みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(4点検索)】
4.《ネタバレ》 いつもはなるたけネタバレ無しのレビューを心がけている私ですが、今回はがっつりネタバレせずには語れないので、未見の方は読まないで下さい。 とにかくキャストが豪華なので、この豪華な登場人物が複雑に絡み合い、何か壮大な物語が展開していくのかと勝手に期待していたため、ちょっと肩透かしを食らった格好だった。絡み合う所か全く関係のないドラマを同時に展開させて、どれが犯人の話なのか推理させるという新しいスタイル!そうか、この手があったか!ってならんわ!ただ物語を引き延ばしているようにしか思えなかった。 「怒り」というタイトルだけに、皆怒りまくるのかと思ったら怒っているのは一部だけで、殆どの登場人物が泣き叫んでいるだけという・・・。何か壮大なドラマが展開されているかのような大げさな演出が多く、ただ勘違いだったり過ちだったり不幸な話を寄せ集めただけにしか思えず、あまり共感できなかった。結局何が言いたい映画だったのか・・・。人を信じる事の大切さを訴えているのかな。 【ヴレア】さん [映画館(邦画)] 4点(2016-09-26 23:04:46)(良:3票) 3.《ネタバレ》 そもそもタイトルの「怒り」とは、何の意味だったのかが不明なのだが、唐突に沖縄問題が挿まれるから社会・民族的な悲哀でも描きたかったのだろうかと推察する。それも一つの要素だろう。だが、女の子に対する米兵レイプの描写が、そのまま沖縄問題と一緒くたに語られるのはありがちとはいえ、いささか単純すぎはしないか。 レイプされた女の子の心情と沖縄の基地問題とが、いきなり同一の水面上におかれてしまうのは凄いチカラ技だなと思ったが、基地問題を訴えたいのなら、なぜ沖縄の男の子の父親が、那覇まで出向いていって(たしか仕事を放ったらかしにしてまで)反対デモに参加していたのかをさらに突っ込んで説明しないといけないだろう。どうもこういうところが、よく考えてみると曖昧なのである。 沖縄に逃げ流れてきて小島に棲みついた、乞食みたいな男が結局は犯人なのだろう。たぶん精神疾患を抱えている。この男は底辺ビジネスというのか、派遣業者に翻弄されてプライドが痛めつけられた結果、罪のない小市民の家に押し入り凶行に及んだとある。なんのことはない、上述の沖縄問題もミソもクソも一緒にした「怒り」に画面が満ちあふれている。 「怒り」とは、何なのか? 絶叫・号泣等の演技、そしてどうでもいいような音楽がその後ろで流れているけれども、そういう盛り上げ要素を省いてみれば、どうも作品全体を通してベクトルが内向しているようだ。沖縄問題を強姦被害者の感情に落とし込んだり、精神疾患な男が真犯人だったり、あげくの果ては内輪揉めめいた口げんかで男の子が殺傷に及んだり、・・・ひたすら「怒り」が内へこもり、鬱屈する世界・・・「怒り」というよりも「怨み」に近い。この作品はそうして話をわざと混濁させているような感じすら受ける。 【タカちん】さん [DVD(邦画)] 4点(2018-02-10 09:40:56)(良:2票) 2.《ネタバレ》 犯人捜しというミステリー的面白さを持たせながら、やり場のない怒りであったり、他者や自分を信じ抜く事の困難さ、社会問題といったテーマ的深みを出そうといるのだろうが、娯楽性と深みを両立させようとしすぎて、登場人物が物語の展開やテーマを引き立たせる為の補助的な役割になり下がり、一人一人がパズルの一片、もしくは展開やテーマを知りながら、それを強調するように役割を演じるという茶番に見えてしまった。 だから、「真相はこうだった」という強引な後だしじゃんけんが多発しているし、それぞれの人物に軸がなく、意味ありげに人物描写を小出しにするので、結局は他者とのコミュニケーション不足が原因という元も子もない話になってしまう。 犯人をサイコパスとして片付けるのも、強引すぎるし、この映画においてそれをやるのは安易であるとも思う。 ただ宮崎あおいが連れて帰られる存在から、連れて帰るという存在になるという視点で見ればシンプルな成長譚とも思えた。 叫ぶ、壊す、泣くという短絡的で稚拙な感情表現、感情移入をさせようと促す仰々しいピアノの旋律、広瀬すずに当たり続ける不自然なライティング、鈍重で説明過多なフラッシュバックなど全体的にあざとく過剰な作りでもあった。 【ちゃじじ】さん [DVD(邦画)] 4点(2017-07-22 17:47:18)(良:1票) 1.《ネタバレ》 「よくこんな似た顔三人も揃えたな〜」というのがまず初めの感想。次に感じたのが「結局なぜ『怒り』だったのだろう?」という疑問。作中ではただ心配して親切でお茶をもらったことをどう解釈したのか見下されて情けをかけられたと感じて怒りに転じたと言っていましたが、それがこの映画のタイトルであり主題ですか??なんか釈然としない。離島の廃墟の中の「怒」も結局何に対してなのか、前例に沿うならバイトで雇ってもらったことを「情けをかけられた」と感じて急に怒りが込み上げてきたのか、米兵に何も出来なかったことに対して後になって怒りが湧いてきたのか、結局怒りのベクトルがどこを向いているのか見てる側に伝わらず、置いてけぼり感を感じました。さらに言うなら他の二つのエピソードは『怒り』と関係あったのでしょうか。ただただ映画の演出で影を誇張されていただけで、映画のテーマ『怒り』からはそもそも外れた関係の二人。そこにこれだけ長い映画の三分の二を費やしますかね。捨て駒扱い?引き立て役?見終わってみるとなんだかなぁと言う印象です。 『怒り』を忘れて鑑賞するなら、妻夫木聡さん×綾野剛さんは病床の母を持つ男と病弱で貧乏な男のラブストーリー。宮崎あおいさん×松山ケンイチさんは田舎で風評被害を受けつつも愛を育む男女の恋物語。本当は全てまとめて一つの映画として見るべきなのでしょうが、私はどうしても別々の独立した話として見てしまいます。ちょっとしたショートストーリーを三本観たような、そんな感じですかね。三つの話をまとめるのが「顔が似てるから」のみでは流石に辛い(汗)ゲイを含むLGBTQなどの性の多様性や、沖縄の基地問題を扱うならそれこそそれのみにテーマを絞った別の映画観ます。 あちこち手を出して見た挙句、どれも中途半端になった、そんな印象の映画です。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 4点(2021-05-03 00:28:52)
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