みんなのシネマレビュー

ダークナイト(2008)

The Dark Knight
2008年【米】 上映時間:152分
アクションサスペンスSFシリーズもの犯罪もの漫画の映画化
[ダークナイト]
新規登録(2008-04-01)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2024-01-31)【イニシャルK】さん
公開開始日(2008-08-09)
公開終了日(2008-12-10)


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監督クリストファー・ノーラン
キャストクリスチャン・ベール(男優)ブルース・ウェイン/バットマン
ヒース・レジャー(男優)ジョーカー
アーロン・エッカート(男優)ハービー・デント/トゥー・フェイス
マイケル・ケイン(男優)アルフレッド・ペニーワース
マギー・ギレンホール(女優)レイチェル・ドーズ
ゲイリー・オールドマン(男優)ジェームズ・ゴードン
モーガン・フリーマン(男優)ルーシャス・フォックス
キリアン・マーフィ(男優)ジョナサン・クレイン/スケアクロウ
エリック・ロバーツ(男優)サルヴァトーレ・マローニ
アンソニー・マイケル・ホール(男優)マイク・エンジェル
マイケル・ジェイ・ホワイト(男優)ギャンボル
ウィリアム・フィクトナー(男優)銀行支店長
チン・ハン〔1969年生〕(男優)ラウ
エディソン・チャン(男優)ラウの部下
コリン・マクファーレン(男優)ギリアン・B・ローブ
トミー・’タイニー’・リスター(男優)フェリーの囚人
キース・ザラバッカ(男優)スティーヴンス刑事
デヴィッド・ダストマルチャン(男優)偽警官
ニッキー・カット(男優)ショットガンのスワット隊員(ノンクレジット)
檀臣幸ブルース・ウェイン/バットマン(日本語吹き替え版【ソフト】)
藤原啓治ジョーカー(日本語吹き替え版【ソフト】)
木下浩之ハービー・デント(日本語吹き替え版【ソフト】)
小川真司〔声優・男優〕アルフレッド・ペニーワース(日本語吹き替え版【ソフト】)
納谷六朗ジム・ゴードン(日本語吹き替え版【ソフト】)
池田勝ルーシャス・フォックス(日本語吹き替え版【ソフト】)
遊佐浩二スケアクロウ(日本語吹き替え版【ソフト】)
本田貴子レイチェル・ドーズ(日本語吹き替え版【ソフト】)
鵜飼るみ子バーバラ・ゴードン(日本語吹き替え版【ソフト】)
朴璐美アンナ・ラミレス刑事(日本語吹き替え版【ソフト】)
山野井仁サルヴァトーレ・マローニ(日本語吹き替え版【ソフト】)
楠大典ギャンボル(日本語吹き替え版【ソフト】)
草尾毅銀行支店長(日本語吹き替え版【ソフト】)
金光宣明(日本語吹き替え版【ソフト】)
藤真秀ブルース・ウェイン/バットマン(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
大塚芳忠ジョーカー(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
井上和彦ハービー・デント(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
諏訪部順一スケアクロウ(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
岡寛恵レイチェル・ドーズ(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
糸博アルフレッド・ペニーワース(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
立木文彦ジム・ゴードン(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
坂口芳貞ルーシャス・フォックス(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
山像かおりバーバラ・ゴードン(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
小林由美子ジミー(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
江原正士アンソニー・ガルシア市長(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
金尾哲夫ジェラルド・スティーブンズ刑事(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
楠見尚己マイケル・ワーツ刑事(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
東條加那子アンナ・ラミレス刑事(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
内田直哉マイク・エンジェル(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
佐々木勝彦サルヴァトーレ・マローニ(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
横島亘銀行支店長(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
大友龍三郎ギャンボル(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
斎藤志郎チェチェン人ボス(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
志村知幸グランピー(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
中尾一貴(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
坂詰貴之(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
仲野裕(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
青山穣(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
村治学(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
間宮康弘(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
かぬか光明(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
原作クリストファー・ノーラン(脚本原案)
デヴィッド・S・ゴイヤー(脚本原案)
ボブ・ケイン(キャラクター創造)
脚本クリストファー・ノーラン
ジョナサン・ノーラン
音楽ジェームズ・ニュートン・ハワード
ハンス・ジマー
Boom Boom Satellites(戦闘シーンのBGM)
編曲ブラッド・デクター
ブルース・ファウラー〔編曲〕
ジェフ・アトマジアン
撮影ウォーリー・フィスター
製作エマ・トーマス
チャールズ・ローヴェン
クリストファー・ノーラン
ワーナー・ブラザース
製作総指揮ケビン・デ・ラ・ノイ
マイケル・E・ウスラン
ベンジャミン・メルニカー
制作ブロードメディア・スタジオ(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
配給ワーナー・ブラザース
特殊メイクコナー・オサリヴァン(補綴スーパーバイザー)
特撮ダブル・ネガティブ社(視覚効果)
フレームストアCFC(視覚効果)
BUFカンパニー(視覚効果)
ニック・デイヴィス[特撮](視覚効果スーパーバイザー)
美術ネイサン・クロウリー(プロダクション・デザイン)
ケヴィン・カヴァナー〔美術〕(美術監督スーパーバイザー)
スティーヴン・ローレンス[美術](美術監督)
衣装リンディ・ヘミング
ヘアメイクジョン・キャグリオーネ・Jr
編集リー・スミス〔編集〕
録音リチャード・キング[録音]
字幕翻訳石田泰子(ソフト)
松崎広幸(NHK)
スタントリック・エイヴリー
その他ヒース・レジャー(献辞)
ブルース・ファウラー〔編曲〕(指揮)
あらすじ
犯罪が犇くゴッサムシティ。 そこに突如として表れた犯罪者。彼は派手なパフォーマンスを好み、人の命など紙くずほどにしか思っていない。その上犯罪をゲームのように楽しむ。 彼が現場に残すのは、山ほどの死体と、爆破された瓦礫 そして、トランプのジョーカー・・・・

