みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
22.《ネタバレ》 驚くのはその高画質。元々古びない作品だったが傷等が除去されてさらに美しくなっている。映像特典を見ると不満点でもあったゾーラのスタントシーンは本人を使った再撮影に処理を加えて修正されている。ハリソン・フォードの息子を使って修正されたシーンもあって驚く。そこまでして監督の希望を叶えた作品があっただろうか。伝説的な作品が完成度も高められて新たに送り出される。時間をかけて「ブレードランナー」はとても幸運な作品となった。 数々の名シーン、映像、美術の美しさを堪能できる文字通り最終形態にして決定版だろう。「ブレードランナー2049」を観る前の一助としてはこれ一本観れば充分だと思う。あとは補足として劇場版か完全版かどちらかを観れば完璧だろう。 【⑨】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2017-10-29 18:47:39)(良:1票) 21.《ネタバレ》 2016年はロイ・バッティが製造された年です!ヤバい、あと三年でLAに酸性雨が降り注ぎ“強力わかもと”が世界のブランドになっている世界になっちゃうんですよ。昨年は『バック・トゥー・ザ・フューチャーPART2』で盛り上がりましたが、三年後にはどんなお祭り騒ぎが観れるでしょうか?まあ内容がアレですから地味でマニアックなんでしょうね。 またこの映画こそ各種カルチャーにもっとも強い影響を与えたSF映画で、80年代以来サブカルの一翼を担ってきた傑作です。また“○○カット”という映画ビジネスにとって画期的な手法を産み出したのも偉大な(?)功績で、やっぱリドリー・スコットはビジネスの天才です。 その各ヴァージョンの中でもやはりこのファイルカット版がやはりベストですね。工業製品であるレプリカントが自らの死を自覚して苦しむ姿は何度観ても切なくなりますし、またデッカードとレイチェルの悲恋物語でもありSF恋愛映画としてもこのジャンルの最高傑作です。またこの版を観る限りではデッカードがレプリカントであることはかなり明白になっていると感じます。 「ついに」と言うか「止めときゃいいのに」と言うべきか、いよいよ今年から『2』の撮影が始まるそうです。そうなると必然的に“デッカード・レプリカント説”に回答が得られることになるわけですが、果たしてリドリー・スコットの胸中やいかに? 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2016-04-10 23:52:40) 20.《ネタバレ》 公開当時日本で観た。 SF映画好きだったし、「エイリアン」の監督作品だし、音楽がヴァンゲリス、見ないわけには行かない。 当時から好きな映画だったけど世間受けはしなかった。 しかし年が経つにつれて評価が上がっていった。 舞台設定は2019年ロスアンゼルス。 ネクサス6が開発されたのが2016年ごろ、今年だ。 確かに公開時(1982年)には遠い未来だったけど。 この映画が後の映画に与えた影響はとても大きい。 さまざまなシーンがオマージュ的に使われてきた。 デッカードとレイチェルのラブシーンは映画史上屈指の出来だと思う。 ヴァンゲリスの音楽がとてもよく合っている。 全体的に暗いシーンが多いが光の使い方が特徴的。 撮影したジョーダン・クローネンウェスの芸術的手腕が全面的に生かされている。 ロボット(レプリカント)がこれほどまで進化して人間に近くなったとき、人間との境界線はどこにあるのか、人間の定義はどこにあるのか。 突き詰めるとかなり哲学的なテーマ。 環境破壊、公害、人口爆発といった問題を抱えた未来社会の中で展開される話だが、たとえば公衆電話の使用など、1982年当時には携帯電話がまだ存在しなかったので描く事は出来なかった。 様々なバージョンの存在も興味をそそる理由のひとつ。 最初の公開時から日本で公開された海外版(残酷シーン入り)とアメリカ国内版があった。 後にビデオ発売されたときにアメリカ版が使われて私を含めて日本公開版を見た人には映画館で観たあのシーンが無いというような事が話題になった。 日本で言う「完全版」というのが最初に日本で公開された海外版なんじゃないかな。 デッカードの語りが全編に入っていたり、デッカードとレイチェルの逃避行が追加されていたりするがこれは配給会社が入れさせたものだった。 このときのシーンがクーブリック作品「シャイニング」の未使用カットだというのも有名な話。 ファイナルカットで初めて語りなしで鑑賞できる。 たしかにあの語りは余分だったと思うが今となっては語りつき版を何度も見た後だから判断は難しい。 もし最初から語りなしだったら、分かりにくい話がますます分からなかったかもしれない。 デッカード=レプリカントという設定も1982年公開版では曖昧にされていた。 