みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
14.《ネタバレ》 押井版の主人公・素子が「ホンモノかニセモノかなんて大した問題ではない。そこに思考する意思・魂が存在することこそが真理なのだ」というデカルト的な結論に至ったのに対して、当実写版の主人公・ミラは本来の自分は何者だったのかという点に最後までこだわり続けます。彼女は新たな電脳生命体への進化どころか、人間へ戻ろうと必死なのです。これでは押井版において観客の知的好奇心をくすぐっていた要素がほぼ切り捨てられた状態だと言えるし、そもそもこの内容では「抜け殻(シェル)に魂(ゴースト)は宿るのか」というタイトルが意味を為していません。本作に対する悪評って、こうした浅さに対する違和感なんだと思います。 ただし、この改変への評価はなかなか難しくもあります。当実写化企画が成立する前に、同じく押井版の影響下にあってデカルト的な実存主義を娯楽アクションに落とし込むという企画で大成功を収めた怪物『マトリックス』が存在しています。同じ母を持つ兄とも言える『マトリックス』の存在こそが、当企画に課せられた重大な制約条件だったのです。そして当の『マトリックス』自身も続編で行き詰ったことからも分かる通り、この分野は『マトリックス』第一作がほぼやりきっており、これ以上のものはおそらく出てこない。さらには、主演のスカヨハは『LUCY』で電脳生命体の進化論をやっちゃってるし、ならば全然違う方向へ走るというのも、一つの有効な打ち手だったと言えます。私は、本作の監督・脚本家の判断はあながち間違ってはいなかったと思います。 実際、ミラの自分探しと、その隠蔽を図る大企業との対決という単純な図式にまで落とし込まれた後半パートは娯楽映画としてちゃんと面白くなっているし、ミラの正体は日本人・素子でしたというオチには意外性があったと同時に、原産国・日本や押井版への敬意も感じました。桃井かおり演じる母親が、ミラという器に代わってもその内部に存在する娘・素子の魂を感じ続けているというドラマも感動的であり、これはこれでありではないでしょうか。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(吹替)] 6点(2018-01-27 02:28:19)(良:1票) 13.《ネタバレ》 スカヨハは頑張った【6点】 光学迷彩はアニメより当然リアルで肉感的で良いと思うよ。アニメの描写は元々イマイチ好きになれな かったので(アレが好きな人には申し訳ない)私には悪くないと思えた。でも今となっては少し陳腐 に見える。 ビートたけしは不要。台詞聞き取れないしこの映画のカラーに必要なのか疑問で彼が出てると急にただ のヤクザにしか見えないのがマイナスだし、銃殺シーンも結構もたついててあれ以上無理だったのだろ うなと思いました。 ラスト付近の多脚戦車はよく頑張ったと思う。 CGを駆使した戦闘場面も美しくはあったけど迫力には欠ける。 ストーリーを含めて全般的にな残念な評価にならざるを得ないがスカヨハは頑張った。 【hibari_21st】さん [インターネット(吹替)] 6点(2022-05-20 15:44:36) 12.《ネタバレ》 原作は未読なんですけど、これは明らかに押井版アニメ・第一作の実写バージョンというのが正解ですね。草薙素子をスカヨハが演じるというのはある意味サプライズでしたが、ハリウッド製作なんでしょうがないし、彼女の肉襦袢ヌード(?)を堪能できたのでお得感はあります。ファーストショットから序盤の展開はもろ押井版の実写化という感じ、舞台となる無国籍風都市の造りこみはお決まりの『ブレードランナー』風でなんか能がないんですけど拘りは伝わります。スカヨハ以外の荒巻やバトーのキャラは原作にかなり寄せてますけど、やはり問題はたけしの起用でしょう。たけしだけが喋る日本語がなぜか全員に通じているのがヘンを通り越してシュールな領域に達していますし、日本人向けに日本語字幕を付けて欲しいほどの相変わらずの滑舌の悪さです。荒巻の髪形もなんかヘンですけど、原作の荒巻のお茶の水博士スタイルの髪形にしちゃうと『ひょうきん族』なんかで演じていたマッド・サイエンティストの再現になってしまうので、たけし本人からNGが出た結果なのかもしれませんね(笑)。 