甘口おすぎ】さん(2008-08-19)
全てのをあらすじ参照する

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56.《ネタバレ》 かつてこれほど悲しく、重い内容のヒーロー映画があっただろうか。
原作も知らず、何の予備知識も持たずに観た私は、めでたくハッピーエンドで終わると思ったその次の瞬間始まった悲劇のエピローグに驚き、そして最後はやり切れない思いを胸にして映画館から出た。
ただヒーロー映画が全てスカッと明るく爽快でなければならないのか、ハッピーエンドでなければならないのかと言えばそうではないという事がこの映画によって知る事ができたし、興行成績やここでの評価がそれを証明している。(それにバットポッドの登場&走行シーンなんかは最高にドキドキさせられるエンターテイメントになっているし)最後にスカッとニッコリできる映画では決してないけれど、最初から最後まで緊張感張りつめた重厚なストーリー&演出、俳優陣の演技、音楽、SFX全てにおいて素晴らしい映画だ。
しかし、本当にやり切れない悲しい気持ちになったのは、ここのサイトを見てジョーカー役のヒース・レジャーが28歳の若さで既にこの世を去っている事を知った時だった。ニコルソンのあのジョーカーが大好きで、あれを超えるジョーカーなんて無いだろうと思っていた自分を見事に裏切ってくれたこの素晴らしい演技を次作ではもう観る事ができないなんて。これこそ悲しすぎる。自らの命を削って魅せてくれた最高の演技をありがとう、ヒース。 野良狼さん [映画館(字幕)] 10点(2008-09-22 23:24:27)(良:11票)