後に発表されたディレクターズカットやこのファイナルカットではユニコーンの夢のシーンが復元されていてリドリースコットに言わせるとこれと最後のガフが作ったユニコーンの折り紙をデッカードがうなずきながら握りつぶすシーンを合わせれば(誰も知らないはずの自分の夢の事をガフが知っている)デッカードがレプリカントであることは明白で、それが分からなければ阿呆だという事になる。 でも視聴者からすれば別の解釈は可能だ。 元々ユニコーンの夢はレイチェルのものでデッカードがタイレルコーポレーションでレイチェルのデータを検閲した時にその情報を得たのかもしれない。 お医者さんごっこや蜘蛛の子の情報と同じように。 そしてその印象がデッカードの夢に現れた。 ガフもレイチェルの情報を知っていたのでユニコーンの折り紙を残した。 それを見たデッカードはガフが見逃してくれたのだと納得。 こんな解釈もあってよいと思う。 デッカードを演じたハリソンフォードはデッカード=レプリカントというアイディアに反発している。 この物語はデッカードが人間だからこそ成り立つのだ。 生身の人間とロボットであるレプリカントの愛。 これこそがこの映画の成立に不可欠だという。 私もその意見に賛成だ。 音楽は既存の作品「Memories of Green」をリドリースコットが気に入ってヴァンゲリスになった。 その権利関係で公開後長い間サウンドトラックのアルバムが発売されなかった。 メインテーマを含めてすばらしい音楽なのに長年にわたって映画以外で聴くことができなかったというのもファンにとっては渇望感をあおる事になったと思う。 公開作品に何度も手を加えたのはちょっと反則なんだけどファイナルカットと銘打つだけあって確かに完成度は一番高いと思う。 【称えよ鉄兜】さん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 10点(2016-03-02 01:59:42) 19.《ネタバレ》 小学生の時に劇場で見て以来、何度見たことでしょうか。 ロイの最後は、僕の見た映画では屈指の美しいシーンです。 それまでの獣のような表情は消え、穏やかに訥々と自らの思い出を語るロイ。 「All those moments will be lost in time…like teas in rain…」 全ての時間が時が来れば失われる、雨の中の涙のように… 思い出は、これまでの自分の存在の証しであり、未来へと続くことを信じさせてくれる希望。 でもロイの命は誕生した時から決まっている。 何を見て、何を感じ、どんな思いを積み重ねても、未来を夢見ることは許されない。 希望を抱くことを認められない。 どんな思いも、ただ流れ去り、消えていくだけ。 未来なんて誰にも分からない。どうなるかも分からない。でも、積み上げてきた思い出を礎にして、未来への可能性にかけることがでできる。 そんな「命」というものの掛替えのなさを、ロイは知っていたのかもしれない。 【こっちゃん】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2014-12-14 23:23:23) 18.《ネタバレ》 人生で一番回数を見た映画です。(多分5~60回)ほめ言葉を書こうと思ったのですが、皆さんと同じ感想になってしまうので止めときます。あえて言うなら、レプリカントの悩み・恐れるもの・知りたいことは、我々人間自身を代弁していることであり、そして生命の大切さまでも彼らから教わってしまうという皮肉さというところです。私にとっていい映画というのは、何回も繰り返し観たいと思う映画、だと思っております。この先も繰り返し繰り返し観るでしょう。 【金田一耕助】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-10-31 21:34:00)(良:1票) 17.《ネタバレ》 劇場版をTVで初めて観たのは25年ほど前。まだ自分が若くて作品の中にある深い意味をよく理解できなかったのだが映像と音楽に引き込まれて何度も観た。 20年以上の時が過ぎ、高画質のブルーレイ版を鑑賞。 人間とは何だろう?レプリは只のロボットなのか? 心の芽生えた命の短い機械が、もっと生きたいと願う必死な姿。 TV版の中でもナレーションがあったようにそれは人間でも同じことだ。 言葉では表現しにくい非常に深いものを感じる映画。 若い頃に自分がこの映画に引き込まれたのは実は映像や音楽だけでなく、実はこの内容にあったのだと近年になって気がついた。 今までに20回ぐらいは観たと思う。 【ゆたろ】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2011-07-03 06:47:41)(良:1票) 16.《ネタバレ》 別にコアな『ブレラン』フリークではないので、最終版との違いもよく分からないのだが、とにかくデジタル修復された映像のあまりの美しさには鳥肌が立つほど。ショーン・ヤングの美貌も際立ち、現時点でのベスト・バージョンと言えよう。