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【クチコミ・感想(6点検索)】
2.《ネタバレ》 まるで脚本家の理想として、シナリオだけを提示したかったような・骨だけが存在しているような映画。演劇に去った監督が、最終的にこういう顔とセリフの映画を撮りたかったというのは興味深い(もうひとり、監督と演劇人を経験した天才にヴィスコンティがいるが、その二人が同じハ短調のサラバンドを映画に使ったわけだ。あちらは『地獄に堕ちた勇者ども』で、ヘルムート・バーガー登場への前奏曲のような皮肉な使われかたをした。ああそうだ、あれにはベルイマンの常連イングリッド・チューリンが出てた。ついでに言うとあまり映画音楽として使われないブルックナーの交響曲を、あちらは『夏の嵐』で7番、こちらはこの映画で9番を流した。絢爛志向と枯淡志向、対照的な世界を撮った二人だが、けっこう共通した趣味が見出せる)。本作で展開している「互いに批評しあう人間世界の業」から逃れられているのは、もう顔だけの存在になった死せるアンナと、狂の人となった娘だけで、アンナは最後まで超越者の地位に置かれるが、狂った娘とはもしかしたら心がまだ通じあえるかも知れないというラストに至る。チェリスト娘は、他人に批評されない楽団員の未来を選び、父の元を去る。批評の心は、ときに侮蔑に振れ、それは裏返されて不安に形を変える。そういう「相互批評」の地獄として人の世を見た監督だった。遺作ということでだろうか、観ながらいくつかの過去の作品が浮かんでは消えていった。「厳しい音楽教育」は『秋のソナタ』だし、「狂う娘」は『鏡の中にある如く』だし、「老い」としての『野いちご』があるし、ラストの不安を静めるベッドは、『叫びとささやき』の、メイドとハリエッタ・アンデルソンのあの美しいカットを思い出させた。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-11-16 09:50:47)
1. まず最初に、この映画は1973年製作の「ある結婚の風景」を観ないと状況が全く理解できないと思います。 離婚した夫婦が30年後に再会する話なのですが、孫娘のサブストーリーがメインになっていくにつれて、主人公二人の存在が薄く感じられてしまいます。 以前「男と女」でも20以上経って続編を作られたりしましたが、30年というのは、これまた凄い年月だと思います。 「ある結婚の風景」で美人だった奥さんが、年月が経ち、これだけ老いを感じさせる外見になると、私も「明日は我が身」と思ってしまします。 以前から中途半端で終わった映画を観て、この後、数十年後にこの物語はどうなるのだろうとおもった作品が沢山ありましたが、本作は、まあまあ楽しく観賞できました。 「ある結婚の風景」の登場人物が40歳から始まっているので、30年経つと驚くほど老いを感じさせてくれます。 【クロエ】さん [地上波(字幕)] 6点(2010-06-22 01:52:28)
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【点数情報】
Review人数 |
7人 |
平均点数 |
6.29点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 1 | 14.29% |
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5 | 1 | 14.29% |
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6 | 2 | 28.57% |
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7 | 2 | 28.57% |
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8 | 0 | 0.00% |
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9 | 1 | 14.29% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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