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【クチコミ・感想(10点検索)】
1.ついに最終部。この長い長い人間ドラマに幕が下ろされる。監督小林正樹の手による厳しい描写が冴えます。平高主計のセット美術も素晴らしい。しかし何と言っても、主人公・梶を演じる仲代達矢に尽きる。前作より彼の眼中にあるのは、ただただ妻・美千子のもとへ“生きて帰る”だけである。さらにこの作品では、言葉が通じないということはいかに誤解を招き、意図しない方向へ導いていくかをも訴えている。どこの社会にでも湧き出るゲスな人間・桐原を金子信雄が好演。(梶と対極にある人間像) 《ネタバレ! ! 》ラスト、仲代達矢一世一代の演技が、この壮大かつ壮絶な人間ドラマにふさわしいラストシークエンスを飾る。肉親の弟以上の存在であった吉田を連呼する。友達であり唯一の理解者であった丹下の言葉が浮かぶ。妻・美千子の笑顔と笑い声が幻聴となって聞こえてくる。まるで走馬灯のように、過去の出来事と一抹の希望とが梶の頭の中を次々とよぎる。あー、なんて悲しいシーンなんだ。とうてい涙なしでは観られない。監督小林正樹の描写はもちろんのこと、宮島義勇のシビアなカメラワーク、木下忠司の荘厳な音楽が渾然一体となり、この長い長い運命劇に力強くそして緩やかに終止符を打つ。 【光りやまねこ】さん 10点(2004-02-12 13:19:40)
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【点数情報】
Review人数 |
15人 |
平均点数 |
7.67点 |
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5 | 1 | 6.67% |
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6 | 1 | 6.67% |
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7 | 5 | 33.33% |
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8 | 4 | 26.67% |
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9 | 3 | 20.00% |
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10 | 1 | 6.67% |
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