みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
11.楽しい映画ではありませんし、映画としての出来も決して素晴らしいと言えるものではない。ただしこの映画のように、作られることに意義のある映画というのは実際にあるものですし、その意義が極めて高いので文句なく10点をつけました。観るべき映画だと思いますし、例えばカメラっていうのはこう回すんだよ、シナリオっていうのはこう書くんだよ、という映画では全く無いですが、映画というものにはこういう使命も間違いなく存在しているんだという一つの例ではあると思います。何が起こっているのか知りながら世界中の人々が何一つ出来なかったジェノサイド、人類史上でも稀に見るほどの大量虐殺を、せめて後世に語り継いで行こうとすることは大切です。ドン・チードルはその謙虚な個性で、無力ながらも出来るだけのことをしようと務めたごく普通の一人のホテルマンに非常にハマりました。ウソ臭い感動のツボや、ありがちなハリウッド的盛り上がりには欠けますが、人間が正気を保つことの難しい状況の中で、ヒロイズムでなく平凡な人間のあり様を貫いた主人公には尊敬の念を覚えます。久しぶりに善玉を演じたニック・ノルティ、理想に燃えて現地に入りながらも志半ばで帰還せざるを得ないホアキン・フェニックス、電話一本で主人公を救おうとするホテル・オーナーのジャン・レノ、皆それぞれに素晴らしい演技を見せてくれました。観たことを忘れない映画であると思います。 【anemone】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-05-07 03:20:07)(良:6票) 10.この映画をみて国連の批判や、国益重視の先進諸国の批判はできるが、だからといって自分たちだったら何ができるのか??寄付ならできる。しかしある1人のアメリカ人はお金を3万円だけ日本人に渡してこう言う。「お金は僕が出すから君がかわりに戦場に行ってくれよ」と。ルワンダの現状はわかった。我々日本人はクーラーのきいた映画館で、馬鹿な国連に腹をたて、この虐殺に無関心だった人間たちを軽蔑し、そして殺されたルワンダの国民に涙を流す。しかし頭の片隅には明日の仕事の段取りを考えている。せめて寄付でもして良心を満足させたいが、そういえば、家族とディズニーランドへ行く予定なのであまりお金を使いたくない。しかしこんな大虐殺が実際に起こっていたなんて信じられない。本当に素晴らしい映画だった・・と思っていたら友人から「今日は焼肉でも食いに行こう」と誘われる。ルワンダの事件は確かに深刻だったが焼肉は食べよう。多少良心は痛むが最初のうちだけだ。ルワンダの惨状に涙は流すが食欲はなくならないのだ。そして今日の夜もビールを飲み続ける。酔い加減も気持ちよくなってきたらさっそく、この素晴らしい映画のレビューをつけよう。もちろん10点をつけて、ルワンダに無関心な人間を哀れんでみせよう。私だけはこの映画をみて目が覚めた、この事件に強い関心を持つようになったのだ。そういう自分に満足をしながら温かい布団の中にはいってぐっすりと眠る。さあ来週はディズニーランドだ。なんとか今年のクリスマスまではこの事件のことを忘れないようにしよう。そうやって今日という日が過ぎていく。この映画を知って無関心だった事件に関心を持つようになった・・しかしそれだけである。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-09-12 17:58:54)(良:2票) 9.期待以上の出来に、大満足です! 単調になりやすい、実話ものを、、よくぞここまで上手く料理した!って、感じですね! 脚本、演出がすばらし~い! とても良く練られています..無駄な台詞がまったく無い..細かい動き(演出)、ちょっとした台詞が伏線となり、後の出来事、大事なシーンに絡んでいきます.. 序盤、中盤、クライマックス! どこを取っても、ダレるところはなく、正に 秀逸!! 心を打つ台詞も幾つかありました..ラストの演出がこれまた絶妙! 思わず、涙..役者陣も好演! 新作 3年ぶりの “ 10点満点 ” です!!! 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-11-06 12:16:29)(良:1票) 8.衝撃的で、悲しい作品だった。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 10点(2017-11-30 19:44:23) 7.《ネタバレ》 映画鑑賞中、何回もドキドキして、何回も泣いた。ホテルの支配人ポールが、危機また危機を、様々なコネや賄賂や脅しなどを使って切り抜けていくのがその主な内容だけど、そこに様々な人間ドラマも描かれている。国連軍の指揮官や、赤十字軍の女性などが、人種を超えて虐殺される人々をなんとか救おうとする姿にも心を打たれた。ルワンダという国はあまり知らないが、こんなことが起こっていたんですね。しかしこれは対岸の火事とバカにはできないとも思う。人間の本質は一方で誰かに対して優しく接し、もう一方では残酷的なまでに誰かを追い詰める事ができる矛盾した生き物である。国益やイデオロギーなど声高に叫んだりしても、それは、その残酷性をごまかしているだけかもしれない。恐らく、この世界に国境や人種とゆうものがなくても、特定のグループを蹂躙したいとゆう欲求はどこかで発生するだろう。その残酷性は集団になると加速し、憎悪や嫌悪感を生み出し、そーすることがかっこよく正常だと錯覚し、やがて人を人と思わずゴキブリなどに例える思考に達するのだ。それが蔓延すると社会のバランスは崩れ、やがて差別をする者される者問わず、社会全体が地獄絵図と化す。イデオロギーとゆう名を借りた人間性の崩壊、ある特定の人種に対して嫌悪感や憎悪をたぎらせる事、一部の権力者以外誰も得をしないこの構造の構築は、世界のどこでも起こりうることなのだ。もちろん日本も例外ではない。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点(2015-08-11 20:20:24) 6. 日本は今も、紛争や戦争の遙か後方にいる。