みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
10.《ネタバレ》 この作品は存在理由に疑問が残る。 刑法第三十九条に凶器を突き刺したいという訴えは理解できるが、 復讐殺人を美化する内容は法の存在理由を否定してしまっている。 感情論で言うなら、復讐殺人に同情もできるが、それなら法に苦言を呈すのではなく、 感情に従って復讐を遂げ、法の裁きを受け入れるべきなのだろう。 刑法第三十九条を逆手に取って復讐するという発想自体が 法の不備によってその死が報われなかった亡き妹に対する侮辱にも感じる。 この作品の中で最も的確に刑法第三十九条の問題を指摘しているのが 畑田修であるというのがなんとも皮肉である。 【もとや】さん 5点(2004-04-08 03:46:33)(良:1票) 9.《ネタバレ》 まず、堤真一の二重人格の演技は率直に凄い(最初の二重人格シーンまでの40分間が正直一番面白い)。その他助演陣も揃って出色の出来(特に岸部一徳と樹木希林)。 ところが、主演の鈴木京香に関して(本人というよりは)キャラの設定にかなり疑問符が付き、どうも感情移入できない(極めて情緒不安定かつ頼りなさげで、鑑定人など全く務まる感じでは無い)。シナリオも相当に良く出来ていると思うが、それでもやはり公開鑑定の流れと事件の真相にはかなりの無理があると感じる。面白いサスペンスだとは思うが、完成度としてはあと一歩な印象。 あと、刑法三十九条についての批判が根底にある作品なのだが、無責任能力者を罰しないのは至極合理的な法制度であり、一面的に捉えての批判には違和感がある。詐病により正義が実行されない可能性があるとしても、それは制度運用上の問題であって、そういうものを十把一絡げに批判している様に見える点で、テーマ面がはっきり言って幼稚だと思う。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 5点(2019-11-15 23:35:18) 8.《ネタバレ》 日頃アイドル映画のようなものばかり見ている立場としてはかなりまともな映画を見た気がした。全体として重厚な印象で、映像の作り方や役者の演技など、わざとらしいところ、不快なところを含めていかにも映画的に見えて感心する。ただストーリーとしては不可解・不自然な点や作り過ぎ・やりすぎの面が目立ち、激賞する気には全くならなかった。 テーマとしては題名の示すとおりだろうが、こういう問題提起はかなり以前からなされており(個人的には昭和の特撮番組「怪奇大作戦」の欠番エピソードのあたりから)、これ自体はそれほど目新しい気もしない。しかしこの映画では犬山の遺体映像や、加害者側の弁護士が業界の常識を遺族に説明してみせたあたりで、改めてこの問題の存在を強く印象づけていたようである。 ただ自分が見た限り、この映画が本当に39条の存在自体を問題視していたのか、それとも39条を悪用することの方が問題と考えていたのかよくわからなかった。わざわざ精神鑑定を持ち出した意味としては、誤審の恐れがあるので死刑は廃止という主張と同様に、精神鑑定はいい加減なので39条を廃止せよということのようにも思えるが、その割に主人公のやっていたことは、条文の正しい運用を促すために悪用を阻止してみせただけのように取れる。しかし仮に悪用の方が問題なのだとすれば、まずは犬山の事件が悪用の事例でなければならないだろうがそのようにも見えず、かえって少年法との関係で焦点がぼやけている。 さらに主人公のいう「人権」が父親の事例から導かれるとも思われず、むしろ40条(現在はすでに廃止)との関係を示唆しているかのようで混乱する。特定の結論なしに問題提起だけというつもりならこれでいいかも知れないが、単にまとまりがつかないまま拡散して終わった印象の方が強かった。 ちなみに主人公と母親のエピソードが本筋とどう関わっていたのかもよくわからない。かなり面倒くさい感じの母子関係のため、これが最後に破綻して終わりになるのではないかと危惧していたが、途中で主人公がそれらしい解決を図ったようで安心した。この主人公には愛がある。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 5点(2016-06-15 23:38:40) 7.非常に惹かれるテーマで役者の演技力が一段と際立ったがこの不条理な刑法39条を観点に置いたときしっくりこない。 気持ちがついていかなかったのでもっと違う描き方があったんじゃないかと少しおもうところもある。 