賛否が分かれるオリジナルの実存的テーマの追及はエンタティメントにはならないと判断されたのか、スカヨハと『ブレードランナー』的なブラック企業との闘いと自分探しの苦悩という判りやすそうな方向に流れてしまったのは止むを得ないのかな。単なるハッピーエンドに終わってしまったところは、『攻殻機動隊』の持つ世界観とはかけ離れてしまった感じがして残念です。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-11-28 21:41:06) 11.《ネタバレ》 昔プレイステーションで、この映画でも出てきたスパイダータンクを操るゲームがあったのですが、私がこの映画(アニメ?)について知っている知識はそれくらいです。ゲーム自体は面白かったのですが、はっきり言ってストーリーの方はまったく記憶にありません。 これを見て、タイトルの意味がようやくわかりました。殻(シェル)の中に魂(ゴースト)が宿るという話なのですね。機械が人の心を持つ、というテーマは最近ではけっこうよく見るものですね。『A.I』『アンドリューNDR114』、すでに機械が人の心を持つのが当たり前になっている『トランスフォーマー』などもそうでしょうか。そういう意味では珍しくはないテーマです。 ストーリーよりも、世界観や映像美に見せられる映画ですね。ネオンとライトが混じり合う煌びやかながらも混沌とした街並みや、芸者ロボットを倒すシーンなど見せ場がたくさんあって退屈はしません。私はスマホでの鑑賞でしたが、例えば3Dメガネやプロジェクター、VRなどで鑑賞するとさらにダイナミックに楽しめるんでしょうね。そっちで観れば良かった(泣) あと、やはり異質に感じてしまったのが北野武さんによるオール日本語の台詞。単純に「何故??」という疑問。私は知りませんが作中にそういうキャラがいるんですか?同じく日本人で出演してる桃井かおりさんは英語だったのに。なんか北野さんにだけ「日本語でも良いですよ」的な忖度が働いたのかと邪推してしまった。キャラは立っていて世界観ともマッチしていたのに、そんな風に思わせてしまう点がもったいない。私が変なことを気にしすぎなのでしょうか。う~~ん。 【TANTO】さん [インターネット(字幕)] 6点(2021-10-14 17:30:55) 10.《ネタバレ》 悪くはないんだけど何かが物足りない作品。たけしのセリフがまあ聞きづらい。あとホログラムだらけの街は住みづらそうだな。 【ぷるとっぷ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-03-21 12:17:28) 9.《ネタバレ》 草薙素子がアニメでは細身でスレンダーなのだが、実写の女優 (スカーレット・ヨハンソン)は太目なのがちょっと… 荒巻課長役をビートたけし。アニメと違い銃をぶっぱなし、 暴力的。監督がたけしの映画のファンだったと思われる (^^; 街並みがビルよりも高い芸者のホログラムがあちこちに投影 されており、ちょっとやり過ぎ、気持ち悪い。 吹き替え版をWOWOWで見たが、声優陣はアニメ版と同じなのは◎ いっそたけしも声優であてた方が良かった。 CGを駆使して画像的には頑張っているのが判るが、 肝心のストーリーが今一良く分からないな… これはアニメ版の方が良かったな。 【ahiru3】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2018-02-05 21:28:07) 8.《ネタバレ》 カラフルなホログラム溢れる未来都市が印象的。 こういう舞台を一つ一つ具現化し実写にする作業は大変だっただろうなと思います。 個人的には最初の芸者ロボとか、なかなか好みでしたね。美しさより気色悪い路線で。 そしてその会食場とか襲撃してきた一味とか、とにかくヴィジュアルがすごく良かった。 ただ、それとは逆にアクションシーンがどれも平凡。 最初のダイブのシーンとか水場でのアクションシーンとか、印象的なところはどれもアニメのシーンに忠実だもんね。 個人的には、ウォシャウスキー兄弟のようなアクションにしてほしかったかな。 それとシナリオ。まぁ元々が難しい話だし噛み砕くのは大変なんだけど、 やっぱり万人受けはしづらいわなと。この題材を莫大な制作費かけて作るとまぁこういう結果になるわなと。 製作する人が作りたいものと、ビジネスとしての映画、その釣り合いは至難だなと思いました。 