55.《ネタバレ》 “完璧”としか言いようがない作品に仕上がっている。
たったの2時間30分で本当にこれほどヴォリュームある内容を詰め込めことができるのかというほど充実したものとなっており、なおかつストーリーが無理なく流れている。
「悪者を懲らしめる」「地球の危機を救う」という単純なヒーローモノとは一線を画しているのが特徴。
「正義とは何か」「善と悪との表裏一体性」「復讐と正義」などを観客に真摯に問いかけている。
トゥーフェイスを通じて、高潔な人間でも簡単に悪に染まるという“人間の弱さ”を描き、一方で二つのフェリーに託された起爆装置やバットマンの姿を通して、自己を犠牲にしても厭わないという“人間の強さ”を描いている点を評価したい。
殺しあうのも人間の本能だが、他人を守ろうとするのも人間の本能ということか。
簡単に悪に染まりもするが、簡単に悪に染まらないのも人間ということを描きたかったのではないか。
また、バットマンもジョーカーも、確かに一歩間違えればやっていることは同じことなのかもしれない。善良な人間を無差別に危険に陥れるのがジョーカーならば、悪人を無差別に倒すのがバットマンともいえる。彼らの姿は表裏一体のところがある。
しかし、バットマンは怒りに任せてジョーカーを殺そうとはしていない。
正確には覚えていないが、劇中で誰も殺していないのかもしれない。
バットマン自身も愛する者を失ったにも関わらず、「復讐と正義」の一線を超えようとはしておらず、“ゴッサムシティを守るため”という大義名分を守り続けている。
バットマンの姿を通じて、「正義とは何か」を問いかけている。
復讐することは正義ではなく、復讐は暴力の連鎖しか生まないと訴えているようにも思える。
このシリーズのバットマンは影が薄いが、今回はジョーカーに完全に食われることなく、真の意味では主役であったと思う。
最後まで見れば、タイトルに込められた想いが深く噛み締められる。
ヒーローとして賞賛されることが真のヒーローではない。
悪に負けないこと、正義を守り抜くことがヒーローということを伝えようとしている。
ジョーカーはあくまでも人間の弱さの象徴であり、自分の弱さに付け込まれたマフィアや汚職警官たちが本当の意味での敵だったのかもしれない。
ただのヒーローモノというよりも、奥深いメッセージが込められた作品である。 六本木ソルジャーさん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-04 23:24:44)(良:4票)

54.《ネタバレ》 クリストファー・ノーラン監督の描く新生バットマンシリーズ第二章。ヒース・レジャーは最期の最期にとんでもないモノを残していきやがった!!ただ事ではない異様な緊張感がみちており、ジョーカーが次々と仕掛ける生と死、善と悪の究極の選択からなる連続するクライマックス、怒涛のアクション、畳み掛ける音楽に終始引きこまれる。ノーラン監督の下で全く妥協を許さない姿勢が本年度最高の大傑作を誕生させた!クリスチャン・ベールを初めとする実力重視の超豪華俳優陣の演技も見応えがある。だが何といっても本作最大のみどころはヒース・レジャーの最期の怪演!!知恵と力、強固な意志で常人を超越した存在となったバットマンに対し、全ての規律を捨て去る事で常軌を逸した怪人、ジョーカーを爆発的な存在感と悪のカリスマ性で演じきった。必見だ。彼の名演は間違いなく映画史に刻まれるだろう。この映画はもはや単なるアメコミの映画化作品ではない。本格クライムアクション映画でありながら、スタイルは違えど自身のやり方で正義を貫こうとする三人の男達のドラマでもある。前作「ビギンズ」からさらにゴッサムの闇が掘り下げられており、正義の追求、希望とは何かを考えさせられるストーリーも秀逸。腐敗を一掃することをゴッサムに誓い、闘った正義漢であったデントですら闇に堕ちる。どんな人間でも心の底には悪を抱えていることを証明したいジョーカーの勝利に見えたが、バットマンが無法者の自警市民として罪を被りジョーカーの勝利を打ち砕く事で、デントを信じたゴッサムの人々の希望を守った。希望を絶やさないためにデントが自身をバットマンだと言ってブルースをかばったように。偽ることが時に正義、希望へと繋がることもある。希望を信じ闘うブルース自身すら最愛のレイチェルがデントを選んだことを知らないのも深く考えさせられるところだ。三人の男が求めた正義とはどれほど大きな犠牲を払おうと、たとえ偽りを伝えようと、人々に希望をついえさせないようにすることではないだろうか。三人の関係は、デントの死で変わってしまったが、正義をもとめる姿勢は変わることはない。バットマンはたとえ無法者として警察に追われても、決して日の光があたることがなくても自分の正義を貫きゴッサムの平和のために死力を尽くし闘い続けるだろう。それこそが彼がダークナイトと呼ばれる由縁ではないだろうか。 サムサッカー・サムさん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-03 17:22:01)(良:4票)