【mighty guard】さん [DVD(邦画)] 5点(2016-04-21 22:30:15) 6.《ネタバレ》 設定にはおかしな所が有りましたが、話の展開は非常に面白かったです。 登場人物のキャラクター付けも工夫していて良かったですが、無駄な演出が多い気がしました。 奇抜な演出や映像を撮りたいのならば、映画監督ではなくミュージックビデオの監督や、前衛的と呼ばれる映像作家にでもなった方が良かったのではないでしょうか。 「刑法39条は人権を守る事では無く人権を奪う事では無いのか。」と香深の台詞にあったが、心神喪失者が犯した罪に対しての罰を負うという義務の免除であって、彼等の人権を奪うものでは有りません。 仮にそうなら、彼等が被害者になった時も法による基本的権利を主張できない事になるが、実際はそうでは有りません。 恐らく彼女の言いたかった事は人としての権利ではなく、人としての尊厳だと思います。結論から言えばそれも違いますがここでは書きません。 問題なのは虚偽による悪用や、酒や薬物等による一過性の心神喪失を何処まで認めさせるかという被告人の罪を軽減する為の利己的な拡大解釈だと思います。 また彼女は「精神鑑定は鑑定士の主観である。」と言っていましたが当たり前です。 「だから何なんだ?」って感じです。 裁判自体主観です。 法律や過去の判例に照らし合せても裁判員によって判決は異なります。 人が人を判断したり裁く時点で完璧な結果にはなりませが、それでも人が結論を出さなければなりません。 神様は宗教やお伽話の中にしか居ませんし、タヌキやコオロギが人を裁いてはくれません。 クライマックスでの主人公の一番大きな声での台詞が、私には尽く理解出来ないものになってしまったのは残念です。 刑法39条は社会的弱者といわれる心神喪失者を包括している私達の社会構造の中で必要不可欠なもので、これを否定する事は互助的な社会福祉や社会的倫理観を根底から否定する事に繋がります。 中途半端な問題定義をして底の浅い結論付けをするよりも、あくまで話の要素の1つとしてサスペンスに徹した方が良かったのではないかと思いました。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-04-25 18:43:34) 5.《ネタバレ》 ガムをクチャクチャ、ねっとりギトギトした刑事役をやってた岸辺一徳がやけに記憶に残る。相当濃ゆい演技をやってた堤真一なんかを差し置いて、鈴木京香や岸部シローなんかよりも以上に記憶に残ってる。(そもそも岸部シローなんて出てないが ) 良い役者さんだと思う。でも言っちゃ悪いが、間違いないのは、吉ギュウなんかで是非とも隣の席には 座って欲しくないタイプのオッサンだ。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-01-21 19:34:11) 4.この監督は、トーンを前もって頭で作りすぎているのではないか。その分、映画が萎縮してしまっているような気がする。鑑定医がことさらおどおどしているのが、演出上の“発明”なのかもしれないけど、意味ありげな小細工という印象を持たされてしまい、ここらへんが萎縮感。たしかに精神障害だからすぐに責任能力がないというのは、裏返された差別であり、そこらへんを突くのはいいんだけれども、今度は一方的に被害者の側からのみ眺めるってのでは進歩がない。無垢でもバケモンでもない精神障害者像を描き出すのが芸術の仕事であろう。樹木希林が意外とよくない。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-12-08 09:33:50) 3.すごい前から観たかった映画だったんだけど、ちょっと期待ハズレだったかも。でも、あの犯人の過去がちょっと悲しくて感情移入しちゃったり。。 【アイコ十六歳】さん 5点(2004-01-19 01:15:27) 2.39条についての問題を提起しつつ最後のどんでん返しにつなげてあり、話としてはうまく作ってあるなと感じた。 【北海道日本ハム優勝】さん 5点(2003-09-19 13:24:01) 1.映画観てから本読んだらこんがらがった(笑)お話自体は結構好きなんだが、下の方と同じくセリフが聞き取りにくかった、雑音がうるさいのかな・・ 【恥部@研】さん 5点(2002-12-17 12:03:27)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS