みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
3.この世に完全な悪人も善人もいない、あるのは相手との関係性と、ただほんの僅かな運の良し悪しだったりする。 「俺、なんででこんな人間なんやろ」という妻夫木君も、「あたしはそんな人間じゃないっ」と絶叫する満島ひかりちゃんも、同じように今という不安を彷徨っていたのだろう。 よくよく胸に手を当ててみたら、妻夫木の不器用さも、深津のみっともなさも、満島の計算高さも、岡田の虚勢も、余貴美子の身勝手も、松尾ズズキのあくどささえ、全部自分自身に当てはまるではないか。 そんなヒリヒリする思いに加えて、シーンは雨、雨、雨、と、閉そく感と胸苦しさをかきたてる。 なんと完成度の高い映画でしょう…と思ったら、フラガールの李監督なのですね。 で、原作者が脚本も書いてらっしゃる。なるほど。 難しいテーマの作品を、長い尺にも関わらず、巧みな場面転換により飽きずに一気に観せてもらいました。 人物の背景も説明臭いセリフではなく、映像できちんとみせてくれる。 そして、キャストが揃いもそろって熱演。 一人ずつ褒めたらキリがないし、誰か一人をとりあげたらもう全員褒めなくちゃならないほどだけど、強いて、強いて言うなら満島ひかりさんは出色ですね。 観賞後は救われたような、やるせないような、複雑な思いが残る。傑作と言って良い出来だと思う。 【poppo】さん [DVD(邦画)] 10点(2011-08-08 00:00:43)(良:2票) 2.《ネタバレ》 ウェブ予約をしたときから上映館がデカい場所だということはわかっていたけれど、入った瞬間「あちゃー」。デカすぎる。今さらだけど、この作品は場末の、席がひしめきあっていて、少しすえた匂いでもしそうなくらいの場所が似合っていそうだけどもなあ・・と。仕方ない、賞をとっちゃったんだものねえ・・と。さて。作品は文句のない傑作だと思います。原作者の参加した脚本は、どのシーン、どのセリフにも無駄がなく、周囲の人々の描き方も丁寧で、映像でしか表せない数々のいいシーンもあり、悲しく苦しいけれど逃げ出したくなることはなく、いい意味の緊張を強いる、やっぱり傑作だと思いました。純文学の味わいもありながら通俗小説の趣きもあるので、観客によって色々な見方が生じそうな点でも、やはり傑作と言えると思います。但し文句が一つもないわけではありません。久石譲の音楽が少々抒情的に過ぎるような感想を持ちました。美しすぎ。シーンによっては音楽が前に出過ぎて、ジャマな気がしました。・・・・とまあ、こんな感想を持ったわけですが、家に帰って、吉田修一の小説はすべて読んでるというムスコに聞かれるまましゃべっていたら、もう一度見に行こうかなあ、今度はもっと小さな映画館の、もっと端の席を選んで・・という気になりました。この映画に限りませんが、宣伝の仕方を間違えていると思うし、その影響で映画そのものを真摯に見ることを妨げる要素がありすぎたと思うので、もう一度シンプルに映画そのものを見てみたい気がします。<追記>おー! ほぼ同時刻に投稿した方もやはり宣伝に文句がおありでしたか。あれほんと、ひどいですよね。しかしそれがために「もう一度見ようか」と思ってる私は、結局宣伝にしてやられてるってことかもしれませんね。やだなあ・・悩むわ。<さらに追記>自分を捨てた母にいつも金をせびっていたことも、最後の最後に彼女の首をしめようとしたことも、彼がほんとはどんな人だったかを表すエピソードだと私は思ったのですが・・・ね。衝動的に破壊してしまおうとして手をかけたわけではなく、彼女が罪に問われることなく完璧な「被害者」として元の生活に戻れるように、としたことでしょ? その後の彼のしぐさがその証でしょうに、と思うけど、それが「表現」として観客に届いていないのであれば、ダメな表現じゃん!と思わないでもないですが・・。<さらにもう一度追記>最近のTVドラマで何回か満島ひかりを見たとき「どこかで見たなあ、どこだっけ」と思いつつ、後から気付きました。役の個性を演じきっていた彼女は、若いけどなかなかあっぱれな役者ですね。これからがさらに楽しみな人だと思います。 【おばちゃん】さん [映画館(邦画)] 10点(2010-09-17 10:19:16)(良:1票) 1.《ネタバレ》 普段日本映画はほとんど見ないのです、妻夫木も深津絵里もカッコよすぎるし綺麗すぎる、デモナゼカミハジメテシマッタ、映画の色具合もモノトーンでカットも素晴らしい、見てるウチについつい引き込まれてしまいました。あの車がよかってでっす、会社の同僚が同じの乗っていて、本当に田舎の若者をいめーじできました。深津も地味な洋服屋の店員、あのしーんがよかったです。妻夫木が会いに行った、あの女の性悪のは感動できました、ドンナフニイッテ犯人を怒らせたのだろうと、そればかりが気になりました。灯台は綺麗なところだなア、トツクヅクオモイマシタ、家で250Wのアンプで音楽も聞いていたけどソレホデキノナリマセンデシタ。最後の場面、タクシーで終わりにして欲しくなかった、どうせなら面会シーンで終わらせて欲しかった、そうしないと見て居る自分の気持ちがせいりできないです、何でだろうとづっとおもってしまいます。映画って本当に楽しめます。おもしろかった。 【yasuto】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2011-08-15 05:13:52)
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