みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
7.《ネタバレ》 東西冷戦が激化し始めた1970年代、プロチェスプレイヤーのボビー・フィッシャーはその類稀な才能でもって輝かしい戦績を挙げていた。だが、極めて偏屈で自己中心的な性格からその私生活はかなり破天荒なものだった。スタッフに到底不可能な要求を何度も繰り返し、見るに堪えない悪態など日常茶飯事、気に食わないことがあれば試合会場にすら現れない…。それでもひとたびチェス盤に向かえば、天才的なひらめきと緻密に考え抜かれた戦略でもって相手を翻弄する。天才の名をほしいままにする彼が当時の世界王者、ソ連のスパスキーと対戦することになった。世界中から注目を浴びた彼らの対戦は、いつしかアメリカとソ連の代理戦争の様相を呈してくる。すると、ただでさえ細いワイヤーの上を歩くように張り詰められていた彼の精神は、ますます崩壊へと向かうのだった――。実在した天才チェスプレイヤーの破滅的な生涯を、世界王者スパスキーとの今や伝説となった対戦を軸に描き出す社会派ドラマ。監督は、社会性に富んだエンタメ・アクションを得意とするエドワード・ズウィック。病的な性格で回りを翻弄するボビー・フィッシャー役には、まさにはまり役とも言えるトビー・マグワイヤ。もうこれだけで映画として一定の水準は保証されたようなもの。その期待に違わず、ズウィック監督のストーリーテリングは手堅く纏められ、狂人一歩手前のボビー・フィッシャーというこの人物の生きざまが濃厚に伝わってくる佳品となっていた。数奇な運命を歩んだ彼の人生を、その生涯の中でも最高の対局と評されるスパスキーとの第6局へと収斂させる流れも巧い。特に、精神が崩壊寸前まで追い詰められたボビーを鬼気迫るように演じたT・マグワイヤはなかなかのものだった。これまで馴染みのなかったチェスという世界の凄みを充分味合わせてもらった。だが、正直何か物足らないものを感じてしまったのも事実。例えば、同じようにプレッシャーから狂気へと捉われるプリマを描いたアロノフスキー監督の傑作『ブラックスワン』などと比べると、その狂気の迫力が幾分か劣るように感じてしまうのだ。これは監督の資質の問題だろう。ズウィック監督の才能はこのような個人の精神世界を描くのにはいまいち向いていないように思う。あと、この対戦の後にまるで世捨て人のように世界中を放浪した彼の人生を自分はもっと見たかった。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-04-17 09:37:18) 6.《ネタバレ》 実話ベースの物語。 この映画を見る前に『完全なるチェス 天才ボビー・フィッシャーの生涯』を読了し、『ボビーフィッシャーを探して』も視聴済み。 この映画で描かれているように、妄想性障害を患っていたともいわれていますが、 米ソ冷戦の真っただ中、公然と盗聴や粛清が行われていたという時代背景や、ボビーの母親が熱心な活動家だったという理由で、自宅が監視されているような状況下で育ってきたという環境を考慮すると、妄想と決めつけるのは安直かも知れません。その妄想が事実でないと誰が言いきれるでしょうか。スパスキーに勝利した瞬間、抹殺されると思って姿を消したとしても無理はないと思います。 個人的に、天才の奇人性はまるごと受け入れるべきだと思っているので、作中の彼の注文(悪く言えばイチャモン)については許容できます。 IQ187もあったら、凡人とは感性が大きく違うと思うから。 ただ、姿を消してしまっては元も子もない。"Deep Blue"との対戦していたら、話題になったことでしょう。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-01-19 14:20:40) 5.実話だから仕方ないけど、なんとも後味の悪い作品でした。 まあ、彼の人生そのものは横に置いておくとして、対局シーンの緊張感が凄かった。 チェスは駒の動かし方を少し知っている程度だけど、何か凄いことが起きてるということはよく伝わって来ました。 【もとや】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-01-30 14:00:52)(良:1票) 4.