たけしは一人だけ日本語でしたが、滑舌が悪すぎるので正直日本語の字幕が欲しいぐらいでした(笑)。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-08-27 00:48:00) 7.《ネタバレ》 十分楽しめた。街の様子が未来都市を描いたようでSF感出ていて格好いい。(中国と日本が混ざった都市みたいで違和感は拭えないが、目をつぶる) 主人公が公安の捜査官という設定もサスペンス色出ていて好物。黒幕にたどり着いたと思いきや、まだそれは序章にすぎず、真相への降下をたどっていく展開はgood。主人公が「ゴーストインザシェル」状態の自分を受け入れるまでの過程も細かく見せてくれて納得。 惜しい点は、作品としての盛り上がりが序盤がピークで尻すぼみになっていくところ。 【カジノ愛】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-08-19 16:39:24) 6.《ネタバレ》 コミック、アニメ(映画、TVシリーズ)と観てきて、一番好きなのはシリーズのSACです。酷評されてるかと思いましたがそうでもないのですねw 割と普通に面白かったです。思うのは初見の方は結構意味が分からないのではないかと思います。原作の主人公がアジア人なのに白人を起用することに物議を醸したそうですが、全然ありじゃないですかね?そんなに女優さんを知っているわけじゃないけど、イメージ会う女優さんが思いつかないですね。ハリウッドってことでもっと派手なのを期待していたのですが地味な印象でした。中国駐在してるんですけど、原作は日本が舞台ですが、こんな感じの近未来は中国とかの方が近い気がします。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-08-03 09:53:01) 5.《ネタバレ》 ガラス面や水面への反射、ダイブのアクションなどメタファーのイメージが充実している、といってもそれは押井版の功績だから こちらには加点出来ない。広角レンズの画角の歪みが特長的な押井流のレイアウトシステムがそもそも実写的感覚を強く志向していたわけで、 背景などは3DCGに近いとはいえリアリズムを意識しながら撮るとなると必然的に押井版のコピーに近い構図とイメージとなってしまうという事だろう。 象徴的イメージである高層階からのダイブや、乱立するホログラム、水飛沫、割れて飛び散るガラス破片などの3D効果も、やはり元の押井版のスタッフが 優れて立体的なレイアウトを達成していたということである。 射殺されるジュリエット・ビノシュを映し出す、割れるガラス。雨の中で刺客に止めの銃弾を撃ち込む北野武のハードボイルドスタイル。 押井版では夕刻だった潜水シーンの、ナイトシーンへの変更。 そうした本作独特の細部は『ブレードランナー』風味とも相まって、フィルム・ノワールの趣をより強く印象づける。 『アヴァロン』のヒロインも草薙素子のイメージに近いと言われたが、それよりも断然華があるスカーレット・ヨハンソンのヒロインの凛々しさもいい。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-04-13 23:02:35) 4.《ネタバレ》 予告を観てヤバいなとしか思えなかったんですがビジュアルや世界観を含め想像より良く作り込まれてますね。押井版の美味しい場面を忠実に再現しつつ哲学的な面を抑えエンタメに振ったオリジナル作品になっています。ただ、一般向けな作りになっているので、そういうメッセージ性を期待して行くとネットにダイブしないという真逆な落ちにもなっているのでガッカリするかもしれませんね。本国アメリカじゃ昨年のアカデミー賞の人種差別問題からの流れで主人公の白人化(ホワイトウォッシング)とやらで叩かれててましたけど、その理由づけも出来てるとは思いますので文句がある方はとりあえず観てみてはどうでしょうか。まぁ電脳の要素薄いなとか使い方が変だなとか、たけしのセリフが聞き取れないし電脳なら後でアフレコでいいんじゃ?とか所々突っ込みたいシーンはありましたがコレはコレで悪くはなかったです。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 6点(2017-04-09 01:08:32) 3.《ネタバレ》 吹替がアニメと一緒という情報に俄然見に行く気になりました。 