みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
9.《ネタバレ》 この年齢この瞬間の男の子にしかできない素晴らしい表情でした。悲しい結末もありましたが、この家族(サキちゃんも家族です。お母さんは除く)は幸せだったように思われます。エンディングの歌もよかったです。 【yanasan】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2016-08-11 01:06:13) 8.《ネタバレ》 この監督はただ者じゃないと映画からビリビリと伝わってくる感覚。これ以降の映画のクオリティを見てもその感覚に間違いはなかったと思う。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-08-05 00:18:54) 7.《ネタバレ》 『誰も知らない』は、登場人物達の絶対的などうしようもなさを残酷なまでにリアルに描ききった作品である。親たちは何の悪気もなく、子供を突き放し、結果的に彼らを疎外する。そのどうしようもなさ。その衝撃。そして、子供たちは何の屈託もなく、親たちを赦し、結果的にそういう社会を自明のものと受け入れる。そのどうしようもなさ。その衝撃。 カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』や『日の名残り』の主人公たちを思い出す。彼らは自らの運命を受け入れ、そこから決して逸脱することがない、限定された世界の住人たちである。彼らの独白は、限定された世界から決して外れない、彼らの世界観の中でこその語り、その絶対的な記憶であるが故に、僕らにある種の違和と共に欠落を想起させた。 それが『誰も知らない』の子供たちにも言える。諦念という言葉では当てはまらない現代的な心情、そのどうしようもない底の浅さと生来的な欠落を感じさせる。 しかし、全く救いのない物語の中に、子供たちの生き生きとした姿を感じてしまう(『空気人形』の人形と同じに)、そこで描かれる救いとは一体何だったのだろう。彼らが否応もなく受け入れた世界。それを自明のものとして引き受ける逞しさとアカルさに現代的な救いと希望を感じてしまう。ある種の恐ろしさをセットにして。。。 【onomichi】さん [DVD(邦画)] 10点(2010-04-03 09:16:44) 6.《ネタバレ》 大抵の重い映画に対して、自分は免疫が付いていると思っていたのだが・・・・本作は重すぎる。鑑賞に耐えられなくなり、観るのを途中で止めようかとまで思った初めての映画。子供たちの無垢な演技に胸が潰れそうになった。 ここまで後を引いた映画は初めてだし、今後も出会いそうに無い。点数を付けること自体ためらうような映画だが、ここまで心を揺さぶられたこと、悲しい気持ちにさせられた映画は今まで無かったので、10点献上。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-01-17 11:50:17) 5.親になっちゃいけない人が多すぎます、無関心な人、想像力の無い人も多すぎます。こんな事件は二度と起きて欲しくないですね。見終わって、未だに自分を子ども扱いする母親と、喧嘩して出て行っても一時間後には戻ってきてくれる女房に感謝しました。 【まんせる】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-03-09 19:32:44) 4.痩せた上半身と鋭い目。あの年代の男の子にしかない入り組んでいる純真な心。主役の男の子の存在感は圧倒的で、彼が画面にうつるだけで心をえぐられる感じがした。 すばらしい映画に会ってしまった。 監督のうまいところは、母親を鬼と描いていないところだ。 母親を一方的に悪と決めていないからこそ、兄弟姉妹のつらさ苦しさが強調されていた。 私は映画の中にすーっと入ってしまい、心の中で自分の感情を確認しないまま泣き、エンドロール後もしばらく呆然となり、その日の夜は眠れなくなって、脇で寝ている7才の娘の顔をわけもなく眺め、うちの電気ガス水道は止まっていないな、と確認した。 【しょりちゃん】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-04-18 12:26:12)(良:1票) 3.実際の事件に基づいた映画です。