《ネタバレ》 天才を扱った映画を観るたび思うこと。やっぱ「周囲」が苦労する。凡人には計り知れない脳を持っているから天才なんだが、その才に魅せられる一方、社会性を有しない彼に振り回されるストレスのハンパないこと。 映画は、ボビー・フィッシャーその人の苦悩にも迫ろうと苦心したあとは伺える。折り合いの悪い母親の代わりに姉に依存している姿を描いたり、肌に吹き出物を作りながらギョロ目で変人ぶりを余すところ無く演じたトビー・マグワイアは確かに精神病んでるし。 称賛を受けても喜ぶでもなくステージを後にするボビー。天才の感性などわかるはずないもんなあ。脚本もトビーも頑張ったけど、ボビーは何を思ったんかなあ、とやはり理解するには全然遠かった。マネージャーやセコンド役の神父らの苦労は手に取るようにわかったが。 残念ながら、ワタシはチェスについては全くの門外漢。史上最高と言われるレイキャビクでの第六戦、ソ連のチャンピオンが、自らの敗北を悟ったにも関わらず思わず笑みをもらしたのは、そこに「完全なる美」を見たからと思われる。ああ、それを目にすることができないわが身が、つくづく残念だ。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-11-06 17:28:04)(良:2票) 3.《ネタバレ》 ストーリーは良くて、対戦相手役の演技も良かった。トビーマグワイアの演技も悪くないのですが違う役者だったらもう少し重厚感があったのではと思います。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-02-05 16:46:34) 2.《ネタバレ》 飛行機での視聴。従って吹替ですが、正直吹替のクオリティが致命的。演者さんには申し訳ないけど、棒に次ぐ棒。シリアスな作風なのに吹替のせいで入り込めない。 チェスのルールはさっぱりですが、ジャンルとしては将棋とか囲碁、オセロと同じ完全情報ゲーム(自分の目から全ての情報が見えているゲーム、つまり運要素が絡まないゲーム)で、麻雀やポーカーなどの不完全情報ゲームとは異なるものでしょう。それ故に先の先の先の先の考えられる限り全てのパターンを頭の中で思考して最善の一手を打たなければならず、莫大な情報量に圧迫され、言い方は悪いですが狂ってしまう。その狂気に徐々に浸食されていく様子、チェスにのめり込むにつれて徐々に症状が深刻になっていく様子の描き方は良かったと思います。世界トップクラスともなれば、むしろそのほうが説得力が増します。 ただし、だからといって他人に迷惑をかけて良いかというのはまた別の話でしょう。例に挙げた将棋囲碁、オセロ麻雀、ポーカーそしてチェスも、相手がいなければゲームそのものが成り立たないというのが大前提です。世界1位を目指したい、誰よりも強くありたいのならば、人としても強くなければならない、と私は思います。それが嫌で好き勝手やりたいのであれば、町場のおっちゃん達とプレイしていればいいのです。機械相手にプレイしていればいいのです。純粋に実力を試したいのであれば、相手に対しても紳士であれ、そう思います。ですので、はっきり言ってボビー・フィッシャーもその周りの人も甘い。甘くするからかえって問題がでかくなるんです。・・・とはいえこれはこの作品での描き方なので、多少なり誇張があったのかもわかりませんが・・・。 【53羽の孔雀】さん [地上波(吹替)] 6点(2016-02-11 23:27:25)(良:1票) 1.《ネタバレ》 将棋はヘタの横好き。チェスは全くの無知。の私が本作を見てそのチェックメイトの凄さが分かるのだろうか?と思ったが案の定、それは全く分からなかった。が、チェスの世界の厳しさは理解できた。ボビー・フィッシャーが精神を病んで行く過程はいかにもありそうで怖い。相手のボリス・スパスキーも同様に病んでいると分かるのはリアルだった。もう少しチェスを勉強して見れば伝説の対局の凄さが理解できたのだろうか?ちょっと残念だった。まぁ得難い体験でした。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-01-11 21:02:31)
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