53.《ネタバレ》 実はバットマンの悪役は1人を除いて、全員が精神異常者。(犯罪紳士ペンギンだけは普通の刑務所行きだが、他の悪役は皆アーカムにぶちこまれる)
で、その代表選手がジョーカー。

そして、ジョーカーは、バットマンを「仲間」だと思っている。同じ精神異常者だと。
つまり、ジョーカーとバットマンは表裏一体の存在。
トラウマから正義の使者となったバットマン。
トラウマから悪の権化となったジョーカー。
やり方が違うだけで、根っこは同じだろう、というわけ。

精神異常者であるジョーカーには、金も権力も名誉も、何も要らない。
ただ、同じ精神異常者であるバットマンを「同じ土俵」にあげたいだけ。

そして、バットマンはジョーカーと同じ精神異常者にならないために「最後の一線」として、けっして「殺さない」。

この展開が、1990年代以降のアニメとコミックでは主軸になっていた。
それをきっちり描ききって見せたのが『ダークナイト』。

でも、まさか、ここまでやりこむとは思わなかった。
信じられない。
最高な一本でした。 伊達邦彦さん [映画館(字幕)] 10点(2010-01-10 18:18:16)(良:3票)

52.《ネタバレ》 まざまざと正義と悪の境界線の曖昧さを見せ付けられた。

…正義と悪とは何か?

うン、正義と悪。

…「光と闇」

…「強き者と弱き者」

…「カッコいいとカッコ悪い」

…「快楽と苦痛」

…「美味しい物と不味い物」

…「薬と毒」

相対、いや対立するその因果関係。

正義とは?そして悪とは?
そンな事を考えさせられる映画だった。

ヒーローでありつつ究極のダークサイドに位置するバットマン。
ヒールでありつつ究極のライトサイドに位置するジョーカー。

劇中で表現されたジョーカーという男を現す台詞。

 奴は世界を終らせる火を放ち、それを見て嘲う男 だ…と。

確かにその言葉に相応しい狂気。
奴の行動は全て娯楽でしかない。
金品強奪、殺戮と破壊はゲーム…その結果には興味はなく…
報酬も自分の価値の測定で存在意味への確認。
途方も無く積み上げられた金に火を点けて笑う彼に正直シビレた。

そう、その瞬間…彼は悪のカリスマとなった。

例えるなら…幼少の頃、昆虫の足を捥いで観察してるような惨酷性。
人はその中で傷みを知り成長し、大人になっていくのだが…
彼はその幼少の惨酷性をそのままに、全ての狂気の根源としている。

バットマンは、最後に人殺しの濡れ衣を自ら背負う。
トゥーフェイスとなったデント検事を自ら殺めた事にする事でゴッサムの秩序を保つことを選んだ。

そして、その瞬間…彼は忌み嫌われる闇の騎士となった。

最も秩序であり正義にたったデント検事asトゥーフェイスだったのも興味深い。
使命感が過多で心の余裕無き故に、使命感という名の元…悪にも転化する。

彼のコインは善悪表裏一体。

しかしそのジャッジは危ういほど偶然と運が支配する。
バットマンに憧れた者がジョーカーによって悪として誕生した。
そんな善と悪、光と闇の間で翻弄されたトゥーフェイスが哀れでならなかった。
彼の善と悪に別れた顔…
それはバットマンとジョーカーに翻弄された、悲しき光と陰の映し鏡。 映画の奴隷さん [映画館(邦画)] 10点(2008-09-11 19:12:59)(良:3票)

