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【クチコミ・感想(10点検索)】
2.オープニングの川の表情からして、曲線的な丸みのある作品であることが了解されますが、名立たる女優が見せるたたずまい、そのすべすべとした潤い・・・。この作品では一つ屋根の下に暮す女たちが、それぞれに芸者屋の行く末に身を任せています。そして「あらどうしたらのかしら」という表情で事の成行きを見つめる女優のショットがテンポよく刻まれ、まさに流れるようです。大人の振る舞いを不思議そうに見つめる女の子、いなくなったり塀の上を歩く猫のポン子ちゃん。子どもはいつしか大人になり、動物はどこまでもマイペースで世は移ろいます。川の流れのようにいくつも時代は過ぎても、そこで人は「あらどうしたのかしら」と振り返り、猫は塀の上を歩いているのでしょう。 【彦馬】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2005-06-20 13:18:23)(良:1票)
1.成瀬巳喜男は断じて「やるせなきお」ではない。男女の悲劇的な運命をやるせなく描く作家ではない。いわゆる「成瀬目線」を駆使したカットの連鎖が醸し出す、軽やかなリズム感の作家である。また、若夫婦が住む狭い室内から、大家族が住まう旧家の広い空間まで、あらゆる空間を絶妙に制御した作家である。そして成瀬が素晴らしいのは、そんな計算され尽くした構図の中で、立ち、座り、着替え、食べる役者たちが醸し出す空気の自由奔放さ。細かなカット割りと、一部の隙間もない構図の中で厳格に役者たちの動きは規定される、事実、小津と同様に成瀬もまた、計算された動き以外の所作を役者たちに許さなかったらしいが、それにもかかわらず立ち上ってくる、ルノワールにも似た自由でおおらかな空気、役者たちの即興めいた楽しさ。高峰秀子、中北千枝子、原節子、杉葉子、杉村春子、司葉子、岡田茉莉子、小林桂樹、三橋達也…、成瀬世界にあってはあの三船までが怒鳴ることを止め満面の笑みを浮かべるのだ。「流れる」はそんな成瀬作品の最高峰の一つです。時代に取り残され、没落する芸者置屋の物語。その歴史を淡々と客観的に見つめる、外部からやってきた女、田中絹代がとりあえずの主人公だろうか。田中絹代は時に冷静に、時に暖かく、そこに住まう様々な女たちを見守っていく。世界のすべては成瀬に統御されているのも関わらず、狭い置屋で女たちは自由に動き回り、酔いつぶれ、踊り、金を数え、ラーメンをすすり、喧嘩をし、まさに生の表情をみせてくれる。観客は田中絹代と同様に、その愚かさ、賢さをただ楽しめばよい。「浮雲」は成瀬世界の一端にしか過ぎないし、異質なる傑作だとすら思う。繰り返し述べるが、成瀬は断じて「やるせなきお」ではない。完璧な、しかしその完璧さを誇示することも、完璧ゆえの息苦しさもない、ただただ楽しく、ただただ愛しい映画なのだ。 【まぶぜたろう】さん 10点(2003-12-08 00:57:28)(良:4票)
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【点数情報】
Review人数 |
23人 |
平均点数 |
7.78点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 1 | 4.35% |
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6 | 5 | 21.74% |
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7 | 2 | 8.70% |
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8 | 7 | 30.43% |
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9 | 6 | 26.09% |
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10 | 2 | 8.70% |
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【その他点数情報】
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