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【クチコミ・感想(10点検索)】
2.全てがリアルでまるでドキュメンタリー作品のようだ。爆撃のシーンでは実際に怪我人が出たのではないかと思うほど壮絶である。過酷な環境の中、爆撃や銃弾に晒され、命を賭して走り回り、次々に運び込まれるどうにもならない患者たちの看病や兵隊たちの理不尽な命令に翻弄され続け、一人また一人と尊い命を落としていく生徒たち。泥水を飲み、地獄のような戦場をなんとか生き延びた後、太陽の下で水浴びをする一瞬の喜びに満ち溢れたシーンに涙した。しかしその後に起こる悲惨な出来事はつらすぎる。これが60年前にこの国で本当に起きたのだ。死んでいく生徒たちを支え続けた教師の愛と、まだあどけない生徒たちの気丈さが悲しい。ただただ悲しい。そして思う。この、ひめゆり部隊の話は誰かが時代ごとに制作し続けていってほしいと。光りやまねこさんの言うとおり、この作品を情熱をもって作った方々に心から敬意を表さずにいられない。 【カリプソ】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-02-16 18:18:40)(良:2票)
1.“ひめゆり部隊”とは大平洋戦争末期、勤労奉仕と称し最前線に駆り出された沖縄師範学校女子部と第一高等女学校の生徒達のことで、負傷兵の手当てや死体運びなどに従事させられた看護部隊のこと。そのほとんどが10代半ばから19歳であり、犠牲者は教師を含み194名に上り、生き残った者はほんのわずかだったという。そんな彼女達の、最後の悲劇となる壕跡の上に建てられた慰霊碑が「ひめゆりの塔」である。大平洋戦争に於いて、夢多き学徒達が悲惨な結果をたどるという歴史的事実を取り上げた戦争映画の名作としては、関川秀雄作「きけわだつみの声」と双璧を成すものであろう。このような人間としての良心により生み出された作品に対しては、心から敬意を表さずにはいられない。原作と脚本は水木洋子で、監督は名匠今井正。当時の日本を代表する俳優陣が出演しており、津島恵子を初めノーギャラでもいいから出させて欲しいと、監督今井正のもとに直訴したというのは有名なエピソード。今井正の力強い描写はもちろんのこと、彼女達の体当たり演技がリアリティを高め強烈なメッセージを放つ。米軍戦闘機による機銃掃射に空爆。抵抗の術を持たない彼女達はただ逃げ惑うだけであり、銃弾に射抜かれたり爆撃で五体バラバラになる様は凄絶過ぎる。鬼畜米英に殺されるより、手榴弾で自決する場面は目を覆いたくなるほど悲痛である。しかし生き残った女性の証言によると、実際はこの映画の比ではなく想像を絶する地獄絵図であったという。この悲し過ぎる歴史的事実を決して忘れてはならない、と訴えかけている本作を世に出した今井正の功績は余りにも大きい。 【光りやまねこ】さん 10点(2004-03-30 11:02:32)(良:2票)
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【点数情報】
Review人数 |
12人 |
平均点数 |
7.58点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 1 | 8.33% |
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6 | 4 | 33.33% |
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7 | 1 | 8.33% |
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8 | 1 | 8.33% |
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9 | 3 | 25.00% |
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10 | 2 | 16.67% |
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