みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
9.《ネタバレ》 ~Underground~地下で。ひっそりと。秘密裏に。=物語の舞台の地下での生活、ひっそりと生き延びる指名手配のクロ、秘密裏に武器製造をさせるマルコ。ダブル・ミーニングにもトリプル・ミーニングにも考えられて、色んな意味が込められたであろうタイトルと作品内容。 かつて東欧にあった連合国家ユーゴスラビア。第2次世界対戦中はドイツに支配される側だった。その後ソ連のもと東側諸国として東西冷戦を乗り越え、冷戦終結後は内戦に突入。ボスニアとかコソボとか、東欧の中でも血生臭い印象の地名が属する国だそうだ。 強国の都合に翻弄され、鉄のカーテンのもとで“ひっそりと”分解していった国家・ユーラビア。その首都ベオグラードで激動の時代をたくましく生きた人々をユーモラスに描いた映画…って、随分と説明臭いレビューだけど、ユーゴスラビアって国についてほとんど何も知らなくて。どんな歴史を辿った国かを知っていれば、より深く理解できる映画だと思う。 観る前は、“大戦中、地下に逃げた人たちが、戦争後も避難生活を続ける、時代錯誤なギャップを楽しむほのぼの系ヒューマン・コメディ”だと思っていたけど…とにかく観ると疲れる。なんかグッタリする。何よりOPから流れる音楽“ジプシーブラス”?が、脳裏にこびり着いて離れない。 “太った娼婦の尻に一輪挿し”とかどう観るべきか理解難しいし、動物園の爆撃とか印象的な重たい場面が出てくるし、クロとマルコのやってることがメチャクチャで、笑って良いのか真面目なシーンなのか、感情の置き場所に困ったわ。 実際の空爆後の白黒映像に着色したものや、当時のニュース映像にマルコの顔や姿を合成したり、この映画と歴史を同化させる画は感心する。 戦後、あんな狭い地下で20年も武器製造をしながらの生活。地下から武器を上げる時、左右に分かれて開くテーブル。ガラスの花瓶まで真っ二つに、やっとコント要素も入ってることに気がつく。そういや、電気コードで髪の毛逆立ったり、最初からコント要素あったなって。 幻想的に宙を舞う花嫁の美しさと、滑稽な演出装置。ぐるぐる回り続ける楽団。映画撮影のドイツ兵と不死身のフランツ。 大砲で大穴が空いて、“さぁここから、みんなが地下から出てきて、地上とのギャップに大笑いだぞ”と思ったら、なんかそういう方向でもない。 更に時が過ぎて'90年代。猿がそんなに生きるか?とか思ってる間に、死者が集まる幻想的な結婚式に、ファンタジー要素も入ってるんだと気づく。そういやOPから撃たれても死なない楽団とかファンタジー要素もあったなって。 最後のセリフ「許そう。でも忘れないぞ」は、クロとマルコの話であり、祖国と世界の話であり、国内の民族の話でもある。 陸地から離れてドナウ川に流れていく小島。深い、濃い。そして長い。もう一度見たら理解も深まるだろうけど、またあの音楽が頭の中にこびりついて、グッタリしてる自分の姿が目に浮かぶ。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-09-20 13:05:41) 8.冒頭のブラスバンドが奏でる音楽に猛烈な違和感。民族音楽がベースなのかどうかは知りませんが、騒々しい中に一抹の物悲しさもあって、とにかく聞き覚えのなさに驚き。これが文化的齟齬というものかもしれませんが、個人的にはずっと聞いていたいとか、もう一度聞いてみたいという類ではないですねぇ。 で、その違和感がストーリー全編にわたって持続します。荒唐無稽なコメディと戦争・内戦の史実が交錯するわけで、いったどんな感情で見ればいいのか、どこへ連れて行かれるのか不安な気分にさせられます。口当たりは甘いがズシンと重いセルビアワインでも飲んでいる感じ(実際の味は知りませんが)。そして結局、〝現世〟ではないラストシーンにはいろいろな意味が込められているようですが、今ひとつ掴むことができず。やはり違和感だけが残りました。 もっとも、この違和感は当然かなという気がします。1つの連邦国家が、1人の天才政治家の死とともに四散するばかりか殺し合うなどという状況は、私のような平和ボケにはとうてい理解できないので。