みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
3.《ネタバレ》 でいでいでいでいっ。サンデーマンデーてやんでい。 面白いっ。 クドカンという人は外見が果てしなくショボイのであるが、やはり才能ある人の例に漏れず、己の見た目などに構わず余分なエネルギーを全部クリエイトに回しているタイプだったのだなあ、と再認識。 原作のマンガについては未読だが、傑作であるとの批評は目にしていた。 しかし、クドカンが脚本のみならずメガホンまで取らなければ、よくある陳腐な作品として忘れられていく凡作になったであろうまちがいなく。そのくらい、「俗」に流れずにシュールに笑わすのは難しいと思う。 長瀬については1%も期待していなかった私だが、冒頭から「てやんでい」の切れの良さに感心しきりとなる。おお、長瀬、悪くないかもよ。長瀬にこんなに突っ込みの素質があったとは意外だ。地蔵突っ込み、コダマ突っ込みなど、いずれも悪くない。 そして、なんと「明治天皇(ラストサムライ)」から「ホモで薬中の金髪」へと大変身を遂げた七之助。すでにその役柄の落差だけでいかにもシュール。 ジャニーズと歌舞伎がホモの恋人どうしで絡み合っているという、有り得ないシュールな光景はこの映画ならではなり。ヘタウマの絵や「おまえ」「おいら」「ゆかた」などの殴り書きもばっちり合っている。 私は、日本人はブラックな笑いを作るのが下手だと思っているけれど、クドカンについては全くそんなことはない。クドカンはすごい。これを見た松本仁志は嫉妬にかられて初メガホンを取ったのではないかと私は思う。まちがいなく松本のライバルは北野武ではなくてクドカンである。 「何がリアルか」「リアルには自分の思い込みが入っているのではないか」「思い込んだらそれは現実か」という深遠なテーマに沿って、次から次へと有名人が登場しては笑わす。これはこたえられない面白さだ。ぜひともクドカンのすごさを堪能してほしい。 ひとつ残念なのは、これだけ有名人を出しているのだから、バーテンはぜひともクドカンとも親交のある及川光博にしてほしかったところ。こういうチョイ役よくやってるのになあ。忙しかったのかなあ。 とにかく面白いです。イケてます。イチオシのギャグはナカムラ父の「夜でもアーサー」。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2007-12-24 15:51:16)(良:2票) 2.《ネタバレ》 見終わって、しばし絶句。思わせぶりなモノクロ映像から始まるものの、その実まるで陰影のないペラペラの画面。もはや“破綻”などということ自体が空しくなるほど、いきあたりばったりの展開。意味深のようで、いきなりナ~ンチャッテと足下をすくわれるだけでしかないエピソード。テレビの最悪な部類のバラエティ番組に比べても「笑えない・面白くない・痛い」コント風の意味不明なシーンの数々…。なんだコリャ、悪い冗談か? と思われても仕方あるまい。 しかし、ここまで見る者に居心地の悪い思いをさせつつ、その“居心地の悪さ”には、一方で不思議な切実さというかなまなましさがある。そう、もはや失笑すら出ないような、ほとんど“不愉快”なまでのこの映画が持っている<感触>を、ぼくたちはすでに知っているじゃないのか。何故なら、それはぼくたちがこの「現実」を生きていく上で多かれ少なかれ常に感じている<感触>、笑えないコントの連続めいたリアリティの希薄なこの「現実」そのものの感触に他ならない…。 主人公の弥次さん喜多さんが、何を求めて旅を続けていたかを思い出そう。彼らは、すべてがナンセンス(=無意味)な“この世”にあって本当の「リヤル」を探していたのだった。その時、そんな二人をとりまくナンセンス(=馬鹿馬鹿しい)な事件や脱力ものの展開は、カタチこそ違えど、家庭で、学校で、職場で、あるいはこの社会のどこであれ、日々ぼくたちが遭遇し、感じているあの「気分」…リアルなものの薄っぺらさや嘘っぽさを、これ以上なく「リヤル」に表象したものとして迫ってくるのだ。 監督・脚本のクドカンは、はじめから「良い映画」なんて撮ろうなんて思っちゃいない。彼はこのフィルムに、この今という「現実」そのもの(の「気分」)だけを切り取り(=撮り)、映し出そうとした。不快で不愉快でまったりと希薄なその<感触>を、そのままこの男の「天才」はフィルムに描きとったのだ。…もしアナタがこの映画を見て不快や不愉快な思いにとらわれたなら、それは間違いなくこの映画における「正しい」見方なのです。ぼくたちは、こんな不快で不愉快な「現実」を生き、でもどこかで本当の「リヤル」を夢見て生きている。そう考えると、とても「泣ける」映画じゃありませんか…いや、マジで。 【やましんの巻】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-04-19 21:47:26)(良:2票) 1.なんでなんで!?これ、10点でしょ!?冒頭のヤジさんとキタさんのベロチュウで10点献上作品決定でしょ!? 【海棠ルチア】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-03-12 20:45:39)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS