みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
12.《ネタバレ》 つい、本人の将来のためとばかり、勉強しろ勉強しろと子供に言ってしまう日頃の自分に気づかされてドキリとし、本当にこんなことで良いんだろうか、なんて思ってしまうのですが、もちろん本作がそういう現代の風潮を寓話的に描いただけの作品ということはないでしょう。ただこれも一種の普遍性、と言えるのではないか、と。 なにせ、赤ちゃんから少女に成長する「かぐや姫」の、一挙手一投足までが、すべて愛おしい。 高貴の女性はめったなことで立ち上がったりはしない、などと言われるけれど、そして捨丸と再会した姫は籠の中の鳥のように身動きがとれないのだけど、二度目の再会では、振り返りながらスックと立ち上がって見せる、その姿の美しさ。 そしてラストで、記憶がない筈の姫が振り返る、まさに何を想うか、というその姿の美しさ。 【鱗歌】さん [DVD(邦画)] 10点(2018-05-16 22:53:02)(良:1票) 11.日本最古の物語を現代のアニメーションでここまで昇華できたという記念碑的名作! 【レッドデヴィル】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 10点(2017-02-18 01:41:11) 10.最高のクオリティです。アニメ作品もここまで追求すると、もう天晴です。 「かぐや姫」だから「竹取物語」だからといって侮ってはならない。 これほどの古典的に文学的に濃い内容を、 僅か2時間15分でここまでいっぱい表現した作品はこの先現れないでしょう。 何よりも、メッセージ性が凄すぎる。この作品を観て姫の罪と罰とは一体何なのか、そして彼女の存在が一体何であるのか、良く観て欲しい。 アカデミー長編アニメ部門にノミネートされるのも、十分納得です。 どうか、多くの人に観て頂きたいと思います。 【功聖良】さん [DVD(邦画)] 10点(2015-01-21 22:21:38) 9.《ネタバレ》 月に帰ることが分かってからの後半は、もう泣きっぱなし。ジブリにはいつもやられる。本当に日本のアニメの凄さは半端じゃない。いくらCGで本物らしい宇宙船を描いても、この作品に出てくる月からのお迎えに比べると、説得力ないだろう。いくらナタリーポートマン級の美女が演じても、この作品の描いてる女性と比べると、その表情のリアリティに敵わないだろう。いくら人情味たっぷりの俳優が演じても、この作品での翁とおばあちゃんの情の温かさを描くことは難しいだろう。日本のアニメはこのまま大事にしてほしい。3Dアニメ市場に無理に介入することないんじゃないかなぁ。リアルじゃないからこそ、伝わってくる感性ってあるよね。それを大事にこのまま育ててほしい。 【トント】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-12-27 21:49:09) 8.《ネタバレ》 映画館で見そびれてしまい、DVD化されるのをひたすら待っておりました。 観終えて一言。ああ、なんでこれを映画館で観なかったんだ…。 とにかく、そのアニメーションのクォリティーが半端ないよ。 筆絵のようなタッチで描かれた繊細な画。日本独特の色使いの美しさ。そこに『となりの山田くん』を思わせるわざと空白だらけの背景が非常に合う。観る者の想像力を掻き立てるのに成功していると思う。 8年もモチベーションを保ってこんな傑作を作り上げた高畑監督は凄いとしか言いようがない。豊富な資金のある大手だからこそ出来た業だと言えるが、ほぼ回収不能な莫大な制作費を惜しみなく注ぎ込むその姿勢こそ素晴らしいと思う。 物語そのものは誰もが知る竹取物語だし、そこまで新しい解釈を盛り込んでもいない。正直、なんで今更これを映画化したんだろうとも思えた。しかし、見終わってからもいつまでもこの映画の事が頭から離れない。そして、翌日もう一度観た。やっぱり傑作。 ここのレビューを見てもわかるように、人それぞれ色んな解釈ができる作品ではないだろうか。 最後の別れを死と捉えるか、旅立ちと捉えるか…。 とにかく、一人の女性の成長物語として、彼女の一挙手一投足に目が離せなかった。その感情のあまりの真っ直ぐさにひたすら胸を打たれた。