51.《ネタバレ》 今回バットマンの前に立ちはだかるのは純度100%の「悪」であるジョーカー。自分の過去さえも覚えてなく、まるで呼吸をするかのように人を殺す。しかも彼は狂っているだけでなく非常に計算高い。バットマンを内から外から追い詰めていきます。そしてバットマンの理解者であるデントが「悪」に染まり「トゥーフェイス」となるあたりから物語は加速度的に進んでいきます。
トゥーフェイスは自分を騙した者達への復讐を始めます。
そして、バットマンは常にジョーカーの後手後手に回ります。
ここまでのシナリオは間違いなくジョーカーが描いていたとおりの物でした。しかし、最後の最後、ジョーカーがゴッサム市民に提示したゲームがバットマンの、そしてデントの信念であり正義は無駄ではなかったと示す結果になります。
しかし、市民に根付いていたデントの「正義」はデント自身の中にはもう既になく、「悪」に染まっているという皮肉・・・。そして死ぬまでに結局デントは5人を殺害してしまいます。バットマンは市民の間に根付き始めた正義を摘み取る結果を恐れます。
バットマン自身も一歩間違えばデントと同じ。悪の道へ染まっていたかもしれない。
「だけれどもレイチェルが自分を選んだ!」という幻想だけで何とかバットマンをやっていけてるぎりぎりの状況。それにもかかわらずバットマンはデントの殺人の罪を被ります。
そしてバットマンはゴッサムシティを影から支えるまさに「ダークナイト(闇の騎士)」となるわけです。
次回作でバットマンは新たな闇に、そして自分自身に内包する闇に打ち勝つことが出来るのか。次回作に期待せずにはいられません!
(追記)
2回目観賞しました。
ストーリーの隙の無さが際立ちますね。やっぱりジョーカーは素晴らしいのですが、1回目は正直ジョーカーに圧倒されてしまい他の役者たちの演技やストーリーラインをじっくりと観賞することが出来なかったので。脇を固める名優達が最高でした。そして、主人公役のクリスチャン・ベール。
彼のカッコよさが2回目は際立ってましたね。ラストのゴードンの「ダークナイトだ。」のくだりからドン!と「THE DARK KNIGHT」のタイトル。たまりませんね…

bolodyさん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-03 23:25:28)(良:3票)

50.人生でもっとも衝撃をうけた作品。私のもっている善悪の区別がかき乱される。稚拙な表現ですが天使と悪魔が自分の中で争っている。その双方ともに自分である。そして、そのいずれかが欠けても自分ではなくなる。ゴッサムシティを巻き込むという壮大さを加味すると、これほどの物語になるのか。ジョーカーは恐ろしい、しかしいなくなった状態が想像できない。それは、第二、第三のジョーカーが生まれるからでなく、ジョーカーが今の自分の中にあるからだ。狂気とは、自分の善悪の葛藤のことをいうのかもしれない。 元祖さん [映画館(字幕)] 10点(2013-08-02 04:11:35)(良:2票)

49.《ネタバレ》 これはすごい。あちこちでの絶賛の声を聞いて過大評価されているきらいがあるかと思ったがとんでもない。従来のヒーローものとは一線を画す暗い暗い物語構造に脱帽。「世に絶望と混沌を与える」ジョーカーとヒーローでありながら影を背負っているバットマンの巧みな対比が素晴らしく、その二人の人間模様が画面を引き立てる。そして二人のそれぞれの主張が、後半の船上のシーンに活きてくる。映画でここまでドキドキしたのはホントに久しぶりだ。更に映像も文句なし。ジョーカーが病院を丸ごと爆破したシーンには度肝を抜かれた。よく聞く言葉だがあえて言うと「劇場で見たかった」。 ドラりんさん [DVD(吹替)] 10点(2009-02-25 02:55:12)(良:2票)

48.《ネタバレ》 この作品ほど、迫力あるアクションと、心をえぐられる様なヒューマン・サスペンスを両立させた映画は今まで観たことが無い。
しかも、とても重厚なサスペンスの中にも「バットマン」というヒーローを描ききれているのも驚いた。

上に「ヒーロー」と書いたが、少し語弊がある。
タイトル「ダークナイト」の示す通り、バットマンは超人的なパワーを使って悪を懲らしめる通常のヒーローではない。

空を舞うなどの派手なアクションを見れば、ヒーローものとしても観れるということである。
だが、彼自身は修行で得た格闘能力はあるものの、あくまで超人ではなく人間であり、最新技術を駆使した武具を身にまとい、闘っているにすぎない。

