みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(4点検索)】
6.かなりの駄作。 原作がそもそも駄目なのか、映画化のために書いたシナリオが駄目なのかわからないが、お話がひどい。 だめな理由は主に2つ。 1つは羽生と主人公の友情や絆、これが物語の根幹にしたかったのだろうが、それが全く機能していないこと。 というのも、二人が互いにそこまで思い入れを抱くようなことが作中にほとんど起きていないからだ。二人は互いに相手の人間性や考えに強く感情移入するようなことが作中に起こっていない。 だから、二人に友情や絆が芽生えたことに全然説得力がないのだ。 そうであるのに、やたらと二人の友情、絆をやられてもすべて茶番に思える。 2つめ。最後に羽生の「遺言」である「指が動かないなら、目で~」云々の言葉をもとに主人公が必死で山を降りてくるシーン。ここも大事なクライマックスであり、製作者としてはここを感動のシーンとしたかったのだろうが、これもまた綺麗さっぱり機能していない。主人公が生きる気力もなく自堕落に生きていたのを羽生の言葉で力をもらって強く生きようとするというのなら、わかる話だが、主人公はそもそも、羽生に勇気づけられるまでもなく、彼なりの強い行動原理に則って強く、たくましく生きていたではないか。 上司に楯突いたり、金の無心したり、自分の目的のためにかなり熱意を持って仕事をしていた。 彼がいまさら、羽生から生きるための力を学ぶ必要などないのだ(私にはむしろ辛いことがあった日本から逃げ出した羽生のほうがよほど軟弱に思える)。 さらに付け加えるなら、羽生からの言葉を心の支えに必死に山を降りてくるというシーンが成立するには主人公が生粋の登山家であって始めて成立する話だ。 登山家ではなく、あくまで登山写真家にすぎない主人公ではあのシーンは成り立たない。 必死に山に挑戦しなければならない理由が、彼にはそもそもないのである。 上記2点から、この映画にはドラマティック性がかなり損なわれてしまっている。 また、各登場人物の行動原理がむちゃくちゃなことが多いのも気になった。 主人公は、羽生遭難後、なぜ再び山を登ろうとしたのか意味がわからない。実際本人の口からも「分からない」というのだけど、クライマックスの大事なシーンによくわからない動機で突入してもらわないで頂きたい。 もっとわからないのは女。 本人すら登る理由が分からない主人公にのこのこついてくるんだから、ますます意味がわからない。お前は何がしたいのか。 他には序盤はマロリー登頂の成否について、かなり重要なファクターとして語ってたくせに、後半ほとんどスルーになってるのもブサイクなシナリオとしか言いようがない。 物語について、長々と書いたが、映像面に関してもあまり高い評価はできない。 私事だが、間が悪いことに「エベレスト3D」を最近見たものだから、あの映画から本作を見て、映像のあまりの落差に悲しくなる。制作費が限られている邦画ではまだ頑張っているとは思うけれど、山の景色の美しさや危険な登山でのスリルと迫力、そういったものは、この映画では味わえない。 背景はほとんど映さず、登場人物のアップばかりで、「今、エベレストにいる」という臨場感が全く感じられない。 映像はいまひとつで、ストーリーもだめ。この映画には楽しめる要素はない。 【椎名みかん】さん [インターネット(邦画)] 4点(2023-03-12 03:28:25) 5.伝えようとしていることはわかるんですが、感情移入できないんですよね。 映画の尺だと難しかったですね。 【東京ロッキー】さん [インターネット(邦画)] 4点(2023-01-06 13:35:41) 4.原作からいろいろ端折られ、未読の人は話の展開などついていけなさそう。 ただ、阿部寛の羽生は自分は合っていたと思うのでそこは良かった。 【miso】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2017-04-05 15:35:47)(良:1票) 3.《ネタバレ》 一番熱中させられた、前半の羽生の人生を辿る部分が、映画ではささっと流されてしまい残念だった。 凍傷で指を切断しているような描写もないし、尺の都合なのか、 高山病や酸素ボンベについての詳しい説明もない。 この男達がやろうとしていることの凄さは、この映画じゃ伝わらないと思う。 【田中一夫】さん [映画館(邦画)] 4点(2016-07-17 07:08:39)(良:2票) 2.《ネタバレ》 ザイルで宙吊りの相棒を見捨てるか、助けるか、を山仲間でひと悶着するシーンが脈絡もなく始まると、この後にどんなエピソードが来て、 それをどう発展させていくつもりか、誰でも簡単に読めてしまうだろう。実際その通りの展開なのだが、あまりに直截すぎて呆気にとられる。 現地ロケーションのスケールに負けまいと、情緒過多の劇伴音楽も、スターのアップも物理的スケールがデカい。佐々木蔵之介の表情とか、勘弁して欲しい。 頻繁なフラッシュバックももっと控えめにすることは出来なかったか。 厳寒の天候の中、ほぼ垂直の山肌を登攀する人物を捉えるショットは力強く、迫真性は満点である。 小さな人物と雄大な景観を極力一体として撮っているのがいい。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 4点(2016-03-18 23:58:25) 1.《ネタバレ》 原作既読。本作はまず公開時期に一言言いたい。去年のエベレスト3Dの後追い公開。これでは急ごしらえのバッタもんにしか見えない。内容は全く違うのに。本作は山に取り憑かれた男たちの狂気的なドラマだ。だが、映画からはその凄さが全く伝わってこない。序盤から中盤にかけての印象的なドラマが全て回想シーンとしてあっさり流される。あのグランドジョラス滑落からの生還は原作では最もインパクトのあるドラマだったのだが、それすらあっさり流されて羽生と言う男の凄さが伝わってこない。「足が動かなければ手で歩け。手が動かなくなったら指で行け」から始まる原作で最も有名なセリフをバックにヨタヨタと歩くラストはやはり全く響いて来ないのでした。 【ぴのづか】さん [映画館(邦画)] 4点(2016-03-12 14:24:07)
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