そして吹替にして正解でした。声のおかげで実写でもアニメキャラが想像できる。たぶん声がなかったら誰が誰だかわからなくなってた気がします。 しかしそんな中で一番かっこよかったのは、声がそのままの“ビート”タケシ・キタノ。 他の方も書いていましたけれど、吹替でも字幕が出てたから、日本語演技だったと思います。 一番の不満点はタチコマちゃんがいないこと。多脚戦車はでてくるけれどタチコマじゃありません。 アニメで一番好きだったクゼさんがちゃんと力也さんの声でイケメンで少佐と縁がある設定で、そこだけは評価できました。 いろいろがんばってはいるけれど、少佐の動きが義体を表しているのか、走る姿などが鈍くさくいただけませんでした。 あれだけアクションがあるのに、途中中だるみで眠くなってしまったのはなんでだろうか。 【cow1456】さん [映画館(吹替)] 6点(2017-04-08 10:45:28) 2.《ネタバレ》 公開初日に吹替版にて。 予告を見て、ダメだこりゃと思ったが、似せようとして失敗した作品ではなく…よく頑張って作った感は伝わってきた。 だが、マンガ原作をソリッドに再構築した押井アニメが先に存在している以上、そのままでは驚きがない。 ドラマに共感させる為に世界観もコンパクト化されており、後半はもうサイバーパンクとは言えなくなってしまう。 原作が持っている未来考察の多様性や、押井アニメには残されていた哲学性・カルトな魅力を削り、 解りやすく底の浅い自分探しに帰結させたのは如何なものか… 邦画とは比較にならない大予算を投じたにも関わらず、 映画の顔である光学迷彩で主人公が消失するシーンに驚きがなく、多脚戦車のVFXもレトロに見え、全体に小粒な感じが否めない。 この規模でハリウッド映画になった意義が大きいと思うだけに、もっと、目新しいビジュアルを連発して欲しかった… 吹替に関しては、それで観て正解だと思った。ただ、大木民夫氏の不在だけが残念。 荒巻役=ビートたけし本人の声そのままというのは正当ではあるが・・他が全員アニメのオリジナル声優では、どうしても浮いてしまう。 吹替版でも字幕が出るので、字幕版でも荒巻はたけしが日本語で話してるんでしょう。桃井かおりは吹替えでしたが… Blu-ray用に追加録音して、完全なアニメキャストの吹替バージョンを特典にしては如何でしょう。 【墨石亜乱】さん [映画館(吹替)] 6点(2017-04-07 21:52:20) 1.《ネタバレ》 監督さんよ!押井守好きすぎだろ! ミラ・キリアン少佐?誰!?何!?コイツがバトー?!目あるよ!! コイツも例の如く実写化でダメなパターンか…と思いきなや、なんとこれらは伏線であり、映画オリジナルの設定かと思わせておいて徐々に原作の色を出していくというニクい演出に。なぜスカーレット・ヨハンソンなのかもふたを開ければ腑に落ちるアレンジだ。 そしてストーリーは世界観と雰囲気を崩さないよう上手に押井色からエンタメ色を強くし、少佐の過去を掘り出す内容に。自己の実存の話というよりかはわかりやすく記憶探しに近い印象ですね。敵役もわかりやすく、人形使いから同じ境遇のサイボーグだったり巨大資本の悪社長という設定の変更もなかなかわかりやすく良いのではないでしょうか。 それでいて押井版の各シーンの再現や小ネタをとにかくぶち込んでいくスタイルもたまりません、あのカットもこのカットもまんま押井守じゃないですか!しかも上手く実写化出来ているから凄いです。ビルの間から見える空にヘリが飛ぶシーンなど、もうそのまんますぎてたまりませんね。予告であった水上バトルや、少佐が海に潜るシーン(なぜか自力で浮上出来る)、怒涛の戦車シーン、他にもイノセンスに出てきた目が擬体の博士や顔がパカーンな芸者ロボットなど色んなところから持ってしていますね。あと犬。バセットハウンド。 しかも「続きも作れまっせ!」という姿勢も最近の映画らしくていいですね。しかもエンドロールは川井憲次! まぁ小言を言えばギラギラしすぎな街並みが若干目に痛いのと、トグサがマテバを使ってないくらいで実写化ものとしては上手く万人ウケなアレンジを加え、押井守への愛が溢れる作品になっていると思います。 いや〜良かった良かった。 【えすえふ】さん [映画館(吹替)] 6点(2017-04-07 17:41:20)
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