だから紛争や戦争のさなかではない。でもそれだけ。さなかではない、それだけだ。 この作品は日本が今後も戦時下でないという仮定しかしないひどく利己的な反戦映画に、納得してしまう自分を戒めるきっかけとなるのではないだろうか。何か起これば雪崩のように同種の事件が連発する社会で、平和を保とう、戦争は悲惨“だった”。などと上からの視線で主張するのは一体どういう事だろうかと。 紛争状態になればモラルなんて一発で消えるだろう。この社会を構成する僕たちは、僕たちが思っているよりずっと残忍で冷酷だ。そう言う国で、悲惨に死んでいく昔の人の映像だけを反戦の根拠とするのはいかがなものか。言葉に出来ない、人情ドラマにすることすら出来ないこの映画以上の惨劇が各地で今起こっているのに、判で押したかのような様式の国産の反戦映画で感動して、アメリカを軽蔑したらたちどころに馬鹿みたいに気が大きくなってしまう自分を戒めたい。 戦争や紛争が悪であるなんて当たり前だが、一方で殺人という行為が禁忌である理由を巧く説明できないことが一時話題になったことがある。その理由と要素はちょっとだけ複雑だけれど明白であるにもかかわらず、一言で説明することは困難だ。詳述されるその答えを用意するのも理解するのも私たちには、重荷だ。 殺人の罪は主観であるなどと言うのは、それを利用した文化人の言葉遊びだ。 そのテレビ的主張をまんべんなく否定できているわけではないこの社会では、反戦映画を観たくらいで今起きている悲惨な暴力は止められない。 世界平和といいつつ、世界の紛争やテロリストのやり口の悲惨さを、主張があるから一方的な悪ではないなどと拙く片付けてしまう。この社会で僕たちは、幼稚な主観主義で目をそらしすぎたおかげで争いと虐殺を、全く戦争として認識ができない。 自分好みの戦争と、そうではない戦争。思う様虐殺を楽しむ人たちを無関係なドラマだと楽しむ僕たちと、歴史の中のレアケースを選択的に憎む僕たち。身勝手さと頭の悪さに足元が揺れはしないか? 【黒猫クック】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-08-15 02:44:40) 5.すばらしい映画。きちんとエンターテインメイントでありながらテーマを観客にズドンと伝えてくる。とにかく世界各国の首脳に見てほしい映画。憎しみの連鎖はどうやって断ち切ればいいのだろうか・・・。できうるなら、憎しみの連鎖が生まれるにいたった経緯を描いた映画を作ってほしい。 【まめ】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-05-04 21:17:19) 4.ルワンダでの紛争を扱った作品です。 この作品には見ているものの心を打つセリフがたくさんあり、そのひとつひとつが非常に重いです。紛争の原因、紛争地で起こっている悲劇に対する世界の人の目。世界中でおきている紛争が本当はどんなことなのか。それらのニュースを見たときにどうしていたか。いろいろな面で自分の無知に気付かせてくれます。決して明るい内容ではありませんが見れば間違いなくプラスになる。そんな映画だと思います。 【カイタニ】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-01-16 23:42:06) 3.難しい話は抜きにしても、 実際に起きたジェノサイド、そこで生きた人たちを映画を通して見れると同時に、 ポール・ルセサバギナという人を知る事が出来た事は、 個人として、今まで映画を見てきていて良かったと思いました。 誰かを本当に愛する強さが、どれほど人を強くし、 世界すら手の届かない「人」が行う最悪な虐殺行為の中でも正しい事を見極め、 実行する勇気を持つのも、また「人」なのだと教えてくれる素晴らしい映画です。 【sirou92】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-08-28 17:37:42) 2.国連の無力さ、暴力を前にした人々の恐ろしさ、そしてこの事件に関して何一つ知らなかった自分自身の無知さが、とても悔しく歯痒かった。 【一番星☆桃太郎】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-09-02 13:36:59) 1.《ネタバレ》 平日の昼間だというのに、映画館は立ち見の大盛況であった。恥ずかしながら、ルワンダ大虐殺についてはよく知らなかった。犠牲者が100万人って一体どういうことよ?しかし本作では虐殺シーンはほとんどない。ナタによる集団殺戮シーンを入れたら、それだけでスプラッター映画になってしまい、本筋から外れてしまうだろう。そもそも100万人という数字からして、もう悲劇を通り越して戯画的でさえある。どうあがいても画面でその事実を全て表現することは不可能だ。その点から距離を置いたのは正解であったろう。冒頭20分で庭に転がる遺体を見せられただけで、虐殺の恐怖や、崩壊に瀕した国家の悲惨さを十二分に表現していた。その後次から次へと襲い掛かる危機また危機を、ポールの機転、人脈、勇気そして多少の運で乗り切るストーリーは、最高にスリリングだ。虐殺の恐怖、歴史の悲劇、世界の人々の無関心、次の瞬間にもナタで殺されるかもしれないという極限状況下での人間の強さと弱さ、交錯する善と悪、抑制された演出で描かれた事実の重みには圧倒される。巨大に膨れ上がった人間の狂気と憎悪に立ち向かう人々の、ささやかな良心と勇気には感服する。そして子供たちの明るい歌声は切なくもあり、希望の光のようにも思える。国連平和維持軍や赤十字の人々もカッコよい。この辺はさすがヨーロッパ映画という感じがする。ドン・チードル以下、俳優陣の演技も素晴らしい。一応ハッピーエンドではあるが、虐殺の事実と極限のサヴァイバル体験は、観た者全ての記憶と心に深く刻み込まれるに違いない。最後に、本作の公開に尽力した全ての方々に敬意を表します。次はぜひ全国公開を。 【わいえす】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-02-13 11:17:12)
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