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飢餓海峡

1964年【日】 上映時間:183分
ドラマサスペンスモノクロ映画犯罪ものミステリー刑事ものロマンス小説の映画化
[キガカイキョウ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2019-08-16)【イニシャルK】さん
公開開始日(1965-01-15)


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監督内田吐夢
キャスト三国連太郎(男優)犬飼多吉/樽見京一郎
左幸子(女優)杉戸八重(千鶴)
伴淳三郎(男優)弓坂吉太郎
高倉健(男優)味村時雄
加藤嘉(男優)杉戸長左衛門
三井弘次(男優)本島進市
沢村貞子(女優)本島妙子
藤田進(男優)荻村利吉
風見章子(女優)敏子
亀石征一郎(男優)小川
山本麟一(男優)和尚
関山耕司(男優)堀口刑事
八名信夫(男優)町田
河合絃司(男優)単本虎次郎
須賀良(男優)
室田日出男(男優)記者
田村錦人(男優)大湊の巡査
安藤三男(男優)木島忠吉
木村修(男優)
相馬剛三(男優)
原作水上勉「飢餓海峡」
脚本鈴木尚之
音楽冨田勲
撮影仲沢半次郎
碧川道夫(W106方式指導)
宮島義勇(W106方式指導)
製作大川博
企画辻野公晴
吉野誠一
矢部恒
配給東映
美術森幹男
録音内田陽造
あらすじ
敗戦直後、北海道岩内における強盗放火事件に関係した男。逃亡途中、函館港外で起きた青函連絡船転覆事故の騒ぎに紛れ、津軽海峡を渡った。青森県大湊で娼婦・杉戸八重と知り合った男は、犬飼多吉と名乗る。八重は犬飼から受け取った金で借金を返済し、東京に出る機会を掴む。八重は犬飼の好意をいつまでも忘れずにいた。十年後、八重は犬飼にそっくりな篤志家・樽見京一郎のことを知る…。

ヒゲ太】さん(2003-12-31)
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5.《ネタバレ》 物凄い重圧感!これこそ映画です。「飢餓海峡、それは日本のどこにでも見られる海峡である。その底流に我々は貧しい善意に満ちた人間のどろどろした愛と憎しみの執念を見る事が出来る」というナレーションで始まる物語通りの人間の善意とは何か?三国連太郎演じる犬飼多吉が二人の仲間と犯罪を犯した後、本州の土を踏む前半の物凄いリアリズム、ダイナミックな展開の凄さ、素晴らしさ、あの津軽の海峡の壮大なる景色、荒れ狂う大波の中、傾く船、この描写の凄さ、スケールの大きさに圧倒させられる。犯罪を成功させた犬飼多吉が出会った女、杉戸八重(左幸子)が美味そうに食べているおにぎりを美味そうに見ている犬飼多吉の姿に人間の持っている欲望、食欲という欲の姿が見てとれる。あの場面こそ人間の飢え、正しく飢餓海峡とタイトルにあるように人間の飢えている姿というものを感じることが出来る。犬飼多吉との出会いにより一人の男を知った杉戸八重、また一方で八重との出会いがその後の人生を更に変えることとなる犬飼多吉、多吉が己の過去を忘れようと名前を変え事業を成功しかけていた矢先に多吉にとっては忘れていた女、八重が十年前の礼を言いに来た後のここでの左幸子の演技が物凄い。この映画を見ると役者とは何か?演技とは何か?と色々考えさせられる。とにかく役者の演技の素晴らしさにより人間の善と悪、その全てが物凄いリアルに迫ってきて圧倒させられぱなしのままあっという間に3時間もの時間が過ぎてしまうぐらいの物凄い映画!ラストのあのお経のような音楽と八重のお参りを船上からする場面、海の中へと自ら落ちて死を選んだ犬飼多吉の姿に自分の犯した罪の深さを感じられずにはいられない。何とも重く切なくそして、やるせなさ、余韻の残る人間ドラマの大傑作!文句無しの満点! 青観さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-27 23:24:39)(良:2票)

4.《ネタバレ》 三時間の長さを全く感じなく、片時も目が離せませんでした。十年ぶりに再会したシーンに考えさせられます。願いを叶える事を心の支えに生きている時の幸せは成就した時に終わりとなる。ままある事なのでしょう。犬養の涙は八重を思ってのものではなく自身を思ってのものでしょう。犬養の自ら幕をひいた行為に、人の一生は大小の差はあれ飢餓の中で過ごすものであり、如何なる時においても貪り尽くす行為は身の破滅を招く事を知らしめられます。日本映画ここにありの作品です。 The Grey Heronさん [ビデオ(邦画)] 10点(2004-07-13 17:10:41)

3.まさに戦後という激動の時代が生み出した、人間ドラマの傑作。三國連太郎演じる主人公・犬飼多吉を軸に、娼婦八重(左幸子)、初老の刑事(伴淳三郎)達の個々のドラマを絡めながら、壮大なる人間ドラマが骨太なタッチで描き込まれてゆく。人間に内在する善と悪、突然現われる運と不運、表裏一体である生と死、社会に目を向ければ当然の如く富と貧 …等々を浮かび上がらせており、まるで人間として生まれが故の数奇な運命劇を観るようである。地蔵和讃を取り入れた、冨田勲の荘厳な音楽も多大に貢献。巨匠内田吐夢の一級品の演出はもちろんのこと、人間への深い洞察力と凄まじい描写力には心底脱帽ものです。個人的には、前半のにぎり飯とセックスのシーンが印象的だった。主人公にしてみれば金銭に替えられない程の価値があり、生涯忘れられようはずのない人間の真の優しさに触れたはず。それなのに何故…。監督自身も戦中、戦後を通し、満州で長年に渡る抑留生活を体験するなど、波乱万丈の半生を時代と共に生き抜いた筋金入りの御仁。その間、人間の優しさ、エゴ、冷酷さを嫌というほどまの当たりにしてきたと言う。本作は、そんな人間というものを知り尽くした、巨匠の集大成と言えるのではないだろうか。文句なしの10点満点。 光りやまねこさん 10点(2004-01-13 00:02:58)(良:3票)

2.物凄い緊張感。海外に堂々と出せる映画かなと思います。 たーしゃさん 10点(2003-12-14 15:07:43)

1.日本映画の史上ベスト・ワンは黒澤明の「七人の侍」と相場は決まっているのだが、個人的好みでは本作のほうを推す。(このコーナーで今まで誰一人としてコメントが無かったのがむしろ不思議なほど。)白黒で3時間の長尺の作品であるにも拘わらず、まるで金縛りにでも遭ったかのように身じろぎもせず鑑賞したものだった。それほど冒頭から衝撃の幕切れまで、時代に翻弄される人間ドラマとその重厚な映像(かなり実験的な映像表現も試みられていた)には圧倒されっぱなしで、その完成度の高さは他に類を見ないほど。とりわけ船上でのラスト・シークエンスが強烈で、日本映画としては生涯忘れえぬ名場面となっている。さらに三国連太郎,左幸子そして伴淳三郎らの一世一代の名演が、この作品をより格調高いものにしている。 ドラえもんさん 10点(2003-02-06 17:41:55)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 76人
平均点数 7.64点
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545.26% line
61317.11% line
71823.68% line
81722.37% line
91925.00% line
1056.58% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.66点 Review6人
2 ストーリー評価 7.71点 Review7人
3 鑑賞後の後味 7.71点 Review7人
4 音楽評価 8.00点 Review3人
5 感泣評価 7.66点 Review3人

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