ちなみに、「二つで充分ですよ!」の正体は、うどんにのせるエビ天のことらしい。だとしたら、確かに4つは多い。 【フライボーイ】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2011-01-02 10:26:14)(良:2票) (笑:1票) 15.あの世界観と映像に引きこまれっぱなし・・ レンタルで見たのですが、見終わった後あまりのスゴさに買いに走りました。 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-12-20 22:47:12) 14.《ネタバレ》 ここのレビューを見てブルーレイで初めて映画を観た。「新しい発見があるぞ」。その通りだった。 この映画との付き合いは長い。1982年の劇場公開時は弱っちいハリソン・フォードに不満が残り、さほど評価していなかった。というか、よく解らなかったというのが正直なところ。でも何かが気になる映画で、レンタルやテレビ放送の録画を何度も何度も見返し、その度に新しい発見があり、やがて自分のベストSF映画に登りつめた作品だ。 なので、もういい加減に新しい発見はないだろうと思いつつも「もしや」という誘惑に勝てずにブルーレイを購入したが、これは正解だった。映像が綺麗なことはもちろんだけど、背景世界の細部の作りこみが良く見える。例えば、デッカードとレイチェルが初めて会うシーンのテーブルに盆栽が置かれているなんてこれまで気付いてなかった。細部が見えたからといって作品のテーマが変わることは無いけれど、これまでよりも演出の意図が明確になったシーンがいくつかあった。 余談だが、オリジナル版(最初の劇場公開版)のエンディングの空撮シーンが『シャイニング』のオープニングに似ていると思っていたのだが、なんとキューブリックに頼み込んでフィルムを借りたということが特典ディスクのメーキングから判明! 【アンドレ・タカシ】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2008-09-05 03:53:58)(良:1票) 13.シーン一つ一つに多くの情報があり、それを読みとるのに苦労しますが、意味が判ったときの喜びがとても大きいです。何度観ても飽きることがない最高の映画だと思います。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-08-16 20:38:29) 12.《ネタバレ》 私は昔から「廃墟」というものに非常に強い興味というか魅力を感じておりまして、廃墟の写真を見たり実際に行ってみたりすると、なんだか夢の世界を思い起こす様な、そういう不思議な気持ちになるんです。この作品に出てくる未来のL.Aというのは実にデカダンス的で、廃墟が持つ退廃の美というのに凄く似ているような気がするんです。廃墟というのは、宿命的に人の記憶と重なり合う要素がある。消えて崩れゆく思いで。そう、ロイが語ったあの最後の言葉の様に。降り続ける酸性雨の雨は、全ての建造物を溶かす要素があり、あちこちで漂うスモッグは、消えていく記憶の切なさを表現しているみたいです。そう、涙のように、雨のように、、、、、。そしてリバーブのかかりまくったヴァンゲリスの音楽は、切なくかなしい人の生き様も、過ぎ去る事である種の温かみを付加させる追憶の効果を描出しているようでもあります。レイチェルの子供の頃の写真がかすかに動きだし、最後に旅立つロイの魂は鳩によって表現される。現実と思い出と夢。この三つが、L.Aの無国籍雑多な世界の様に混ざり合い、人の人生を幻影の様に映し出す。そう、この作品は、人の内面を見事に外化し、外側の世界を見事に内面化することで、内と外が一体となった世界観を作り出している。単に美しいだけではない、単に緻密なだけではない、本当に素晴らしいビジュアルというのは、真に内的なものなんだ。ディレクターズカットから15年。全体的な色調も纏められ、ガラスに突き破って死ぬレプリカントの顔をデジタル技術で本人の顔にはめ込み、鳩が飛び立つシーンを当時思い描いていた背景に変えるなど、監督本人が本当に作りたかったものへと仕上げられました。いろいろあって紆余曲折しながらもついにファイナルとなった今作。四半世紀を経て、ようやく時代は「ブレード・ランナー」に追いついた。そしてこの作品は永遠となることでしょう。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2008-08-14 23:09:58)(良:1票) 11.昔オリジナル版を初めて劇場で見たときの感動がよみがえった(内容的には違うが)。画質、音質がクリアになるとはこういうことか。 【とと】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2008-06-22 16:06:52) 10.もう何も不満などありません。