みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
5.東宝の変身人間もの三作のなかでは、SF性よりも犯罪に重点が置かれていて異色(脚本が、常に社会とのつながりを意識していた木村武ではなく、これだけ関沢新一)。いちおう 平田昭彦は出てるし、白川由美は襲われて悲鳴をあげたり下着姿になったりしてるし、キャバレーシーンはあるし、ちゃんとミニチュア貨物列車も爆発するんだけど、怪人の標的は定まっていて市民がパニックになって避難したりすることはない。なにしろ場違いの鶴田浩二が出づっぱりなんで調子が狂う(なんでも福田監督の助監督時代に恩があったとか)。でミステリーとしてもSFとしても腰の定まらない変なものになってしまった。ま、その「ヘン」さが東宝特撮ものの味わいなんだけど。ためになったのは、当時軍国キャバレーってのがあったのを知ったこと。ホステスが海軍のセーラー服を着て、ボーイが陸軍。酒の名称も「ミサイル」とかやってる。キャバレーの名前は「大本営」。事件は戦中の軍の機密から始まっていて、もし脚本が木村武だったら「戦争を忘れているもの」と「引きずっているもの」との落差をもっと出そうとしたんじゃないか。お化け屋敷の客で青年児玉清が一瞬登場。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-10-04 10:13:22) 4.《ネタバレ》 東宝特撮もの。題名がいかにもB級で笑い飛ばそうと思って観たがストーリーはなかなかシリアスで、「電送」の部分以外はそこそこ硬派で真面目なシナリオで作られている。しかし、あまりにも非現実的な「電送」という突飛な発想を、単なる真面目なシナリオで受け止めるのは無理がある。 「電送」が推理ドラマの種明かしの一つにしかなっておらず、生かしきれていない。しかも、この非現実的な種明かしでは、推理ものとしては完全に反則。 娯楽映画であれば、「電送」と戦う姿をもっと組み込んでアクションものにするとか、ドタバタにするとか、いっそのことコメディーにするとかしないと、成立しないと思う。 いっそ、もっと手抜きの子供騙しのシナリオにしてくれれば、笑い飛ばしながら見るという、B級ならではの楽しみもあるのだが、そこそこ真面目なシナリオだけに、笑い飛ばすことも出来ず困ったB級映画である。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-04-29 22:52:40) 3.《ネタバレ》 監督の福田純氏は、私にとって「ゴジラ対メガロ」を撮った人として、70年代のゴジラ映画をダメにした張本人として記憶されているんだけど、この映画の雰囲気は悪くない。少なくとも本多猪四郎氏が撮った変身シリーズのひとつ前の「液体人間」よりはサスペンス・ホラーとして成立していると思いました。この映画の魅力は中丸忠雄の不気味さに尽きますね。蒼白のメイクで意味不明の笑いを湛える登場シーンは秀逸です。完璧にちょっと違う世界に行っちゃっている人で、ともかく気持ち悪い。電送人間という部分は1958年の「蝿男の恐怖」から頂戴したようで、こちらは復讐のための道具としての使われ方がちょっと安易です。殺人予告をしたうえで、前もって復讐する相手がいる近所に電送装置を運送し、そこに自分を電送してから歩いて殺しに行くという勿体ぶった遣り方がかなり意味不明。まぁ、逃げる時には重宝してましたが、普通に考えると自分を電送する必然がないし、電送装置が事前に他者に見つかった時点で計画は頓挫する訳で、かなりのご都合主義が見受けられます。この頃はそんなところに突っ込むような輩は少なかったのでしょうね。もうひとつ面白かったのは復讐相手が経営するお店。「軍国キャバレー DAIHONEI」というネーミングで、エントランスでは銃剣を持った軍服姿の店員が敬礼で客を迎えてくれます。中に入るとミニのセーラー服を着た女性がわんさかいて客をもてなしている。まさに現代のコスプレ店のノリですが、1960年にこんな店があったのかと驚きました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-12-15 23:05:18)(良:1票) 2.《ネタバレ》 監督が本田猪四郎から福田純に代わりましたが、とくに違和感はなく、他の二作との統一感は保たれています。男優陣は豪華で、鶴田浩二、平田昭彦、土屋嘉男と火花を散らしての競演ですが、際立っていたのは中丸忠雄です。圧倒的な存在感があります。その中丸忠雄ですが、変身しないではないですか。その点、看板にちょいと偽りありと感じました。実は「電送される人間」。屋外の撮影が比較的多く、昭和の風景が見てとれるのは楽しいものがありました。 【ジャッカルの目】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-02-10 09:10:51) 1.「液体人間」「ガス人間」「電送人間」と、当時の東宝ご自慢の「特撮人間スリラーシリーズ三部作」、これで全部制覇!この中では「ガス人間」がズバぬけて面白かったけど、後の二つはイマイチでした、残念ながら。冒頭のスリラーショウ内の殺人事件は、昔読んだ「怪人二十面相」を思い起こさせる設定でワクワクししたけどその後が続かず。「電送人間」のアイデアだけを先に出して、あとでストーリーをこねくり回したっていう印象。まだ渋さよりニヤケ度のが強い若き日の鶴田浩二も、ヒロイン白川由美にもさして人間的魅力があるわけでもない。筋書きに沿ってただ動いてるだけ。そもそも一介の新聞記者がなんで捜査会議に出席してるんだろう・・・?数だけはやたら多いバカ警官たちの、頭の悪さにもいい加減途中からうんざりしてくる。特筆すべきは「人間を電送して犯罪を犯す」という画期的なアイデアのみ。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-01-07 11:00:30)
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