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【クチコミ・感想(10点検索)】
1.《ネタバレ》 これは暖かい「四月」なのか、冷たい「雪」なのか。日常なのか、非日常=外出なのか。
劇的であるよりは日常を撮ってきたホ・ジノが、より感情がぶつかり合う、出来事も非日常的である、原題「外出」にはそんな意味も込められているという。「妻が事故に巻き込まれたと聞いてかけつけてみれば、妻は不倫相手と事故にあったのだと、その相手の妻と不倫に」という枠組みだけで言えば、劇的で、ドロメロにでも何にでもなる。これをホ・ジノがやるとどうなるか。
配偶者が事故で重傷で目も覚まさない状態の中で、不倫相手の配偶者と会話を交わさなければならなくなったとき、さて自分ならどうんな行動を取るのか。主演の二人も答えを捜しながら演じたというが、当然わかるわけがない。次の台詞がまったく読めないにもかかわらず、画面に現れる台詞の一つ一つは、「わかる」。いや、わかるなんてきっと嘘なのだろうけれど、映画という嘘なのだろうけれど。非日常映画のはずなのに、台詞の一つ一つが、類型的過ぎず、劇的に裏切ることを目指したものでもない、意外であり、等身大である。まったくもって見事。
この映画のプロットの二番目の核となるのが、 ペ・ヨンジュン とソン・イェジンという同じ境遇で出会った二人の、その境遇の違いである。彼女は専業主婦で、見合い結婚。新婚の時期は幸せだったが、夫が離れて行っていたという。この構図があるからこそ、夫の不倫には憤りを感じるが、ペ・ヨンジュンには惹かれてしまう、というのに結びつく。その後、ソン・イェジン夫は命を失い、ペ・ヨンジュン妻は回復する。すでに日常には戻れないソン・イェジンと選択を迫られるペ・ヨンジュンでドラマになる。男女を入れ替えてしまうとこの物語はたぶん成り立たない。男の側から見た実に都合のよい設定なわけであるが、最終的に、監督の言うところの、他人なら不倫、自分ならロマンス、という愛の形へ迫っていけたのだから、それでよいというべきだろう。二人が最後どうなるかは描かれないが、死を選択するだけの説得力がある。
ライブ感のある演技もさることながら、前作では主人公の職業という形で作品の前面に出た「音響」も健在。この小さな音も軽視しない音作りは是非劇場など、音にこだわった環境で見てもらいたい。4年間のブランクの間にホ・ジノが撮った二作の短編も見事なものだったけれども、私はまだまだ彼に付いていく。無条件に。 【SUM】さん [映画館(字幕)] 10点(2007-01-22 21:05:31)(良:1票)
マーク説明 |
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★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
29人 |
平均点数 |
5.31点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 1 | 3.45% |
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2 | 2 | 6.90% |
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3 | 3 | 10.34% |
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4 | 5 | 17.24% |
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5 | 2 | 6.90% |
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6 | 7 | 24.14% |
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7 | 6 | 20.69% |
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8 | 2 | 6.90% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 1 | 3.45% |
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【その他点数情報】
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