これが完全無欠のバージョンでしょう。美しい。 【いさいさ】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-06-16 20:20:14)(良:1票) 9.残念ながら劇場での鑑賞はできませんでした。劇場でご覧になった方が羨ましい限りです。代わりに限定DVDを購入していたので、これにて鑑賞。美しいその映像に感動、感動。昔、初代の劇場版を池袋文芸座で観た時は、よく内容が分らず退屈な映画だと思いました。でも何故か何度も観返したくなる不思議な魅力があり、映像の美しさもさることながら、ヴァンゲリスの音楽のすばらしさ、デッカードやレイチェル、ロイなどの登場人物に魅せられ、原作を読み、また映画を観ることを繰り返してきました。この映画はSFという形式ではありますが、「生命」について描いている映画だと思っています。「生物」の定義を問い、限られた「命」を「生きる」ということ、生命の本質について問うているのではないでしょうか?また、ラストはやはり今作のように、いきなり終了の方が好きです。今では私の生涯で最高の映画になっています。 【しぇんみん】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-01-19 17:47:36)(良:1票) 8.《ネタバレ》 【2019/7/25投稿】 ルトガー・ハウアーが逝ってしまった。 30年前に名画座で奇跡の様な邂逅をして以来、本作を何度観たことだろうか。 貴方は歳を召されても独特の渋さを武器に幅広く(大企業の役員、サッカーチームの監督等)映画に出演されていましたが、 私に取って貴方は常にロイ・バティーそのものでした。 貴方が亡くなられた事はとても悲しい事ですが、私は明るい気持ちで貴方を見送りたいと思います。 何故なら、貴方は1982年に既に永遠の命を得ているのですから。 心から哀悼の意を表します。 "I’ve seen things you people wouldn’t believe. Attack ships on fire off the shoulder of Orion. I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate. All those moments... will be lost in time, like tears in rain... ...Time, to die." 【以下2008年投稿】 新宿バルト9で鑑賞。 他レビュアーの皆さん同様、エンドクレジットが終了するまで席を立つ人がはほんの僅か。濃密な一体感を伴う時間を満喫。 小生、本作を劇場で鑑賞するのはこれで10回目。その殆どが飯田橋や新宿の名画座であり、手持ちのDVD(ディレクターズカット版)も映像はそれほど鮮明とは思えず、実は今回一番期待していたのはデジタル上映のクオリティとはどんななものか?と言う点。 結果としては期待を遥かに上回り地球を数週してしまうかと思える位の衝撃。 2019年のロスを俯瞰で見る導入部から、映像・音声の綺麗さに感動。始まって数分で感涙するなんて生まれて初めての事です。それにしても、他の皆様と同様感じたのは、一つ一つのシーンに盛り込まれている情報の多い事!! 本作の普遍のテーマ「命とは?」という題材に思いを馳せたのは勿論、ルトガー・ハウアーという俳優は芸達者だなあと関心させられた次第。 バルト9での上映は終了してしまった様ですが、出来ればもう一度デジタル上映で、残念ながら未見の皆さんに本作を最高のクオリティで観る感動を味わって欲しい。作品の内容・製作者達の思い入れに、やっと時代が追いついたのかも・・・ なんて思います。 学生の頃、姉に強く奨められたのが本作を知るきっかけですが、これは本当に名作です。 (ちなみに私はデッカード=レプリカント説には個人的に反対。余計な話に思えます。ですから、5枚組DVDの中で監督自ら説を肯定する様なコメントをしていたのは驚きでした) 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-01-15 13:32:31)(良:1票) 7.92年のディレクターズ・カットは劇場で観ましたが、こちらは初見。去年暮れに発売された待望の4枚組購入しちゃいました。デジタル処理のおかげか随分と細部まで綺麗になっていたのに驚嘆。 この作品にはかなり思い入れがあります。元来SF映画自体が大好きなジャンルなのですが、この作品はテーマもさることながら、ヴァンゲリスの重厚かつ繊細な音楽、設定細部まで拘った未来世界のどれをとっても素晴らしいですよね。リドリー・スコット御大のイマジネーションと巧みな演出が如何なく発揮され、そしてシド特有な美術センスが見事に融合。まさに至高のSF映画だと思ってます。 クオリティー高いCG全盛期の今と比べちゃ野暮ってもの。他のSFと違うのは、この作品には言い知れない「わび、さび」という点を感じられる事。