みんなのシネマレビュー |
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(3点検索)】
2.《ネタバレ》 登場人物が皆、途中で180度世界観を変えてしまうことになるという「大逆転」映画、または「手のひら返し」映画。いちばん楽しい(大逆転の大きい)のはこの養女の陽子ちゃん(安田道代のニコニコほっぺの隆起がすごい!)で、自分の出生の秘密を知るまでの、何があってもいつもへらへらニコニコしている「太陽ちゃん」ぶりからして、「そもそもこの子には人間としての大事な感情が欠如しているのではないのか」と思わせるキャラぶりが凄いんだけど、これが真相を知ったとたんに、手のひらを返したように度クラ少女に変身する。すごい。沸騰点から一気に「氷点」へのクール・ダウン。 母(若尾文子)の手のひら返しぶりもすごい(娘の交際相手を誘惑!)けれども、娘の大逆転にはかなわない。 けっきょく、すべてを承知していながら父(船越英二)を騙した父の友人の、父への何かの意趣返し、復讐劇だったのではないか?などと、さらに大逆転な深読みしたくなってしまったりしますよ。 現在まで綿々と続く「出生の秘密」ストーリーの源流、「ケータイ小説」系(主人公に不幸が重なる、イジメにあう)の源流のような雰囲気で、日本人のメンタリティのどこかに、昔からこういうのがあったんだろうなあと、勉強になるけれど、よく思い出してみると、この映画では何も解決していないではないですか。「殺人犯の娘」だからと、その娘を憎んでしまう気持、そうなるだろうと想定した父の復讐心、このような感情は「ああ、あの子は殺人犯の娘ではなかったんだ」と、なしくずしに棚上げにされてしまう。 「殺人犯の娘」はその出生のために、それだけで呪われなくてはならないのか(差別されてしまうのか)、という根底の(わたしには根本の)問題は、きっと制作側には最初から問題になどされてはいないのだろうけれども、いま見ると、いささかなりとも、「それで終わらせていいのか?」と思ってしまうのは、いたしかたないところ。 演出面の、人物へズームアップしていくカメラの多用とかも、かなりクリシェっぽいではないか。 【keiji】さん [ビデオ(邦画)] 3点(2010-01-17 17:16:49)(良:1票) 1.三浦綾子原作「氷点」を映画化した作品。 辛辣だけど、興味を惹く設定が妙味な人間ドラマ。 明らかにハショリが多く、印象としては連続ドラマのダイジェスト版を観ているような感覚。 妻の心理描写を中心に描いており、若尾文子はそれなりに好演しているが、 娘役の安田道代はかなり辛い。娘は天使のような心を持つというキャラ設定だったはずだが、 彼女の描写が圧倒的に不足しているため、とても不自然さを感じてしまう。 娘のほうも妻と同じくらい重要な役回りのはずで、これではちょっとキツい。 テーマは何とか伝わったが、さすがに物足りなさは否めない作品だった。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-08-17 09:38:21)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS