みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
2.《ネタバレ》 誤解による、被害者加害者の入れ替わり、ボタンの掛け違い混迷のストーリーを それぞれの視点で描いた映画なんだけど・・ どーもストレスが残る1本。 観客のミスリードを誘うやり方がセコイ。 みなそれぞれ事情があるのに、悪人・サイコに見えるような仕草の強調ばかり。 その上で、各登場人物が本音を隠して自分の殻に閉じこもり、ズレた正義感で暴走へ。 さらに、悪人は居ないというテーマを掲げつつ、本当のいじめ主犯は別にいるし、 怪物保護者も別にいた。とこるが、そちらの人物は特に掘り下げない。 映画制作側にとって都合のいい部分しか見せないのなら、真実は別にあるという 投げかけを、途中で放棄しちまってないか? 面白い題材なのに、料理の方法がプロっぽくない、学生ムービーみたいだ。残念。 【グルコサミンS】さん [DVD(邦画)] 5点(2024-04-01 15:29:58) 1.近藤龍人の撮影は素晴らしいです。安藤サクラと永山瑛太が豪雨の中窓の泥を拭いとる様子を電車の内側から見せるショットはまるで墨絵のように見える効果があり斬新な造形だと思いました。直接関係はないかもしれませんが黒澤明が七人の侍で雨に墨汁を混ぜたというエピソードを思い出しました。しかし結局のところその撮影もただ美しい画というだけで何かの象徴として効果的に使われているわけではありません。湖だけを映したショットが何度か挿入されますが、場面の区切りとして機能しているだけです。湖の近くの町と学校という舞台設定には美しくそしてノスタルジックでもあること以上の意味がありません。作品のテーマは善意としての行動が結果として他者を追い詰めることにもなり得ること、それが必ずしも個人だけの罪というわけではなく置かれた立場や組織の論理によるものではないかと気づかせることです。しかし星川父(中村獅童)のみ別の側面を見せずに単純な悪人として描いています。それはこういう人物だけは絶対に許せないという作り手の主張といえなくもないでしょうが、安易な悪役の記号を寄せ集めた安っぽいキャラのようにも見えてしまいます。ラストも劇中で提示された多くの要素を一つにまとめ上げるテーマやメッセージを投げ捨ててありがちなメロドラマ的エンディングでお茶を濁したようにしか見えず納得がいきません。それこそ黒澤明の羅生門は最後には人間不信を拭い去ろうとする一筋の希望を提示してみせました。この映画もまたそうするべきではなかったでしょうか。 【Сакурай Тосио】さん [映画館(邦画)] 5点(2023-06-23 22:37:17)
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