でもあくまで、事件の「外面」をキッカケとし、「内面」を創作によって構築していく「フィクション」であります。特にここでは、実際の事件(としてマスコミが報道したもの)に対し重要な変更が為されています、それは「冷酷な人間が一人も登場しない事」。ここに本作の問いかけがあります。「実際の事件と異なり、冷酷な人間さえいなければ、彼らは救われたのですか?」答えは本作を観ての通り。事実通りの映画なら、観客は「義憤」を安心してぶちまけられる。「世の中ヒドイ奴がいるもんだね、信じられないね、許せないね(まあ我々には直接関係ないけどね)。」これじゃまるで「お昼のワイドショー」。本作は当事者を糾弾するのではなく、社会、そして社会に属する我々一人ひとりを問い詰める。「あなたは彼らを救うために具体的に何ができますか?何もしない傍観者ですか?ではあなた(=社会)も事件に『間接的に』荷担した当事者と言えませんか?」。ここに事件の奥に潜む本質を見抜いた本作の凄みがあると言えるのではないでしょうか。・・・などと言いつつ、実は私は全く別の意味で、観てて本当にたまらない気持ちになりました。むしろ彼らの立場、つまり彼らと同じ「現代を漂流する孤独な存在として」観てしまったのでした。確かに僕は定職につき、少ないながら一応給料をもらってる。でも? 金なんか幾ら貯めたってタカが知れてる。そもそも収入自体、明日にでも体壊したら、どうなる? 僕らもまた何の拠り所もないまま現代を彷徨する、名も無き漂流者だ。僕の事なんて、身近な人間を除けば結局「誰も知らない」んじゃないか。この映画の子供達に感じたのは「共感」、いや、そう呼ぶにはあまりに切実なものでした。リアルに描きこまれた、ひとつの小宇宙。やがては上映時間が終わり、彼らと別れねばならぬ、その事が辛くて、観ながら息苦しい思いにさいなまれました。それは「一期一会」という言葉がぴったりの貴重な時間でもありました。そして帰途、当時神経症気味だった私は、激しい吐き気に襲われたのでした。 <附記>しかし、本作のように、モデルとなった事件と我々の距離が、時間的にも感覚的にも近いケースでは、そこにある種の不快感を感ずる人がいるのも尤もな事なのでしょう。事件当事者も恐らくは存命であり、この映画が彼らを傷つけるのではないか。常に考えていかねばならぬ問題でしょう。 【鱗歌】さん 10点(2004-11-07 01:00:11)(良:5票) 2.《ネタバレ》 配役がベスト!YOUが母親役をやることで、また帰ってきそうな感じがして、ほのぼのとしたムードがあった。 そして、タテタカコの「宝石」が、この映画にベストマッチしている。 あとは、カメラワーク。いろいろあるカメラワークの中から、一番貧乏くさく映る撮り方で撮っているのではないだろうか?と感じた。 この映画、確かに万人受けはしない映画だと思う。 でも俺は、観て本当によかったと思ってる。 色んな考えさせられる映画を観てきたけど、この作品は、「かわいそう」だとか「悲惨」だとかいう言葉で片付けられる映画じゃない。 実際の事件とは違う、フィクションで作られているし、実際の事件とは違う結末があるから。 一番印象に残ってるのは、ゆきが死んで、埋めた後、またいつものように生活をはじめた兄弟たちの後姿。(ラストシーン) やっぱり無邪気な子供だっていうことを、最後に忘れさせないでくれる。 柳楽くんが、外で友達をつくったり、ゲームを買ってしまったり。やはり子供だということをしっかり細部まで描いているところに、監督の15年間の苦労が見えました。 よい作品でした。 【Takuchi】さん 10点(2004-09-25 21:05:28) 1.《ネタバレ》 途中、コンクリートの川辺の壁に頭をちょこんと出してる明のカットがあります。あのカットを思い出すたび明が何を思っていたかを想像してしまいます。「おかあさん、いつ帰ってくるのかな」「お金、どうしよう」「学校行きたいな」「家に帰りたくないな」「茂、にんじん食うかな」「またあの人にお金をもらいに行くのいやだな」「サンタはいるよ」「遊びたいな」「アポロチョコ、あの時から買ってないな」「キャッチボールしたいな」。そういう内側の声が聞こえてくるカットがたくさん出てくる映画でした。 【解放軍2003】さん 10点(2004-09-20 00:47:26)(良:2票)
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