悪役のジョーカーも、良心の呵責無く虫けらの様に人を殺害していくが、彼も最強に狂った悪とはいえ、人間なのである。

先が読めないストーリー、2時間半が全く長く感じられなかった。

「カオスの使途」と自称するジョーカーの言動がいちいち胸に突き刺さってくる。
個人的には、ジャック・ニコルソンの演じたジョーカーを、ヒース・レジャーはさらに深化させて演じ切ったと思う。存在感が凄すぎる。

ここまでの作品を作ってしまったノーラン監督、続編はかなり厳しいのではないか。
しかもヒースはもうこの世にいない。代役はどの俳優にでも無理だと思う。

映像、音楽、脚本全てにおいて素晴らしい最高の映画。


おーるさん [DVD(字幕)] 10点(2008-12-13 15:23:41)(良:2票)

47.《ネタバレ》 何なんでしょうか。私が今までヒーローモノに持っていたイメージ、●●をするから悪役。悪役をやっつけるからヒーロー。という対立構造に対するフラストレーションを完全に叩きつぶしてしまいました。

この映画は悪が本物の悪です。一頃流行した悪とは何なのかという価値観を揺さぶるテーマ以前に、話し合いも欲も全く通用しない、犯す犯罪とは全く関係のない自分の楽しみのために必要なイベントとして殺害や窃盗をするという、現実世界の凶悪犯そのままの、行動規範のない現実の悪が登場します。

キャラクタや場面の切り替えでリアリティと映画の狭間を行ったり来たりするわけです。その感覚がなぜか恐怖映画以上のスリルを与えてくれます。そのリアリティが自警団が犯罪者を探しだし殺害するという異常な状況を作ることやそれに対する快感を与えない。殺害による個人的な復讐がそれ自体事件となり自治体の浄化につながらないなど、テーマがいかにも今世紀になってからの作品です。

それでも、今の時代には存在できない空想の正義が崩壊しても、正義ではなく悪と相対する存在として有り続けようと諦めない気持ちというのがズンと突き抜ける隙間を与えてくれました。テーマだけでなく、脚本、色彩、映像技術、編集やアクションまで何もかもがそろっています。過去の傑作同作品が実現できなかった部分を、現代の最高の技術で作り上げ、議論し尽くして作り上げたであろうテーマで、作り直しとは全く別の意味の超傑作に仕上がっています。

単純な対立構造、善悪がはっきりしている作り、ロボットアニメ的なヒーロー像という日本的な趣向にはなじみませんから、当分こういう作りの話はまず日本で作られることはないですね。残念ではあります。

何回観てもエンドロールも興奮で立ちたくないほどの映画でした。すばらしいの一言です。 黒猫クックさん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-10 02:40:57)(良:2票)

46.《ネタバレ》 とうとう1番を取る日が来てしまいました。こんなにも全てが緊張感に包まれた映画を観たのは、生まれて初めてです。ジョーカーの凄さ、ウエインの悩み・迷い。言葉に詰まる思いで鑑賞し、鳥肌の立つシーンばかりでした。この先何十年も深く語られる事になる本作は間違いなく歴史に深く刻まれることでしょう。もちろん中には否定的な人もあると思いますが、その否定的な意見でさえも嬉しく感じてしまうほどです。もっと熱く語りたいのですが、流石に公開前なのでこれ以上のコメントは控えたいほどの「凄さ」です。 成田とうこさん [試写会(字幕)] 10点(2008-07-29 06:28:29)(良:2票)

45.《ネタバレ》 まさかバットマンで泣かされるとは思いもしませんでした。自分はもともとアメコミヒーローものは好きで、評価は甘めになりますが、これはまさに別格。序盤のバットマンコスプレ市民自警団に「どこが違う!」と問われ、「ホッケー防具など着けない!」とうそぶくバットマン。しかし、結局は彼もコスプレ自警団の一人でしかないことがあきらかになっていく。中盤のローマ皇帝に関する会話も重要で、法のなんたるか、超法規的な力の存在がなんたるかを深く考えさせられるすごい内容でした。 Northwoodさん [映画館(字幕)] 10点(2012-09-02 14:04:09)(良:1票)