そうした雰囲気を堪能できる唯一無二の作品です。 己は何なのか?希望或いは絶望か?自問自答し、心の葛藤に苛まれるデッカード。そしてルトガー・ハウアー演じる人類に反旗を翻した哀愁のレプリカント・ロイ・バッティの圧倒的な存在感。命の儚さ、尊さを教えてくれる、雨にうたれ静かに永眠する姿に感服しました。 「1回で十分だよ」とは言わないで下さいね。リピートすればするほど味わい深い名作。 【シネマブルク】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-01-05 12:06:16)(良:1票) 6.《ネタバレ》 本邦初公開のとき封切り間もないきれいなフィルムで見たが、その後の鳴り物入りだったナレーション無しユニコーンの夢のDC版は、ニュープリントではなく傷あり色あせてがっくりしたものだ。本作の評価はデジタル技術と映画館のバルト9と、それによって再認識したショーン・ヤングの美しさに3分の1は捧げる。前のみなさんも書いている通りの豊かな階調の画面、音響。スーパーの文字の端々までしまっている。ブレードランナーのVFX部分はダグラス・トランブルによる通常以上の高精細度の撮影をされていたのが何らかの事情でお蔵入りになってしまったらしい。それを使用したのか、デジタルでのブラッシュアップのみかはわからない。また、最大限残されていると見える残酷描写も際立つ。細かな修正にもあれっと気づくが大半は気にはならない。バッティの手から鳩が飛び立つシーンの画像が統一されて雨空になっている。そこで当方は旧バージョンでも違和感がなかったことに気づく。ここはすでに一種の心象風景であり、深い青の空に飛び立つ鳩はレプリカントの魂を託されていると見えたからだ。限りなく修正の効くデジタルの意味って…(それを言い出すと、どうせなら「ゴルフ月品」を「用品」にしてほしかった。なぜ歓楽街に『烏口』なのか? ときりがない…)そんなこんなを含めていろいろ考えさせるし、また頭を空にして見る快楽に身をゆだねることもできる。新作よりももう一度見に行きたい… 【hatoya】さん [映画館(字幕)] 10点(2007-11-29 16:00:21) 5.本作を劇場で鑑賞するのは初代オリジナル版が公開された1982年以来です。 25年を経た今、同じ新宿で「ファイナル・カット」を鑑賞できるとは感慨深いものがあります。 映画の内容については余りに語り尽くされているので申しますまい。 今回何よりの収穫だったのはDLP方式での上映であったことです。 名前は聞いていましたが、実際この方式で映画を観るのは初めてでした。 ひと言で言って驚愕の映像、音響です。 本作のあとに「続・三丁目の夕日」を別の劇場で、通常のフィルム上映方式で観たのですが、こちらが最新作にもかかわらずあまりの品質の差に驚きました。 DLP方式で観るブレードランナーは、画面揺れゼロ、ゴミ、傷がひとつもない、フィルム粒子一粒一粒まで認識できるほどの解像度、暗部の豊かな階調、クリアでダイナミックな音響、これが25年前の作品とは到底思えない品質です。 そうして体験する2019年のロサンゼルス。画面のあちこちに新たな発見をすることになります。「もう何十回も観たよ」という人ほどあらためて劇場で観た方が良いと強くお勧めしておきます。 【ロイ・ニアリー】さん [映画館(字幕)] 10点(2007-11-29 01:35:14) 4.バージョンごとに細部でどこが変更されたか分からない程度のファンでありますが、15年前にディレクターズカットを新宿東急で観た時、この作品を劇場で観る価値を知った。そして今回のDLP上映の美しさ。古さは全く感じられない。映画館で映画を観る喜びをこれほど堪能したのは久しぶりだ。少なくとも、あと25年この作品は古びず、生き残るであろう。しかしそれは過去の作品を超えられない映画界の危機を意味しているかもしれない。 【どっぐす】さん [映画館(字幕)] 10点(2007-11-27 01:21:49) 3.今更何も言うことがないでしょう。死ぬ前に劇場スクリーンの大音量で、しかもデジタルで鑑賞できたことが心から嬉しい、こんな作品ない。 2019年のカオス化したL.A.、リック・デッカードとロイのハードボイルドさはまったく古くない。ヴァンゲリスが素晴らしい。 ナレーション付きのバージョンみても訳がわからなかった新宿での25年前の小学生時代から15年前のディレクターズカット版での感動、ビデオ、DVDと今まで何百回とみてきた家庭の環境とは、この年齢になって今回の想い入れはまったく違います。 できれば様々なたくさんの若い人にこのホンモノを生で見て欲しいですね。公開終了まで可能な限りバルト9に足を運びます。目と耳と心に焼き付けておきたい作品。 【★ピカリン★】さん [映画館(字幕)] 10点(2007-11-26 13:14:17)
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