人生は辛いことばかりで、思うようにならない事ばかりだ。しかし、それでも希望はあるという事をこの映画は訴えたかったんじゃないだろうか?思い通りにならないからこそ楽しかった思い出がいつまでも光り輝く。最後、月に浮かぶ幼い少女の笑顔を見ながらそんな事を考えた。 【ヴレア】さん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2014-12-18 22:47:01)(良:1票) 7.《ネタバレ》 きれい。山水画の臥遊するような感覚。音楽も映像も圧倒的。見れて良かった。 【aimihcimuim】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-08-06 00:06:44)(笑:1票) 6.《ネタバレ》 みごとにやられちゃいました。高畑作品最高傑作といっても過言ではない。 一人の女性として掘り下げるとここまで切なくなるなんて思いもしなかった。 大きく話を変えないからこそ結末へ向けての切なさが大きく響く。生と死をテーマに 人間の愚かさでも生きるってすばらしいのだよって形がしっかり受け取れました。 【とま】さん [映画館(邦画)] 10点(2014-01-20 01:58:30) 5.個人的にはスタジオジブリ最高傑作。年をまたいで二回観に行ってしまいました。「神は細部に宿る」という言葉を正に体現したような作品。草木や生き物の動き、人間の生活描写など全てが作り込まれた見事な作画で表現され、それらを眺めてるだけでも飽きないくらい。日本人にはたまらない描写がたくさんあります。人物の絵柄も可愛らしく、特にかぐや姫の付き人の女童は本当に可愛かった。しかしストーリーは原作の竹取物語の残酷さをより強調した物で、終盤は胸が締め付けられるようでした。 【セラーズ】さん [映画館(邦画)] 10点(2014-01-06 01:44:06) 4.《ネタバレ》 牛車の客室の中にいるかぐや姫が目を覚まし外をのぞくシーンなんだが、そう言われないと、現代の女子大生(女子高生にも見える)が一人暮らしアパートの2階の窓から朝、帰っていく彼氏の背中を気付かれないように眺めているようにも見える。見えるように書いてるだろうし、象徴的なこのシーンを宣材に使ってる作為も見逃せない。おはぐろとか、眉毛抜いたりとかしたときのかぐや姫がかわいくないし抵抗する。こんな点からも、かぐや姫は現代を生きる女の子であることがわかる。この映画がリリースされた2013年の女の子が、悠久の時を越えて、昔話の世界に落とされた感じだ。昔と今とで野山や民俗は変化したが、ただひとつ変わらない風景、それは月。 声優が地井武男ってのも泣ける。地井武男の声で、あの翁が、かぐや姫が立ったり微笑んだりするだけで泣きじゃくって喜ぶ姿は、誰がどう我慢したって泣けてしまう。 月からのお迎えのシーンについて、僕はもう胸が締め付けられっぱなしだった。あれは、かぐや姫の“死”である、とするならば、これほど悲しい結末はない。普遍的なものを目の当たりにすると、人はおそれをなす。僕はこの映画におそれをなした。ここ最近のスタディオディブリ作品では傑出する。 【no_the_war】さん [映画館(邦画)] 10点(2013-12-09 21:15:53) 3.《ネタバレ》 映画館に行く度に予告編が流れてて、曲がすごくいいのと、「姫の犯した罪と罰」というキャッチフレーズが気になりすぎて見に行って来ました。 結果は号泣w 「生と死」とか「人の一生」みたいな題材のストーリーに滅法弱いってのもあり、見終わった数日後でも夜に家で思い出し泣きしまくってました笑。 ところですごく見る動機となった、姫の犯した罪と罰って結局なんだったの? 誰かが口ずさんだ地球の歌を聞いて地球に憧れを持ってしまった事? んで実際に地球で生活して(月には一切ないと言われる)人間の欲望とか卑しさに苦しむ事が罰? ちょっと置いてかれてポカンとなってしまいました。 でも最後の月へ帰るシーンはやはり涙なしでは見れませんでした。 「姫の幸せの為を…」と繰り返してた翁は、実は自分の冠位が上がるのが目的の大半だったりしてちょっと卑しい書き方をされてますが、かなり人間臭くて、だからこそ惹かれます。姫が月へ帰る為地球を去らなければならないとなった時には、ここまで育てたお前を離すものか!