44.磨き考え抜かれた脚本、それを体現する俳優陣、圧倒的な映像に纏め上げた監督。
決して万人に受ける映画ではない(と思う)し、軽々しく他人に面白いから見て!と言える映画でもない。
笑うところは一切ないし、話も重い、ひたすらバットマンVSジョーカーの互いの信念に基づく対決?ゲーム?が描かれる。
初めて映画館で見たときは、ひどく疲れると同時に、言いようの無い映画というものの凄さを感じた。
今までに見た映画では得たことの無い感覚。上手く表現出来ないが、何かしら見た人を魅了する力がある映画だと思う。
それにしても「ジョーカー」・・・戯者、道化師、最後の切札、役柄に合った素晴らしい名前です。 Luckyoさん [映画館(字幕)] 10点(2010-01-08 01:16:42)(良:1票)

43.冗長すぎる、という点で前作「ビギンズ」の方が上手くまとまっていたと思う。それを除けば全ての面で文句無し。ハリウッドも本気を出せばここまで美しく、緻密で、職人芸という言葉すら陳腐に聞えるほど徹底的に練りこまれた映画が作れるのだなと脱帽した。娯楽的な面白さや悲劇的なお涙頂戴ものなど、何かひとつふたつの要素で簡単に感動を誘う作品が(映画に限らず国境を問わず)溢れまくりの昨今の中で、「質の高さ」という、作りにくく手間がかかり伝わりにくい部分を訴求するこのシリーズはそれだけで評価できるし、それでかつ面白いのだから手のつけようが無い。「こんな作品を産んでくれてありがとう」と作り手に感謝してしまう実に稀有な、本当に稀有な作品。あと、ジマー&ハワードコンビの楽曲が死ぬほどカッコ良すぎてどうしようもない。冗長という部分で9.9点を付けたいのだが、小数点以下は無いので四捨五入で10点。 DeVanteさん [DVD(字幕)] 10点(2009-08-25 06:15:15)(良:1票)

42.こんなヒーロー映画を今まで観たことがない。明らかに、今までのバットマン作品とは違う。
とにかく約2時間半、もの凄く濃い。
正義と悪、どっちが善人で悪人なのか、、そんなものが通用しない世界観でした。

そしてジョーカーは想像以上に素晴らしかった。ジョーカーが画面に映し出された途端、一気に空気が変わる。悪のカリスマとでも言うんでしょうか、、、。とにかくジョーカーに魅了されっぱなしでした。

あとタイトルに、バットマンという名を加えてないのも好感が持てました。まさに映画はダークナイトでした! 抹茶御膳さん [DVD(字幕)] 10点(2008-12-12 16:23:11)(良:1票)

41.いやあ、もうね、ジョーカーがかっこよすぎるんです。ありえんくらい。
ヒースレジャーはもともとパトリオットをみて「かっこいいなあ」と思ってて、好きな俳優でした。でも彼がブロークバックマウンテンにでたころから「他の俳優と違う役をけっこう選ぶ人なのかな」って思ってて。ただの顔のいい俳優から、脱皮しようとしてたのかな。んで、このダークナイトです。もう完全に憑依してたよ、ジョーカーに。いつもの笑顔がかわいいヒースがいないもん。声も全然違う。ナース服なんか着ちゃってるし。 でもヒースなんだよ。ほんとね、よくわかんないけどほかの俳優とは纏う空気が違ってる。ほんっとにいい映画でした。ありがとうヒース。もう見れないっておもうと涙がでます。わたし、あなたとなら悪に染まって生き延びますよ、ええ。英雄として死にたくなんかないよ! ギニュー隊長★さん [映画館(字幕)] 10点(2008-09-23 23:43:39)(笑:1票)

