みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
3.《ネタバレ》 検索すると2007年5月に上映前にBSで放送とあるのでたぶんそのタイミングで見ている。 痴呆症の男性とそれに振り回される女性、といっても長いスパンではなく実質約半日くらいの話。 この話は当時見た自分にはすとんと落ちるものがあって、なんてすごい傑作だとも思った。 と同時に、これは絶対万人受けしないとも。 なので本来であれば厳密に言えば8点前後の点数かもしれないところを敢えて10点にする。 後世の、と言っても初出から10年以上経ってるからなんなんですが、これを見ない可能性のある誰かが見てくれるように。 そして、たぶんこれは10人のうち一人にもかすらない可能性があるというか実際にそうであろう。 ただ、ただ単純に「学生が作ったの?」とか言ってほしくはないかなぁと。 「自分には合わないね」程度で留めてほしい。 何よりこの映画を見たときに思ったのが 「この脚本書いてる女(性別などは名前等見なくてもわかる)は絶対仲良くなりたくない」 だったが、現にその後テレビでこの脚本兼監督を見るにつけ、ああやっぱりクソ女だったなと。 もしかするとそういうのが滲み出て、ほとんどの人には合わないのかもと。 ただ、クソ人間であることとクソ作品を生み出すかどうかは別問題! ということだけは言いたい。 いや、クソ人間がそのタイミングでクソ作品を生み出すか傑作を生みだすかはまた別、って話か。 もしくは私個人においても同じ作品であってもタイミングによって良く思ったり悪く思ったりする、とも。 【にんじん】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2019-08-21 03:19:23) 2.《ネタバレ》 ドキュメンタリーでもなく、おすましでもない、そんな女性をうまくカメラに捉えてます。自分はこの映画を観て、今一番観たかった映画だと思いました。 【トント】さん [DVD(邦画)] 10点(2013-05-01 22:47:11) 1.《ネタバレ》 介護士のマチコさんと認知症のシゲキさんがずっと森のなかをさ迷い歩き続ける物語です。だからお世辞でもわくわくするような面白い映画だとは言えません。舞台になっている場所は美しい自然に囲まれており観光には最適ですが、住むとなったら厭世観を味わいそうです。すずむしの鳴き声が、いっそう寂しさに拍車をかけています。マチコさんはシゲキの暴走に付き添うような形で、森に入り込んでいくのでした。ドストエフスキーの小説に「白痴」という理想の人間を描こうとした野心作があります。人間は白痴になることによって、自意識や欲がなくなり、無垢な子供のように戻ります。映画「フォレストガンプ」然り。河瀬監督は、シゲキさんに理想の人間の姿を求めたのだと思います。ただ私のような未熟な人間ですと、怒りのあまりに老人の背中にとび蹴りを一発食らわせて、「川で溺れてくたばれクソジジイ」と罵りたくなります。すでに私はシゲキに対して殺意すら覚えていました。しかしマチコさんの彼に対する態度はまるで聖母です。しだいに私は自分の心の醜さが恥ずかしくなってきました。鬼ごっこのシーンでも分かるように、マチコさんはボケて子供返りした老人に、亡くなった我が子の姿を投影させていたのだと思います。彼女の演技には素晴らしい母性が感じられました。シゲキさんもまた、マチコさんに亡き妻の姿をだぶらせていました。2人はお互いの存在を通じ、亡くなった家族を想い偲んでいたのでしょう。それから言葉が聞き取りにくいという意見はもっともなのですが、この監督さんは「言葉」をさほど重要視していないのだと思います。わが国では、言葉のあふれかえった「テレビのような映画」が氾濫しています。しかし映画の原点とは、画を見て感じ取ることではないでしょうか。いずれはフランス人ではなく、日本人自身がこのような映画の価値を認めることができる日がくることを願っています。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-13 20:37:03)(良:1票)
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