みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(2点検索)】
4.《ネタバレ》 これほど手間がかかった映画もなかった。まずテレビ放映のカット版で見て腑に落ちず、図書館で原作を借りてきて読んでも一向に解決せず、最後に今日レンタルで借りてきて完全版を見たわけだが。 結局理解できたのは、映画が駄目だったのはすべて原作のせい、原作の意味不明、理不尽さがそのまま映画に残ってしまっただけの話。結局最後に残った最大の謎は、なぜこんな小説が映画化されるほどヒットしたかということにつきる。 主人公と父親の話は、とりわけ感動するほどでもないが、貶すほどでもない。一方的に嫌っていた父親と過去に出会うことによって父親の人間性や子供に対する思いに触れる。まあ新味には乏しいけどある種の感慨はあるでしょう。(ただ、他人の子供を妊娠した女性と結婚し、生まれた子供を愛情を持って育てるなんて、手垢が付きまくった流れで読者の感動をよべると考えるならば、浅田さんもそんな程度の小説家だったと、かなり落胆を感じる。それから人物設定、他にどんな美点があるにせよ、やたら女、子供に暴力をふるう人間に魅力を感じろと言われても。不倫することに全く後ろめたさを感じてないなんて点でそっくりな親子も嫌だな。) しかし、なんと言っても納得できないのが、他の多くの皆さんと同様ヒロインの行動と、ここまで書いて突然気がついてしまった。要は、近親相姦の恋愛に苦しむこと、あるいは近親相姦してしまった苦しみから主人公を完全に救うために、自分の存在を最初から完全に消すことを選んだのか。だから罪と罰ね。ただ、なんか生臭い話だし、自分の存在が引き起こす苦しみから救えばそれで幸せっていうのもちょっと。何よりも、ヒロインが自分の存在を根本から消し、ヒロインの母親が子供を産み育てる幸せを完全に奪われたわりには、結局ヒロインの記憶を徐々に無くしていった主人公は、実質的には何も失わない。なにかぼんやりした温かみを持ちながら平凡な人生を営むだけ。ほんと、どなたかが書かれたように、男性に都合のいい話ですね。 本当にたった今、この映画を理解できたわけだけれど、それで嬉しいとも全然思わない。二、三度映画を見直した時間。原作を読んだ時間。本当に無駄な時間を費やしてしまった。 【rhforever】さん [DVD(邦画)] 2点(2013-02-14 00:09:45)(良:1票) 3.《ネタバレ》 ノスタルジーが少しでも味わえるだろうと思い観たのが間違いだった。感動とは程遠く、えもいわれぬ不快感がずっと残る。元々浅田次郎とは相性が悪いのだが、今回は人間性すら疑った。すべて岡本綾の扱いである。おぞましい近親相姦に、自分を消し去るという自殺とも言える行為。私は男性より女性、年寄りより若い者が不幸になる事に大きなショックを受ける。権力者が好き勝手に生きて隠し子を作り、それによって悲劇が起こるというのはもはや「金田一耕介」の世界ではないか。そもそも実の妹が愛人になっていたという何千万分の一という偶然を「はいそうですか」とすんなり受け入れる程素直ではない。タイムトラベルにしても、こんないい加減な作品を見たことが無い。3回目の満州か何処かに飛んだ戦争の所など、もはやコントである。堤真一はSABU映画の頃から好きな役者だし他にも良い役者が揃っていた、それだけに残念である。特に大沢たかおは演じていて恥ずかしくなかったのだろうか? 【まさサイトー】さん [DVD(字幕)] 2点(2007-12-15 20:45:37) 2.《ネタバレ》 余りにも酷い作品だったので、勢いで酷いことを書いてしまったけど、何故か心に引っ掛かるものがあったので、改めてもう1回見てみました。 この作品は所謂タイムスリップ物ですが、その仕組みが余りにもおざなり過ぎます。 最初のタイムスリップは、タイトルにもあるように地下鉄に絡んで発生します。 まあ、理論的に整合性が無いとダメとまでは言わないけど、その後のタイムスリップは地下鉄とか関係なしにかなりご都合主義的に発生する。 飛ぶ時間も場所も物語の進行上必要な都合の良さというわけで、これは余りにも酷いストーリー展開だと感じました。 人間にはいくつもの顔があり、こんなに都合の良い側面ばかりを見せられたら、誰だって良い人に見えてしまいます。 そういった側面に遭遇するに当たって、必然性が存在していれば、それは感動となるのだろうけど、こんなにも強引に良い側面だけを見せられたのでは、逆に興醒めしてしまいます。 それから、一部の役者の演技がちょっと力み過ぎ。 そんなに力を入れて喋らなくてもいいと思うんだけど、昔の人はみんなあんな喋り方だったんでしょうか。 現代人に関しては、ほぼみんな普通だったので、演出的なものだと思うけど、やっぱりちょっと気になりました。 あと、原作が古いので仕方ないのかも知れないけど、時代設定が適当です。 ヒロインは昭和39年か40年の生まれということになり、現代に生きていれば40歳以上ですが、岡本綾はどう見ても20代、主人公も昭和20年代の生まれなので、60歳前後ということになる。 この作品における現代は、今からかなり前ということになるが、既に携帯電話が一般化して普及している辺りに近年の雰囲気を感じずにはいられない。 こういった作品において、時代考証が狂っているのは致命傷に感じました。 現代が作り物という時点で、過去にも現実味はありません。 作品全体が嘘っぽく見えて仕方ありませんでした。 そして、やっぱりあの死に方は後味が悪すぎる。 悲しすぎて涙が止まらなかった。 ヒロインを殺す為、無理矢理に状況設定を固めた感じの展開に納得できるはずもなく、やっぱり初見の点数のままにしておきます。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 2点(2007-05-08 13:38:10) 1.2006年度のワースト作品は、まず間違いなくこれ。製作に携わった人間は誰一人として、この脚本を読んで疑問を感じなかったのか? だとしたら相当な馬鹿揃いですよ。主人公が「いつ、どこで、何故」タイムスリップするのかが一切描かれること無く、ホントに都合良く都合の良い時代に都合の良い人間と共にタイムスリップし、観客を置いてきぼりにしたまま勝手に話を展開していく(「地下鉄に乗って」過去へ旅すると思ったら大間違い)。こんな出鱈目なファンタジーにするより、単純に父親の生き様を語るだけの方が感動できたでしょう。それに23歳の岡本綾の役が、大目に見て20代後半だったとしても、劇中の「現代」は90年代初頭の筈。そこにも何ら説明が無い。これは篠原哲雄の演出云々以前の問題です、2点献上。 【sayzin】さん [試写会(邦画)] 2点(2006-10-04 00:04:52)
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