40.身体的特殊能力を持つスカッと爽やかなノー天気ヒーロー物とは一線を置く、
自ら望んでアンチヒーローを目指す富豪の苦悩を描いた作品。
孤高の存在であるはずのヒーローが実社会の中で苦悩する姿は、
往々にしてその特殊能力ゆえの悩みであり、
一般人からは理解しがたい陳腐な悩みのようにも見え、
ヒーローの苦悩を中心テーマにした作品は惨憺たる結果を招く事が多い気がする。
しかし今作品はヒーローが何故に悪と戦い、悪は何故に世界征服を企むのか?という
地雷ともいうべきヒーロー作品の原点であるテーマに果敢に挑み、
表裏一体ともいえる正義と悪の狭間の迷路を見事に描いた作品だといえる。
しかも世間がヒーローだと思い込んでいるバットマンを、
本来の姿であるアンチヒーローとして蘇らせてくれた。
今作品のすべての関係者に最大限の賛辞を贈りたい。 はいぷさん [映画館(字幕)] 10点(2008-09-05 10:29:26)(良:1票)

39.《ネタバレ》 一言で言って、すんごい重厚な作品。
アクション映画なのに、アクション性を自重した抑制ある演出は凄い決断。
ドラマも冗長な感じはまったく無く、いやはや良くぞここまでと言う完成度。
ギター侍似のヘッポコマフィアを中国から拉致るブルース様の圧倒的な資本力と行動力は出来る男の鏡。まるでこち亀の中川みたいな破天荒な金使いの荒さは観ていて気持ちがいい。
ぜひお友達になりたいです。 シロちゃんさん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-21 09:40:46)(良:1票)

38.《ネタバレ》 「ビギンズ」は観てませんが、「ダークナイト」観てきました。
バットマンの格闘シーンや、バイクシーンも良かったですが、
やはり印象に残ったのは悪役のジョーカー。ただのサイコ野郎と思いきや、
用意周到の切れ者で、混乱のみを求めるとてつもない悪役っぷりを観せて頂きました。
またあの中途半端なメイクが異常っぷりを際立たせている感じがしました。
ヒースレジャーの怪演が観れなくなると思うと悲しくなりますね・・・。
ストーリーは単純なヒーローものの話しではなく、考えさせられえるところもあり、
深い物語だったと思われます。

あとは個人的にバットマンがガン=カタをやりださないか心配になりました(^^;) とむさん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-19 00:54:11)(良:1票)

37.《ネタバレ》 ジョーカーの思惑通り、リースを殺そうと暴走する市民。スイッチを押すことを主張し、投票までしながら、結局は怖気づいて何もしない市民。

そこには頻繁に、また気安く描かれる善や良心といったものは存在しませんが、怖気づくという選択が、両者の間に決定的な差異をもたらしている事は見逃してはならないと思います。
ジョーカーが手招きをして誘い入れようとする虚無主義に陥ることなく、時には楽観的であることが重要であり、怖気づくことさえ忘れなければ、ゴッサムを救うことは出来る。そんな風にバットマンも信じているのではないかと感じます。
njldさん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-12 21:30:45)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 346人
平均点数 7.68点
020.58% line
120.58% line
241.16% line
382.31% line
492.60% line
5195.49% line
6349.83% line
74914.16% line
88223.70% line
98123.41% line
105616.18% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.82点 Review58人
2 ストーリー評価 8.32点 Review73人
3 鑑賞後の後味 7.53点 Review73人
4 音楽評価 8.10点 Review64人
5 感泣評価 6.12点 Review49人

【アカデミー賞 情報】

2008年 81回
助演男優賞ヒース・レジャー受賞 
撮影賞ウォーリー・フィスター候補(ノミネート) 
視覚効果賞ニック・デイヴィス[特撮]候補(ノミネート) 
音響効果賞リチャード・キング[録音]受賞(音響編集賞として)
音響賞 候補(ノミネート) 
美術賞ネイサン・クロウリー候補(ノミネート) 
編集賞リー・スミス〔編集〕候補(ノミネート) 
特殊メイクアップ賞コナー・オサリヴァン候補(ノミネート) 
特殊メイクアップ賞ジョン・キャグリオーネ・Jr候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2008年 66回
助演男優賞ヒース・レジャー受賞 

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