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【クチコミ・感想(10点検索)】
4.完全主義者と言われながら、実は観客という「他者」と、「自己」の芸術表現のいずれをも満足させたいという葛藤こそが、黒澤明作品に複雑な陰影を与えていた…と、ぼくは思う。そんな彼が、たぶん最も純粋に「自分」だけのために撮っ作品が、この『まあだだよ』じゃないでしょうか。本来なら、会話のニュアンスや視線、小道具などで表象する登場人物たちの関係や心理のあやが、ここでは徹底的に欠落している。誰もがバカ笑いし、泣く時にはワンワン泣き、すべては「笑う」「泣く」「怒る」…という《記号》に還元されている。でも、それこそが黒澤監督が到達した境地というか、「人間観」だったのではないか。つまり、愛だの何だのといっても、人の世なんてものはすべてこういった「型」でしかないのだという、無常観こそがこの映画の主題だったのでは…。それは、一見まるで正反対の地点から出発して、小津安二郎(!)と同じ「場所」に到達してしまったということに他ならない。この、いずれ劣らぬ稀有な映画作家同士の、正反対のベクトルからの思いがけない結びつきこそ、「映画」というものの不可思議さであり、深淵さでしょう。ともあれ本作は、ぼくにとってまたとない“スリリング”なクロサワ作品でした。 【やましんの巻】さん 10点(2003-11-04 18:32:39)(良:2票)
3.黒澤明の遺作は教師と教え子たちの触れ合いにとても感動できるいい映画だ。監督は当初、主役の百閒に笠智衆を考えていたが、病気療養中であったため、松村達雄になったと聞く。ラストの同窓会で先生が教え子たちの孫たちに言った言葉がものすごく印象に残っている。教師と教え子はいつまでもこういう関係でありたいと思う、そんな映画だった。 【イニシャルK】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2005-03-08 01:01:57)《更新》
2.とにかく、美しい映画。いろんな優しさが詰まっている映画。見た後、自分も優しくなれるような気がしてくる。監督の遺作となったが、最後に最高の作品を残したと思う。 【T1】さん 10点(2003-08-05 08:39:26)
1.実はあたしはこの映画が黒澤のカラー作品としては「どですかでん」と肩を並べる傑作だと思ってる。内田百 【奥州亭三景】さん 10点(2002-06-19 18:15:30)
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【点数情報】
Review人数 |
56人 |
平均点数 |
5.95点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 2 | 3.57% |
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2 | 2 | 3.57% |
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3 | 6 | 10.71% |
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4 | 7 | 12.50% |
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5 | 6 | 10.71% |
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6 | 10 | 17.86% |
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7 | 4 | 7.14% |
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8 | 12 | 21.43% |
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9 | 3 | 5.36% |
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10 | 4 | 7.14% |
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【その他点数情報】
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