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【クチコミ・感想(6点検索)】
2.《ネタバレ》 小津の登場人物が礼儀正しく玄関から出入りするのに対し、成瀬は勝手口・裏口の世界。玄関で挨拶しているであろうようなシーンでも、そこは映さずすぐ客を迎えている室内になる。この映画そのものが、銀座の裏口的な世界を描いているわけ。玄関のようにあらたまって出入りしない分、どこかずるずるとした人間関係が続いていく。本作では三島雅夫。でもこれなんかはキッパリお金を与えることを拒んだり、かなり積極的に堀雄二との結婚を考えたり、成瀬の登場人物にしては決断力のあるほうだ。この朴訥男ぶりはちょっとわざとらしいし、香川京子と一日で片づけちゃうのもいささか無理が感じられたが、子どもへの愛を優先させた、ってことを描くための必要項目だったんだろう。おそらく本作は下町の描写を戦後になってまた本気で手がけた映画で、これに監督は手応えを感じただろうし、また同時代の成瀬ファンもホッとしたのではないだろうか。見事な点描。ちゃんとチンドン屋も通り過ぎたし。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-08-15 10:22:45)
1.《ネタバレ》 当時の普通の町並み、風景、生活を自然に感じられる歴史的価値満点の映画。しかし、映画としての構成力も素晴らしい。
画像、音ともに現代の映画と比べるには、あまりにも土俵が違いすぎるし、ストーリーも粗筋を書いてしまうと凡庸なのだが、風景を映し出す構図がしっかりしており、演出も日本人の琴線に触れる人情とか感情とかが自然に表現されて、しっかりストーリーに引きこまれてしまう。
画像や音がチープな分、画面構成、演出、編集の力量だけが問われるわけで、この時代にこれだけの映画が作れるのはすごい事だと思う。
成瀬巳喜男監督の作品を気を入れてしっかり見たのはこれが初めてだが、さすがに、日本映画史に名を残し多くの作品を撮り続けた監督の力量を感じる。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-16 02:08:04)
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【点数情報】
Review人数 |
8人 |
平均点数 |
7.50点 |
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6 | 2 | 25.00% |
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7 | 1 | 12.50% |
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8 | 4 | 50.00% |
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9 | 1 | 12.50% |
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10 | 0 | 0.00% |
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