みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
5.《ネタバレ》 原題の「グッド・キル」のほうが良かったと思える。 一方的なドローンでの爆撃というか虐殺。 女に暴行を加える単純な悪党は不問で、身内の葬式に集う人々なぞを皆殺し……という、自然な道徳感情とは懸け離れた殺し。 キルマシーンとしての兵隊と、妻子ある一人の人間との間でのジレンマ。 good な殺人とは何ぞやという監督の問いかけてくる姿勢は一貫している。 【せい】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-07-01 02:48:01) 4.《ネタバレ》 テーマとしては新しいが、映画としての出来はそこそこと言ったところか。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-09-05 20:47:47) 3.《ネタバレ》 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』において、スパイ衛星で捕捉した敵を、常時航行しているヘリキャリアーからの攻撃により自動排除するというインサイト計画なるものが登場しましたが、「そんなもんはファシストのやり口じゃねぇか!」と激怒したキャップにより当該計画は豪快にぶっ潰されるのでした。 本作で主人公が従事するミッションは、まさにインサイト計画と同様のもの。テロリストであるとタレこみがあった人物の居場所にまでドローンを飛ばし、ミサイルで始末するだけの簡単なお仕事です。そして、キャプテン・アメリカの怒りを買ったインサイト計画と同様に、このミッションにも正義はありません。農夫にしか見えないアフガン人をテロ関係者として殺したり、ドローン攻撃で死亡した人物の葬儀に集まった人たちにもミサイルを撃ち込んだりと、もはや歯止めが利いていないのです。少しでも疑いをかけられた人物はクロと見做して殺す。たった一人のテロリストを殺すために無関係な一般市民を巻き添えにする。被害者と加害者の国籍が逆であればどれだけの非難を受けているだろうかということをアメリカはやっているのです。 そもそも戦争とは命の奪い合いであり、そこに良い殺し”Good Kill”などはないのですが、それでも従来の戦場には一定の掟や美学というものが存在していました。戦闘行為は兵士のみが行い一般市民は巻き込まないこと、相手の命を奪いに行く以上は自分も殺される覚悟をしておくこと。しかし、ドローンによる殺戮は絶対安全な場所でボタンを押すだけで片がつき、そこには最低限のモラルすらありません。主人公はF-16のパイロットに戻して欲しいと何度も上司に懇願しますが、それは一人の戦士として今やっていることに耐えられなかったためでしょうか。 昼間は遠隔操作での殺戮に手を染めながら、夜には帰宅して家族との時間を過ごす。そんな生活を送る中で兵士たちは次第に精神を蝕まれていきます。ある者は麻薬に走り、ある者は任務から離れていく。主人公もまた、大儀のない殺戮に順応するため他者への共感を絶たねばならなかったことから、家族との間で溝ができていきます。若い女性部下と何となく良い感じになっても不倫に走らず家へ帰るあたりからは、彼の中でも行動を制御しようとする意志が見られるのですが、それでも人格そのものが崩壊していくことは止められなくなっているのです。 以上、なかなか意欲的な姿勢で作られた作品ではあるのですが、物語はどこか牧歌的。主人公がウジウジと悩む様はある意味呑気であり、ミサイルを撃ち込まれる側からすれば、「発射ボタンを押す人だって苦しんでるんですよ」と言われたところで「それがどうした!」としかなりません。本作はより被害者目線に立った作品であるべきだと感じたのですが、これがアメリカ映画の限界なのでしょうか。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 6点(2016-08-12 18:49:24) 2.映画全体を流れる重い空気とやるせなさ。戦争の悲惨さと不毛さが十二分に伝わってくる。 現代の戦争はここまで来たのかと、ある意味知らない人は見て損はない内容かと思う。 映画だとわかっていてもミサイル発射スイッチを押してから着弾するまでのドキドキ感は相当なものがあった。 戦争は恐ろしい・・・。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-05-11 23:12:42) 1.《ネタバレ》 邦題は意味不明で作品の内容をあまり現していないと思います。原題の意味は狙った獲物に命中した時の”Good Kill !”というかけ声と「善良なる殺人(good or evilの対比)」の両方の意味合いが込められていて、無人機を米国内で操りながらアフガニスタンのテロリストと思われるターゲットを殺害する任務の非人間性を良く現していると言えます。無人機のカメラから見たターゲットは「神の目線で生身の人間の生殺与奪の権限を握る」に等しい感覚です。銃を持った兵士はいざ知らず、客観的に見てこのドローンによる「容疑者」殺害は明らかに戦争犯罪であり、逆にイスラム諸国が米国内で同じ事を行えば欧米諸国は許さないでしょう。兵士達が倫理的な呵責に苛まれながらもこれが止まらない仕組みは、指示を出すCIA職員、命令する軍の上官、命令を実行する兵士、全ての人が「法的には適法」であるところにあります。ある意味戦争犯罪が起こるカラクリを説明した映画とも言えます。彼らが雑談中話し合っているようにこの「ドローンによる殺害をいくら行っても戦争は終わらない」事は既に結論として理解されているところにテロとの戦争の無情さがあります。映画全体を流れる暗さ、笑顔を見せない主人公の無機質さは、米国が行っている戦争の実態を良く表現しているように感じました。 【rakitarou】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2015-10-23 19:40:37)
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