みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
6.《ネタバレ》 観賞中「えっ? ウルフ金串戦もやるの?」「力石の死後まで描くの?」と二度吃驚。 おまけに映画オリジナルのエピソードとして「ドヤ街に憎しみを抱く白木葉子」なども追加しているものだから、実にボリューム満点。 それを二時間ほどに纏めてみせて、これ一本だけでもキチンと完結している品に仕上げた手腕は見事だと思うのですが、やはり駆け足な印象も受けてしまい、評価の難しいところですね。 自分としては、如何に魅力的だとしても「ダブル&トリプルクロスカウンター」の存在共々ウルフ戦はカットし、もっとジョーと力石に焦点を合わせた作りの方が良かったのでは……と考える次第。 恐らくはアニメ版のリスペクトと思しきスローモーション演出を「力石との初戦」→「ウルフ戦」→「力石との再戦」と立ち続けに見せられる形となっているので、どうしても単調な印象を受けてしまうのですよね。 後述の減量シーンに関しても、もっと尺を取って描き、普段は紳士的に振る舞っていた力石がマナーを無視して果実に齧り付く場面なども再現してくれていたら、更に感動出来たかも。 役者陣に関しては、主役二人の見事な肉体改造っぷりも併せて、ほぼ文句無し。 丹下段平のルックスだけは、あまりにも漫画チックで浮いているような印象は受けましたが、それを打ち消すほどの迫力が力石から感じられましたね。 減量中に我を失い、水を求めて彷徨うシーンなんて「台詞回しは原作漫画の方が詩的で良かったかな……」と頭の片隅では冷静に思っているはずなのに、目線は画面に釘付けという、不思議な感覚を味わう事が出来ました。 特に嬉しかったのが、力石の死因となったであろう「後頭部をロープで強打してしまう場面」が、より印象的になっていた事。 原作漫画では少しインパクトが弱かった気もしただけに(もしかして死ぬんじゃないか?)と初見でも思えるような仕上がりになっているのは衝撃でしたし、それはひとえに、力石を演じた伊勢谷友介の力が大きかったのではないでしょうか。 生きている俳優が「この人は、もうすぐ死んでしまうんだ……」と観客に思い込ませるのは、とても大変な事でしょうが、本作ではそれを見事に成し遂げてみせたように思えます。 終盤にて「ジョーが如何にして力石の死の衝撃から立ち直ったか」を描く尺が足りず、観客の想像に委ねる「空白の一年からの帰還」で済ませてしまったのは非常に残念でしたが、リングの中に力石の幻影が現れる場面は、とても良かったですね。 ここって、一歩間違えれば「ジョーもリングで死なせようとして誘っている死神」としての力石にしか見えなくなってしまうはずなのに、全くそれを感じさせない笑顔で「二人の友情の証としてのボクシング」の魅力、楽しさや面白さを伝えてくれているのです。 力石の死をクライマックスに据える以上、後味の良いハッピーエンドにするのは難しいと思っていただけに、それを裏切ってくれた事が、実に痛快。 原作の最終回におけるジョーの生死は未だに議論の的となっていますが、少なくとも本作におけるジョーはリングで死を迎える事なく、引退後もボクシングに関わりながらドヤ街で生き続けたのではないかな、と思えました。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 6点(2018-06-28 21:37:33) 5.《ネタバレ》 ファーストシーンのジョーが泪橋を渡っていく場面で流れるアニメ版の主題歌(曲)の「ダダン~」を聞いただけで、不覚にも懐かしさ余って泣けてしまった。そうなんだよ。この物語の時代背景は平成の現代では駄目なんだ。日本がまだ貧しさを引き摺っていた高度成長期でないと(同じことはタイガーマスクにもいえる)。プロボクシングがスポーツだなんてきれいごとがまかり通る時代では、物語全体のニュアンスというか段平の「お前は堂々と泪橋を逆に渡って…」という台詞すらも理解されないように思う。映画自体は、山下がジョーの孤独な魂を、伊勢谷が力石のボクシングに魅入られた者の狂気を演じ、各々の驚異的な肉体改造の仕上がり具合とも相まって想像以上にいい出来だった。何よりジョーと力石が憎みあいつつも互いに高めあい「お互いを理解しているのは自分たちだけなんだ」というリスペクトが感じられたのはよかった。それだけに少し残念だったのは、少年院でジョーと力石が初めて対決した際に、ジャブだけがヒットし他のパンチが全く力石に通用しなかった時の力石の台詞「ど素人が」がなかったこと。