」 にほかならない。 やましんの巻さん 10点(2004-06-26 13:40:50)

2.道の真ん中から、少女が私を見ていた。目が合って、逸らされ、戸惑われ、そして逃げられた。ただそれだけで、これは傑作だと確信した。実話に基づく1人の女性の、「自分探し」というにはあまりにも壮絶な魂の遍歴。叙情的で詩情に溢れながらも、暴威的なまでに人間の最深部に迫って来る作品。残酷なまでの繊細。饒舌な静寂。多弁な黙然。その全てを包み込むニュージーランドの風景。良い意味で閉じた僻地。原作者のジャネット・フレイムは2004年1月、逝去した。あの少女は天国のように美しい国から、本当の天国へと旅立ってしまった。思いを馳せながらもう1回観てみよう。それはとても勇気のいることだけど。 ひのとさん 10点(2004-04-06 00:42:42)(良:1票)

1.な、な、なぜ誰も投稿していないのだ。信じられない、、、と思わずつぶやいてしまいそうな傑作です。天性の詩才をもつ少女がたどった揺れ動く成長過程を、カメラはときにリアリティに徹しつつ、またときに詩情豊かに描き出します。顧みるに平凡な人間としてわたしは、この主人公のように一見すれば見苦しくて扱いにくそうな、しかしじつは「神」の声を聴く人たち、つまりは「預言者」たちを、いままでずいぶんと無視したり、蔑んできたなあ、と思われてなりません。そういった意味でとても辛くなりました。自分を反省する契機としてもとても貴重な作品なので、思い切って10点満点といきたいと思います。ともかくもう一度観るのが恐いような傑作です。 バッテリさん 10点(2004-01-20 22:34:29)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 11人
平均点数 8.73点
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719.09% line
8218.18% line
9218.18% line
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人

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