みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
4.《ネタバレ》 プロットの全容、登場人物のキャラ立ち度、散りばめられた実に多くのレッドへリングをキレイに回収して一点に着地させる脚本力。こんなに完成度の高いサスペンスに出会うのは「羊」の後「セブン」以来。久々に唸りました。2時間半あっという間です。 娘の誘拐犯と対峙したらどうするか。犯人と思しき男に関わる三名の被害者家族の心情に少しづつ温度差があって考えさせられます。娘のために行き過ぎの暴行も辞さないと腹をくくったヒュー父。ヒュー父のやり方に懐疑的ながら、消極的に手を貸す友人。そしてヒュー父に暴行をさせるに任せて、実利は得ようとする友人妻。それぞれの気持ちが正直全部分かるんですよ・・。ほんと困ってしまいました。アレックスが受けているのは酷い暴力に違いないのだけど、こいつが本当に小児性愛者だったら?と思うとヒュー父を咎める気持ちも揺らいでしまうしで。 タイトルのプリズナーズは複数形。攫われたたくさんの子どもらのことでもありましょうし、別の視点では宗教に囚われた者たち、とも考えられます。劇中何度も語られる聖書の一節。主にヒュー父が暴力を行う際に神に許しを請う時ですね。犯人は信仰心をねじ曲がった方へこじらせて事件を起こします。神が介在するために極端に走る人らの一方で、比較的冷静に事件と向き合い理屈と証拠を元に解決へ向かう刑事が非キリスト教徒(ぽい)のは何かの象徴なのでしょうか。 役者全員の仕事がもうすんばらしいの一言です。熱量の高さときたら口角泡飛ばすその唾までこちらに届きそうです。直情型アメリカン親父のヒュー・ジャックマンとプロフェッショナルの姿勢を崩さないジェイク・ギレンホール。この二人のキャスティング、逆にしてもうまく行くと思うんですよ。ジェイク・ギレンホールが目を剥いてキレる様子も、困惑顔で困難に立ち向かうヒュー・ジャックマンも容易に想像つくでしょ?見てみたいなあ。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2020-12-09 00:46:38)(良:1票) 3.ここの評価が高いので観てみたが、むむ、おもしろい。見ごたえのあるサスペンスでした。小出しに出る情報の点が、最後に線になり、そして結末のオチも余韻を残す。悪に染めるためなら、ミスリード部分も納得。容疑者の男が犬の首輪を持ち上げる所はドキッとした。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点(2015-05-08 17:23:56) 2.《ネタバレ》 本作のラストシーンは余韻と言い、鮮やかさと言い、鳥肌ものである。わずか2時間30分という時間の映画で、これだけ感情を揺さぶり、鑑賞後にあれこれと考えさせる脚本と監督の手腕の良さには恐れ入るばかり。ヒュー・ジャックマン演じる我が子をさらわれた父親の本作における行動心理は果たして観る者に如何なる感情を与えるだろう?怪しい青年アレックスを自ら監禁、拷問。彼の殴られ、腫れ上がったその顔が画面に映し出された瞬間、正直胸が痛んだ。彼の発した「助けて…。」は、その時はまだ分からなくても本音だった。同じく我が子をさらわれた友人であるフランクリンは拷問に対して「もし犯人じゃなかったら?」と。その妻は情報は欲しいがケラーのする事には関わらない、と言う。3者の感情、苦悩に思考すらままならない。ケラーは事あるごとに神に祈りを捧げている。オープニングの狩猟も生きる糧のため。そして暴力による拷問も我が子を見つけ出すため。信仰心(信念)は己の行いに対する正当化の理由の様に感じてしまう部分も、犯人の思考(信念)とリンクして恐ろしい事だと思う。決定的な違いは神を信じずに戦いを挑んだ犯人と、神に祈りを捧げ続けたケラー。それがラストシーンに繋がると思えるのは信仰者だけだろうか?一方で当事者でないが故、理性で動ける刑事のロキ。捜査=仕事なのでケラーとはまた違った視点の物語がある。しかし刑事である前に1人の人間として感情を抑えられずに致命的なミスも犯してしまう。誰一人として完璧に描かれず、人間の弱さと苦悩を浮き彫りにする。寒々しい田舎町の風景、打ち付ける雨、憂うつな筈なのに、後味の悪さはさほど感じない。それは2人の幼い命が救われたからだろうか?ただ、本当に何の罪も無かったアレックスに対する仕打ちを振り返ると、本当に気が滅入る。『罪を憎んで人を憎まず』なんて言葉があるが、僕には答えは出せそうにありません。 【miki】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2014-10-14 13:25:23) 1.《ネタバレ》 6歳の娘がひとつ年上の親友とともに誘拐される。容疑者はすぐ捕まるが証拠不十分ですぐに釈放。納得出来ない父親が容疑者に詰めよったらボソッと一言「僕がいる間、泣かなかった」。娘を見つけるため、法律とモラルの一線を超えて自らの手で容疑者に口を割らす決意をする…。感情が揺さぶられまくりの映画でした。問題が一つ解決しても新たに問題が発生するので終始ハラハラドキドキでした。多少難解な部分もありますが、それが気にならないほど映画にのめり込みました。あのラストシーンからのエンドロール…良かった… 【nyaramero】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-10-03 11:33:17)
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