と親としての愛情と悲しみが強く、最後ついに姫が記憶を失い月へ連れて行かれる時には、今までの自分のエゴの押し付けに気付き、「わしが悪かったよー」と泣きじゃくります。このシーンで僕のダム決壊でしたね。 そして…。 羽衣を羽織り地球の記憶をすべて忘れたはずの姫でしたが、最後地球を振り返り、涙を流しました。 「今の全ては過去の全て 必ずまた会える 懐かしい場所で」 姫は月に帰っても、地球での「いのちの記憶」を忘れずに生きていくでしょう。僕はそう信じています。 P.S. 捨て丸兄やん、女房と子ども置いて駆け落ちはあかんやろ! 「今からでも遅くない!!」 遅いわ!!笑 【TK of the World】さん [映画館(邦画)] 10点(2013-12-05 22:10:51) 2.《ネタバレ》 高畑監督による力強い「生命賛歌」だと思います。ここには人が感じる喜怒哀楽や「生きる事の喜び」、そして「人に『生命』が与えられ、それぞれの生命を『生きている』」ということの根源的な不思議さや貴重さが、「自らの生を貫き全うすることの難しさ、罪深さ」というものも巻き込んだうえで、これ以上無いと思えるほどに高い純度で表現されていると思います。 劇中でのかぐや姫の「成長ぶりと月への帰還」、ひいては映画全体と二重写しにされているのは、まさに我々人間の「生と死の様相」そのものではないかと見ていて思いました。 人間に与えられた生命は余りにも短くはかないものであるにもかかわらず、我々はしばしば、「人は何のために生きているのか、そもそも生きるとはどういうことなのか」ということを見失いがちです。 そんな中、この映画は本来人間が持っているはずの「生きる事」の根源的な手触りというものを、繊細かつ奔放なアニメーション表現によって、とても鮮やかに観客に示します・・・と言うよりも、劇中あるようなあのアニメーション表現「そのもの」が、生き生きとした「生命感」の純粋な表現である、ということなのかもしれません。 エンドロールに流れる二階堂和美さんの歌は、情熱的な盛り上がりと共存するその静かさや真っ黒なエンドロールの背景も相まって、まるで将来闇に返っていく事を避ける事のできない我々の生命を、闇に灯る一筋の煌めきとして歌い上げるかのようです。そこに僕は同時に「死の影の静寂と冷たさ」(それは個人的には劇中ラストの、姫の月への帰還と重なるのですが)を感じる思いがしますが、そのような忍び寄る「死の影」をも含めて「人間の命」であるのだという事を、それまで見ていた生命感溢れる映画は同時に指し示しているように感じます。 そのような冷たい「死の感触」も含めて、我々は力を尽くして生きねばならないし、またそのように生きるに値するという、静かだがしっかりした思いを観客に残していく映画だと思います。個人的には、今はただただ「日本人で良かった」としみじみ思います。 【マーチェンカ】さん [映画館(邦画)] 10点(2013-11-24 19:21:31)(良:3票) 1.《ネタバレ》 これは才色兼備だけどちょっと病んでる女の子と、娘の危うい性格を理解できずに期待しすぎた父親の物語です・・・って、違う? 批判しているわけではないです。このタケノコ(こっちの名前の方が好き)という少女は、数あるジブリのヒロインの中で一番魅力的な子じゃないかな。 笑い、泣き、憤り、怯える。息苦しい都の暮らしの中で、幼少時代を過ごした里へ思いを馳せる姿は、まるでアルプスの少女ハイジです。 本作の魅力は、一人の少女の内面を描ききったところでしょう。 激しく変わるタケノコの心情にうんざりなのに、最後の翁媼との別れは涙なくして見られません。 捨丸との愛も切なすぎる。どうしても比べてしまう『風立ちぬ』の2人よりもずっと悲しいのです。 あの場面は余分なセリフがなくても映像だけで十分だったなぁ。 演出やストーリー構成に特段の魅力があるとも思えないのですが、何に置いても圧倒的な映像美。 日本のアニメーションの限界を超えましたね。 『風立ちぬ』は宮崎駿の最高傑作だと思いましたが、本作は世界のアニメーションの歴史に残る作品ではないでしょうか。 【denny-jo】さん [映画館(邦画)] 10点(2013-11-24 10:44:54)
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