みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
2.「人間なんて、そんなモンじゃないですか」と、聞こえてきそうな夢のないリアルな人間描写の上に、一筋縄ではいかない脚本と演出。 笑福亭鶴瓶という稀代の曲者を軸に据え、余貴美子・香川照之・八千草薫・井川遙(そして河原さぶw)という、隙のない布陣で固めた役者陣の妙味。 そして、決して大袈裟ではない、ちょっとした慈愛とファンタジーを隠し味にして、丹念と、訥々と、丁寧に構築された、稀有な人間賛歌でした。 うーむ。監督・西川美和。もはや巨匠の域か。私よりも年下なのだが。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 10点(2010-10-01 03:43:48) 1.《ネタバレ》 主人公伊野治、その場に溶け込んでいるが、何を考えているか良く分からない。 中心人物だけど、どこか得体が知れない。 笑福亭鶴瓶さんのふわふわとした持ち味を生かし、そこに西川監督をはじめ芸達者な脇役陣の演技もあいまって、今まで見た事の無い人物を作りだしたと思います。 これだけ印象的なお話しなのに、主人公がぼやけているって、凄いことだと思いませんか? 名優の方をあえて使わず、鶴瓶さんにお願いしたのは大正解だと思いました。 そして、私は(看護士ではありませんが)大竹看護士のような仕事をしているので、余貴美子さんの上手さには舌を巻きました。 良くも悪くもすべてを飲み込んで、ドクターと診療所を回していく。 手際のよさとベテランの雰囲気がこんなに出せるなんて、余さんの演技に敬意を表します。 香川さんの製薬会社の営業さんも実に上手い。 私の知っている営業さんと、雰囲気そっくりなのですもの。 それから、松重豊さんの演じる波多野巡査部長。 ここまで言わなくとも良いのにと思えるほどの、ヒリヒリしたセリフ。 西川監督の突き詰めて、ここまでもさらに突き詰める気持ちが、この役で表されているなと思いました。 実に痛い、いたたまれない、空気がよどんで緊張している。 キム・ギドク監督は針で刺され痛いが、西川監督は「言葉」と「気持ち」が痛い、突き刺さる。 突き刺されると分かっていても、真実を教えてもらえるその深さは、私にとってはかけがえの無いものです。 私は明日からまた仕事ですが、この作品を観たことによって自分の職場での立ち居地について、別の見方が出来たような気がします。 何となく「ある」感覚について、今まではなにかもやもやと分からなかったこと。 それがある時、言葉によって理解でき整理出来た時、私はちょっと前に出られた気がするのです。 この作品によって気づかされました。 どうもありがとうございます。 そして八千草薫さんの存在は救いです。 大事な大事なもの。 聖母マリアのようなお姿に心が洗われました。 【たんぽぽ】さん [映画館(邦画)] 10点(2009-07-05 22:39:04)(良:1票)
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