みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(5点検索)】
4.《ネタバレ》 ・身体障害者手当を不正受給して、いい部屋に住みながら、脳性麻痺の女性を汚いアパートに放置。しかも、強姦騒ぎで示談話を持ちかけ、金を要求する。 ・弟が交通事故の肩代わりをしてくれたのに、その弟を邪険に扱う兄。 この2点が、非常に胸くそ悪い映画。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2021-07-28 00:10:36)(良:1票) 3.《ネタバレ》 ジョンドゥは、軽度の知的障害を持つ社会不適応者。車でひき逃げ死亡事故を起こして、2年6ヶ月の刑期を終え、出所してきたばかり。他に暴行と強姦未遂の前科がある。実はひき逃げしたのはジョンドゥの兄だが、兄がいなくなると家計が困るので、ジョンドゥが身代わり出頭したのだった。家族の犠牲となったのに家族は冷淡で、彼の出所の出迎もしないし、引越した事も教えない。つまり、面会にも行っていないのだ。それは彼が数々の問題をひき起こし、家族から愛想尽かしされていることを物語る。コンジュは、ジョンドゥの兄の起こした交通事故で死亡した被害者の娘で、脳性まひ由来の全身痙攣がある重度身体障害者だ。兄夫婦と暮らしていが、兄夫婦は環境のよい障害者住宅に引っ越してしまい、行政の調査があるときだけ彼女を呼び寄せる。彼女の世話は謝礼をもらって隣夫婦がしているが、セックスを見せつけるなど、とても親身とはいえない。ジョンドゥの不幸は自業自得の面があるが、コンジュの不幸は底なし沼のように深い。動き回る自由はなく、絶対孤独の中に棲む。コンジュにとってジョンドゥは親の仇で、とても憎いだろう。その上、押しかけてきて、強姦されかけて失神する。普通なら憎悪と嫌悪の対象でしかない。しかし、強い見捨てられ感のあるコンジュにとって、相手が誰であれ、気にかけてくれることが生き甲斐となる程嬉しいのだ。いつしか交流が始まり、逢瀬を重ね、二人は恋仲となる。はた目には美しくなく、食堂でも拒否されてしまうが、二人はさほど気にしない。もう慣れっこだ。そんな時最悪の事件が出来する。二人が初めて結ばれている最中に発見され、強姦事件にされてしまう。二人が事実を話せば済むのだが、何故か話さない、話せない。悲劇を盛り上げるための映画的方便だ。逮捕の瞬間は劇的である。コンジェはかねて壁のオアシスを描いたタペストリーに木の影が映るのが怖いと訴えていた。ジュンドゥは警察署を脱走し、影を作っている木に登り枝を切り落とす。声の出せないコンジュはラジオの音量を高くしてこれに応える。なんと切ない愛情表現だろうか。だが冷静に考えて、カーテンをすれば影は消えると思うが。愚か者の恋、恐るべしである。結局ジョンドゥの無実は証明されず、収監の憂き目に。二人は文通するが、将来は暗い。ジョンドゥは出所しても無反省で、きっと何か不始末をしでかすであろうから。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-09-13 04:34:25) 2.《ネタバレ》 難しいところをついている作品だが、個人的には主演2人の圧倒的演技と比べると、ストーリーや構成はわりと失敗している印象。もっとも賛否両論でいいと思うが、このレビューを見ていると肯定的意見があまりに多いので、やや辛めの視点からレビューする。 ■とりあえずジョンドゥの行動はあまりにも周りの人々への迷惑を顧みなさすぎる。「周囲への迷惑」というのは要するに「他の人々への共感の欠如(他の人が自分の行動によってどういう感情を抱くかを考えない)」ということであり、人への共感を欠く人間が愛(究極の他者志向)を語ってみたところでそれは空虚なのである。 ■確かに「周りを顧みない純愛」を描いた映画は多数存在する。だが、それらの作品では、他者への共感を主人公がそもそも欠いているのではなく、他者への迷惑の存在は認知したうえで「それでもなお」愛の方を選びとるという選択をしているがゆえに美しいのであり、「最初から迷惑が認知されていない」のでは何も美しくない。 ■もちろん、何の役にも立たない形式や制度だったら破っても構わないかもしれない。しかし本作では人の邪魔をしたり、人のものを勝手に使ったりするなどという、直接的に人に損失を与える方向に向かっている。コンジュを冒頭で襲うのは明白に「相手の障害を利用した悪質な強姦」でしかなく、相手が「たまたま」自分を好きになったからそれで事が見逃されるという、極めて薄気味悪い展開なのである。 ■ジョンドゥの(軽度)知的障害が恐らく上記の弁明として使われているのだろうが、「知的障害だから周りに配慮できなくても仕方がない」という発想自体が、一見博愛主義的でいながら、実は「障害者には自分たちと同等のことを求め得ない」という「格下扱い」が滑り込んでいる。障害者が「自覚せずに周りを傷つける存在」ならば隔離するしかないのであり、障害者を同じ地平で扱うからこそ初めて共存できる。ジョンドゥのコンジュへの愛は本物だろうが、ジョンドゥを「障害者だから」で見逃すのは「あんな女で興奮するのか」と言ってのける警官と大差ないまなざしである。 ■なお、主演2人の演技は本当にすごい。コンジュ役のムン・ソリは普通に戻るシーンではすごくきれいなのがすごいコントラスト。あれをほぼ全編通したのはすごい演技力だと思う。 【θ】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-02-23 00:59:05) 1.社会不適応者同士の恋愛。確かに一本の映画として客観的に見るには非常に面白い作品だったと思うが、あの作品のワンシーンに自分がいたら、、、ひどい言い方だが、恐らくこの主人公二人が電車の中で隣の席に座り、自分勝手に騒ぎまわっている状態とは少し距離をおきたい。。。この作品を観ながら、ずっとそんな事を考えてしまった。もう少しファンタジーに寄って二人の恋愛を深く描く事も可能だろうし、もう少しドキュメント寄りに世間(家族以外)との摩擦を描く事も可能だったのではないかと。中途半端にドキュメントタッチになっているので、どうしても割り切って観る事が出来ない作品だった。 【wood】さん 5点(2005-02-18 23:21:42)
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