これこそが「あしたのジョー」誕生の瞬間だったのに。 【kainy】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-12-29 14:07:00) 4.《ネタバレ》 矢吹も力石もいい味を出していて期待以上に引き込まれました。ただ、力石の死でいったん話が終わってしまった感じがします。そこから復帰するまでが細かく描かれていないため、後のストーリーが単なる後日談のようにも感じられました。 また、細かいかもしれませんが、時代背景にそぐわないものがたくさん使われていて少々しらけました。パリッとしたTシャツ・ジャージとか、トレーニングマシンとか、屋外リングのバックに見えるビルだとか……。矢吹というキャラクターはものの豊かな時代には生まれません。実写ですから、質感などもう少し時代考証をしたほうがよかったのではないでしょうか。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-08-19 12:45:16) 3.ところどころオリジナルの設定があったが、原作の実写ダイジェスト版的作りになっていました。原作ファンには迫力が足りず、初めて観る人には説明不足でかなり厳しい評価になりそうな題材ですが、私は結構楽しめました。なかでも、力石の減量シーンはちょっと感動です。山Pのジョーはちょっと優等生過ぎですね。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-29 20:24:41) 2.超有名な漫画なのでストーリーはある程度は知ってるがちゃんと読んだことはない。 漫画の実写化はほとんど酷いことになるのだがこれはなかなか。 クロスカウンターの説明がもうちょい欲しい。 香川照之は演じてるのが誰だか知らされなかったら 誰だかわからん人もいるだろうな、ぐらいに別人。 力石も良かった。役者さんってすごいな。 【虎王】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-02-18 22:37:03) 1.《ネタバレ》 原作既読。幼少時に初めて読んだ漫画が『あしたのジョー』で「これを実写化しちゃダメだろ」と『デビルマン』の時と同じ思いで行きました。ドヤ街と涙橋、丹下拳闘クラブはCG好きな監督だけにCGで誤魔化すのかと思いましたが、しっかりと細部まで造り込んであるし、ドヤ街の路上にタムロしている小汚いオッチャンらも配置されていて再現度は完璧でしょう。チビ連も可愛かった。 誰もが気になる主要キャラですが、力石は伊勢谷よくやった!と言えるくらいの身体作りをしたおかげか雰囲気も仕草も抜群で力石にしか見えなかった。願わくば最後のジョー戦は青のガウンに黄色の字で【力石徹】を見たかったが、ちょっと前のシーンで見れたから良しとする。香川演じる丹下段平、予告編では特殊メイクで見た目は似てるけど口調がなぁと思ってましたが悪くなく、本人同様ボクシング愛を感じさせてくれた。白木葉子、場末のキャバ嬢みたいな香里奈には到底向いてないキャラだがなんで香里奈なんだろうか。『こち亀』でも葉子同様の令嬢である『麗子』を演じてますが違和感しかなかったです(TBS繋がり?)。しかも変な方向にキャラが変わっているし、今回はジョーと力石の魂のぶつかり合いだけで良かったのに妙に出番があり過ぎていて常に話の腰を折られた感があった。そして肝心のジョーですが、野性味に溢れ天真爛漫で陽気な兄ちゃんだったジョーが、力石を亡くした事から暗い影を背負った男になって行くはずが既に影を感じさせるようになっていたのはどうなんだろうなぁ。無駄にクールというか冷めた部分ばかり強調されていたので違和感あったし、喜怒哀楽をほとんど感じさせてくれないのでジョーに見えないのが残念だった。残念ついでに言うとやたらとスローを連発するなら力石戦の「きたっ!こいつをはじきかえして右のダブル・クロスで勝負!」は観せて欲しかった。 まぁ色々と細かい点も気にはなりましたが概ね満足できる作りかな。最後に宇多田は嫌いではないんですが、『あしたのジョー』の世界観には全く合っていないので男のアツい唄で〆てくれと思いました。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-02-15 21:24:14)
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