みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(4点検索)】
4.《ネタバレ》 ミステリーだと思って観たのが間違いでした。 余り良い人間とは思えない初老の鑑定士が、長年の相棒から 手酷い仕打ちを受けるという、何とも後味の悪いものでした。 もう中盤あたりから、おおよその予想はついてしまったので、最後も全然意外性はなく、 初めての生身の女性との恋愛に無邪気に喜ぶおじさんが 周り中から騙されていくのをただ見ていて、 どん底へ叩き落される過程を見せられて終わり。 「贋作の中にも一片の真実がある」という言葉にすがって、あのカフェで待つ姿。 一時でも幸せな時間を過ごせたのだから良いと思えるかどうか。 ハッピーエンドで無くても良いけど、愛を知ったことで人との関係性を持てるようになって 詐欺の片棒の相手としてしか見てなかったビリーを友人と認め、ロバートたちを家族と言って、 孤独ではない人生を知ったと思ったのに、それを全部否定された。 詐欺まがいのことをして集めた美人画を根こそぎ盗られたことより、 やっとリアルに感じられるようになった人との関りを断ち切られた衝撃の方が大きかったでしょう。 ヴァージルが、そこまでの酷い仕打ちを受けるほどの悪人と思えないので後味が悪いのです。 ビリーに才能が無いのは、誰が描いたかわからない時点でクレアの肖像画を「大した価値がない」と言っているので事実でしょう。 そうではなく、本当は才能があるのに認めず飼い殺しにしていた、ということなら納得できます。 だから、あそこで「素晴らし肖像画だ。一体作者は誰か?」というふうにでも言わせてたら良かったのにと思います。 ジェフリー・ラッシュは素晴らしかったです。 【nanapino】さん [インターネット(字幕)] 4点(2018-06-10 14:04:28)(良:1票) 3.《ネタバレ》 この監督とソリが合わないのはなぜか、この映画を観てわかった。この人の恐るべきユーモアの感性の無さだ。いつでも質感のしっとりとした小道具と背景で画を美しく撮り、芝居のしっかりしてる役者を使って雰囲気は極上だ。だけど、詐欺サスペンスの話で、してやったりやられたりといった爽快感が無くてどうするんだ。年寄りをマジ破滅に追い込んでどうする。 大問題なのは、オールドマンの財産だけでなく真心まで粉砕したってことだよ。押し込み強盗で絵画だけごっそり盗られた方が全然ましだ。 贋物の中にも本物がある=偽の愛でも真実かもしれないと心のどこかでクレアを待ち続けるオールドマン。でも来訪するのはかつての秘書のおじさんのみ。落胆のような絶望のようなオールドマンの表情。 一体どうしてくれるのか。ドレスや宝石をみつくろい、嬉々として自宅へ帰るオールドマンの姿を思い出すと私はこの上なく辛い気持ちになるんだが。 映画を観終わって、苦い感想を抱くものがあってもいい。けれど人の心の弱くて優しい部分を踏みつけにして可とする脚本などセンスが良いものではないと思う。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-10-19 00:13:29)(良:3票) 2.《ネタバレ》 マッチスティック・メンのパクリと言わせていただきます。 偶然にもつい最近、鑑賞したばかりなので記憶から、もしかしたらと観てていたら 案の定同じオチでした。全体的に元の方がすべて上手なのが残念です。 この監督は、もう観ません。 鑑定士なんだから、鑑定品物等から、胡散臭いの気付かないのかなー? 個人的に絵画が好きなので、アートねたという点が嬉しかったです。 【glxynt2】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-08-26 23:05:12)(良:1票) 1.《ネタバレ》 きっと信じてもらえないわ、オールドマンさん。実は私、人と会うのが怖いの。15歳のころからこの館の外へと出たことはないわ。それだけじゃない。館に誰か人が居る時は、私はこの隠し部屋に閉じこもるの。しっかりと鍵を掛けて…。両親が居る時だってそうだった。だから私、両親ともずっと会わずに過ごしてきた。そう、壁のこちら側にある秘密の部屋で、私は12年もの間ずっと独りで生きてきたの――。優秀な美術鑑定士であるヴァージル・オールドマンは、極度の潔癖症と偏屈な性格のせいで何十年もの間、ずっと独りで過ごしてきた孤独な男。ある日、そんな彼は両親の遺産を処分したいので鑑定してほしいという若い女性の依頼を受けるのだった。古びた館へと足を踏み入れたオールドマンは、クレアと名乗るその依頼人に会おうとするものの、彼女は一向に姿を現さない。彼女のそんな無礼な態度に次第に苛立ちを募らせるオールドマンだったが、館の壁の向こうから突然クレアが声を掛けてくるのだった。絶対に人前に姿を見せないという謎めいた彼女に、これまで一切女性と交際したことのないオールドマンの心は少しずつ掻き乱されてゆく…。孤独な初老男性と壁の向こうに隠れ住むうら若きミステリアスな女性との恋を妖艶に描き出すダーク・ラブ・ストーリー。正直に告白すると、実は何年も前に、この監督の代表作にして名作の誉れ高い『ニュー・シネマ・パラダイス』を観たのですが、僕の感性とはまったく合わないのか、何処が良くて何に感動していいのやらさっぱり分かりませんでした。「これの何処が傑作なの?」という疑問だけが心に残ったまま、以来この監督の作品はずっと避けてきたのですが、本作の世間での評判がすこぶる良かったので、「もしかしたら…」と今回鑑賞してみました。結果は…、やっっっぱり僕の感性とは全く合わなかったです(笑)。どうしてこんなにも魅力的な設定を扱ってるのに、ここまで凡庸なつくりにしてしまったのでしょう。これをもし、P・アルモドバル監督やR・ポランスキー監督が手がけたならきっと淫靡で怪しげな魅力に満ちた良作になっただろうに。だって“顔のない依頼人”とか言いながら(まあ配給会社が勝手に付けた邦題ですけど)、中盤でその肝心のクレアちゃんが早々に顔を見せちゃうばかりか、陰毛まで晒しちゃってますやん。これじゃ物語の核となるべき、彼女の妖艶さや神秘性なんて欠片もありゃしませんですって。それからは、それ程綺麗じゃないそんな彼女と偏屈じいさんとのどうでもいい恋愛論が延々と繰り広げられて、正直僕は退屈で退屈で仕方なかったです。最後のオチも容易に読めてしまう凡庸なもので、別段心に突き刺さるわけでもなく…。まあ、僕のような人間は世間では少数派なのかもしれませんが、この監督の作品はやっぱり自分とは合わないと十数年ぶりに再確認した次第であります、はい。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 4点(2015-07-16 20:32:27)(良:1票)
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