みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
2.本作でもやっぱりオープニングは重厚感があって素晴らしかった。 溝口後期の作品は、オープニングだけでも楽しめる。 しかし内容は評判通り、あんまりよろしいものではなかった。 明らかに溝口が苦手なジャンルに手を出したというか、そもそも、日本人オールキャストによる日本語の楊貴妃物語なんて、設定に無理がありすぎる。 そんな無理な設定で、よく完璧主義の溝口が最後まで匙を投げず撮りきったものだと感心してしまうほどだ。 おそらく部屋のセットとか調度品を見せたいがためであろう引いたショットが続き、名優、森雅之の演技すらも堪能できない結果となっている。 ただし、全てがダメかと言ったら、そうでもなくて、溝口作品ならではの奥深さと気品が画面全体に広がっていた。 そして、京マチ子じゃなく、当初の配役であった入江たか子の楊貴妃で観てみたかったという思いが沸々と湧いてきた。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2009-11-15 00:42:29) 1.溝口健二監督のカラー映画は本作と「新・平家物語」の二本。「新・平家物語」がイマイチだったのであまり期待はしていなかったが、話が壮大なわりに上映時間は90分と短く、ドラマに深みを感じることができない上に後半はえらく駆け足になってしまっているのでかなり物足りなく感じる。楊貴妃(京マチ子)と皇帝(森雅之)がお忍びで出かける祭りのシーンが印象に残るのだが、それ以外は溝口監督の演出も精彩を欠いている感じで、いままで見た溝口監督のほかの作品と比べても平凡な印象しか残らず、はっきり言ってあまり気乗りしないまま引き受けてしまったのではないかとも思えるような凡作で、ちょっと言い過ぎになるかもしれないが、この前の大映のカラー映画「地獄門」がカンヌでグランプリを受賞したことで調子に乗った永田雅一社長(溝口監督に絶大な信頼を寄せていたという。)に溝口監督がいいように使われただけという気もしてきて、そう考えると残念としか言いようがない。「新・平家物語」と同じく5点という評価だけど、この映画は今まで見た溝口監督の映画の中ではいちばんつまらないと思う。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-05-26 13:54:29)(良:2票)
【点数情報】
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