わかったようなフリをするより、この世にはわからないことがあると謙虚になったほうが道を間違わないかなと。 ただ唯一、ツボだったのはドイツ人将校・将校役の「フランツ」。1本の作品で何回殺されるんだと。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-09-15 02:58:09) 7.奇抜な作品。 ユーゴスラビアとか、馴染みが無いとわからないよね。 「猿」といつでも楽しげな「ブラスバンド」だけは良かったと思います。そこだけは。 やたら長いのが難点。 2回観てようやく理解が追い付いたので+1点 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-06-07 10:10:17) 6.クストリッツァのドタバタ演出の完成形。体制に翻弄される人々を描くにとどまらず、自らのエゴに翻弄される人間の悲しき性をどこまでも賑やかに映し出す。賑やかであればあるほどに、テンションが上がれば上がるほどに、悲劇が浮かび上がる。賑やかさがむなしさを共有する。他のクストリッツァの映画と同じような演出に見えても、この作品のハイテンションは常に悲哀を内包していて実に効果的といえる。物語の顚末がまた、それまでのハイテンションの中の悲しみをいっそう引き立てる。それでも正直、長さを感じた。退屈に感じたところでラストで盛り返してくれたけど、やっぱ、実際の時間も長いし、さらにその間ずっとテンション高いままなので余計に長さを感じた。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-31 13:46:20) 5.《ネタバレ》 衝撃的。普通の反戦映画だと思っていたので、ラスト30分までは「なんだこのわけわからんテンションだけ高い映画は?」とイライラしながら見た。リアリティの欠片も無い映像や、頓珍漢な演出(劇場で観客が一斉に頭を右左と動かすところなど)にも辟易していたが、マルコが弟に絞め殺されるあたりで「おや?もしかして…」と“何か”に気づき始めた。どうやら駄作では無さそうだ、伊達にパルムドールを取っただけのことはあるかもしれない、と。ラストシーンでようやくその“何か”が分かった。『81/2』だ(見終わって皆さんのレビューを確認したらやっぱり同じこと思った人いましたね)。久々にこんな映画作家の才能爆発作品を見た。一歩間違えればただの「とんでも映画」になりかねない作品に、ここまでのパワーと説得力を与えたこの監督の構成力は天才。しかし、ユーゴに関する知識が全く無かったためストーリーについていけず、僕はあまり楽しめなかった。刺激的なショットや面白い演出も特に無かったので点数はこれくらいで。 【藤村】さん 6点(2004-02-13 22:54:52) 4. 【STYX21】さん 6点(2003-11-23 22:52:09) 3.なんだろうね、この雰囲気は。典型的なヨーロッパの映画という感じがします(フランス、ドイツ、ハンガリーの製作だからあたりまえか?)。どんちゃん騒ぎと隠れん坊と政治に対する風刺。それはそれで楽しいのですが、私には時間が長すぎた(苦笑)。でも主演女優のミリャナ・ヤコヴィッチ、結構好みですね(微笑)。 【オオカミ】さん 6点(2003-11-18 15:26:24) 2.「精神異常者」で「虚言癖」なのは、むしろあの夫婦だったんだ、、、 しかし決して善と悪の色分けをくっきりとせずに、コミカルに描ききった点は見事! 開始から一時間くらいはこの作品に拒否反応があったもののラスト30分ぐらいになるともう見入ってました。 軍人として復帰した男の周りを電動車椅子が廻り続けるシーンは、しばらく忘れきれそうもありません。 【wood】さん 6点(2003-02-18 15:30:30) 1.ボリューム満点。面白かった。音楽もいい。また観たい。が、ビデオレンタル屋にあまり置いてないのが残念。 【Takuya】さん 6点(2002-03-10 05:27:12)
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